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映画|プリティ・ウーマン

なんだかんだ美しいものがみたい

舞台は1980年代、ロサンゼルス。ニューヨークから出張中の敏腕実業家エドワードは、ひょんなことから娼婦のヴィヴィアンとハリウッドの街角で出会い、彼女と一夜を共にする。
恋人と別れたばかりのエドワードは金銭が行動原理の主軸にある男。大きな企業買収を前にビジネス・ディナーに同伴する女性が必要となり、ヴィヴィアンと一週間の契約を結ぶ。
自尊心をすり減らしてはいるものの、無邪気で屈託のない魅力を見せるヴィヴィアンに、エドワードは次第に心ひかれる。ヴィヴィアンも、紳士的で自分の知らない世界を教えてくれるエドワードに心を寄せていき――。

二人の恋の行方は?

ブロードウェイミュージカル PRETTY WOMAN

映画だけみた

新国立劇場のブロードウェイミュージカル『プリティ・ウーマン』をみることになった。有名なあの音楽は学生時代に演奏したことがあるが、肝心の中身はまだ知らないまま。
名作映画2時間は見るのに心のハードルがあったが、こんな契機もなければみないだろうとようやく重い腰をあげた。

エドワードがヴィヴィアンを高級ホテルビバリー・ウィルシャーへ連れ込み、セレブリティな客達やホテルマンらが好奇・蔑みの目でヴィヴィアンを一瞥する。
高級ブティックにもいじめられるヴィヴィアンだが、そんな中ホテルマンとして客に対する職業人魂とエスプリを効かせるのは支配人トンプソンだ。
ブティックを手配し、ディナーのマナーを教え、ロビーにいる彼女に視線を送り気に掛け、最後には二人を繋ぐ大きな存在となる。
ホテルを出ていくヴィヴィアンに対し「またのお越しをお待ちしております」と微笑むトンプソンは、ヴィヴィアンの心を少し溶かしてくれただろうか。

妻・恋人と秘書を通じてビジネスライクな付き合いしかしない仕事男のエドワード。体は許すが唇へのキスはせずロボットに徹するヴィヴィアン。出会い頭にエドワードが言う「僕と君は似た者同士だ。金のためなら割り切れる」。共通項かもしれないが成金から娼婦への言葉としての非常にアイロニカルで笑いを誘われた。

ハイヒールの起源

ファッションの美しさの象徴にもなるハイヒールの起源を調べてみたことはあるだろうか。かつて新人研修時代にプレゼン研修でテーマは自由でどうぞと言われたため、ハイヒールの美について語り、だから履くのだ、という謎のスピーチをしたことがあったが、それはさておき。ハイヒールとはファッションの流行として生まれたものではなく、昔フランスでは道端に多く汚物が日常的に転がっており、それを避けるため裾を汚さないよう高さを出すために用いられた靴の一種であった。汚物を片付けるのではなく避ける靴が生まれるのか、と対処療法に知った当時唖然とした。
エドワードとヴィヴィアンが競馬場へ繰り出し「足元汚れているから踏まないように気を付けて」とエスコートされていたが、ここはハイヒールが適しているのかもしれない。

ミュージカルもみてみた

休憩を合わせて2時間半、一番テンションが上がった瞬間は『Oh Pretty Woman』(映画の劇中歌)が少し流れたタイミングであった。
恐らくミュージカルの醍醐味は違うところにあると思われるが、映画のストーリーに基本的に沿ってはいたものの、ディテールが失われてしまい、水を入れすぎたカルピスのような物足りない薄さになっているよう感じられてしまう。また、ミュージカルの見せ場ではある歌にそこでの心情をのせた歌詞で構成されるが、どちらかというと表情や間で読み取らせていた心情がダイレクトに歌詞にのってきてしまい、分かりやすい反面、そんな単純な言葉に載せられる気持ちだったのか?と、説明されてしまう切なさがあった。
Pretty Womanはジュリアロバーツが高いドレスに身を包んだときのはっとした美しさが見所の一つだが、ミュージカル女優さんはガタイがよいから再現性が薄いね、うん。
いくつかみてもミュージカルの良さはまだピンとこない。





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