真に素直な人は人のアドバイスに素直とは限らない
人のアドバイスを素直に受け入れる
言われたことをまず素直にやってみる
指示されたことには素直に従う
成功する人の共通点として、よく言われるのは「素直さ」。
逆に
人のアドバイスを頑として受け入れない
言われたことをその通りにはやらない
指示に対してなかなか従わない
頑固な人は他人からも嫌われるし、成功しづらい人と言われます。
子供の頃、親に叱られて「分かったら、ハイと言いなさい!」と言われた際に「ハイと言うのが一番難しい」と口答えして、さらに怒りをかった私は素直でない人の典型かもしれません。
しかしながら、起業して18年が過ぎ、いろいろな人から教えを請うたり、アドバイスを受けたりして分かったのは、素直な人も2種類いるということ。
一つは自分の感じたことや考えたことにも素直で、かつ、他人の言葉に対しても素直な人。
もう一つは、自分の感じたことや考えたことには素直ではないのに、他人の言葉に対しては素直な人。
そして、仕事でも上手くいっている人は前者で、後者は他人の言葉や情報に振り回されてかえって遠回りしています。
感情の動きや思考は直接には見えません。このため、人が「この人は素直かどうか」を判断する際には、他人の言葉に対してどう反応しているかが基準になります。
つまり、前述のような2種類の素直な人をすぐに見極めることは難しいのです。
「ハイと言うのが一番難しい」と口答えした子供の頃の私は、親から見れば頑固でかわいくない子。けれども、自分の納得しないことに対して「ハイ」と言いたくないのは、自分の感情や思考には素直だったとも言えます。
「素直になりましょう」と教える人の中には、いわゆるポジショントークとして、自分のサービスややり方を勝手に変えて、「成果が出ない」と文句を言われるのを防ぐ意図があるケースがあります。
しかし、問題が複雑化し、状況もいろいろと違う中、「すべての人の問題を解決できるやり方」は存在しません。
仕事で力を入れているのが、自分の感情の動きや思考の癖を言語化して、構造的に把握できる人を増やすこと。
まずは、自分自身に対して素直であること。その前提条件が整えば、自分の判断基準ができるので、他人のアドバイスにも冷静に耳を傾け、自分にとって必要な情報を素直に取捨選択し、行動につなげられるのではないでしょうか。