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はじまり ③


総合病院の小児科の先生からの電話。

「脳波には問題なかったのですが、MRIで片側の脳の血管が正常と異なっている事がわかりました。小児の脳神経の専門医がいる病院に行ってもらいたいです。」
という内容だった。

まさかと思っていたけれど、嫌な予感が当たってしまったのだ。

次の日学校をお休みして検査結果と転院の話を聞きに行った。

あぼちゃんは、右側のみ血管が細くなっていて左側の血管は正常だったので、その違いがはっきりとわかった。
この先生はもやもや病とは断定しなかったが、ほぼ確定だった。
こちらからは、日常生活や学校で気をつけることを聞いておいた。
急いで手術や治療をしなければいけないわけではないと思うので、今まで症状が出た行動(大泣きしたり、合唱で大声で長く歌ったり)しなければいつも通りでいいと言われたので、少し安心した。

あぼちゃんも同席したのだが、やはりショックだったようで、診察室を出て目に涙を浮かべて
「怖いよ。」とわたしに抱きついてきた。

わたしは精一杯明るい声で励ました。
気を抜くとわたしも泣いてしまうからだ。

わたしはショックすぎて、あたまがボウッとしていた。

帰りの車の事はあまり覚えていない。


次の日、速達で次に行く病院から書類が届いた。

総合病院に予約を入れていた同じ日に予約が取れたので良かった。

ただ車で1時間ほどかかるので通院はちょっと大変。

さてどんな治療方針になるのか。


あぼちゃんともやもや病との戦いは始まったばかりだ。

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