2兆円超成長市場CCaaS開発(外線の通信解説) - クラウドPBX開発編-No.029
今回やること
いよいよ今回から外線です。ここまで内線を使用して基礎となる知識を習得してきました。内線と外線は実は本質的には同じ通信であり、サーバの外に出るか中で終わるかの違いしかありません。したがって、ここまで読み進めて頂いた皆さんは、外線をハンドリングする基本的な技術は既に習得し終わっているとも言えます。今回は外線の通信がどうなっているのかを理解し、外線開発に必要な前提知識を習得します。
全記事共通ご挨拶
こんにちは、川田敏巳と申します。当記事をお読み頂き誠にありがとうございます。これまで10以上のSaaS事業開発にてCXOや先端技術研究室長を務めてきました。
ここでは、人気SaaSのコピー開発をシリーズ化して行い、技術とソースを公開していきます。新SaaS事業を企画されている方々に既存人気SaaSの内部技術を再現し提供致します。
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「2兆円超成長市場CCaaS開発 - クラウドPBX開発編」共通注意喚起!
このシリーズでは、Asteriskというオープソースを使用します。Asteriskの技術情報はネット上にも少なく、更にネット上のAsterisk関連の技術情報の中には避けるべき記事があります。
sip.confというファイルを使用している記事
MacroやDial()のMオプションを使用している記事
録音にMonitor()を用いている記事
いずれも既に非推奨であり使用してはなりません。ハマるきっかけになりやすいのでご注意ください。
前回のおさらい
前回の記事はこちらです。
前回までで通常内線もグループ内線もマルチデバイス化することに成功しました。この作業は、外線の着信を開発していくにあたって基礎となる技術です。ここまでの実装が十分に理解できていれば、外線の実装もほとんどできる状態にあると言えます。
さて、今回から外線です。通信が我々のPBXサーバの外へ飛び出します。まずは、外線とはなんぞやというところから理解していきましょう。
外線とは何か
実は内線と外線にはPBX内部から見た通信としての違いはほぼありません。内線は外線になることができるし、外線は内線の一種であるとも言えます。その事実がわかりやすいように、ここから解説と実験を行なっていきます。
まず、内線のイメージを改めて描いておきます。
以下のようにSIPクライアント(この場合はZoiper)がそれぞれのENDPOINTに対してRegisterしている状態です。
この時、Zoiper 101が102に対して内線発信をすると、以下のような経路でZoiper 102まで辿り着きます。
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