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〔2〕『それ、私やります!』と自然に言わせる“部下の心を動かす質問術

指示を無視する部下…
『俺の指示が悪いのか…?』

 
「はい」

「わかりました」

元気に答えた部下が、
結局、何も動かない。
 
指示したはずなのに、進捗がない。

そんな場面に
頭を抱えたことはありませんか?


セクション1:なぜ部下は指示だけで動かないのか?

指示を出したのに、
なぜか動かない部下。
 
「やる気がない」
「わざとサボっている」


と感じることもあるかもしれませんが、
実は部下が指示だけで動かないのには、
明確な理由があります。

【部下が指示を受けても動かない主な理由】
 
◇理解不足:
何をすればいいかわからない 部下は、
上司が出した指示をそのまま受け取っても、
具体的な行動をイメージできない!

たとえば、
「この資料をまとめておいて」という
曖昧な言葉の指示→

資料の内容や目的、
具体的な期限がない
と、
部下は
「どこから手をつければいいの???」
迷ってしまいます。

 
◇責任回避:
失敗を恐れてリスクを避けたい部下の中には、
失敗を恐れるあまり、
指示を受けても動かないタイプもいます。

「自分で判断して動いて
失敗したら責任を取らされる」

という恐怖が、
行動を鈍らせる原因になっています。

 
◇やる気の欠如:
指示だけでは「自分ごと」と感じられない
「これをやれ」と言われるだけでは、
部下は「押し付けられている」と感じ、
自分の意志で行動しよう
という気持ちが湧きません。

指示に従うだけでは、
仕事への主体性が育ちにくいのです。
 
「こうしろ」
「ああしろ」
一方的に伝える指示は、
部下にとっては
「他人事」
だったりします。

上司の意図や目的が十分に伝わらず、
やらされ感が先行することもあります。
 
そこで優秀なリーダーに必要なのが、
「指示」ではなく「質問」を使うことです。
 
質問を通じて
部下自身に考えさせることで、
行動への主体性を促し、
「自分が選んだ行動だ」
という納得感を持たせることができます。

セクション2:自発性を引き出す質問の原則

◎質問の目的:
部下に「考えさせる」

 
質問は単なる確認や
情報収集のためのツールではありません。

部下に状況を理解させ、
自分なりの解決策や行動を考えさせるのが、
質問の最大の目的です。
 
上司が答えを与えるのではなく、
部下に考えさせることで、
行動への主体性を引き出すことができます。


◎有効な質問の原則
 
具体性を意識する
曖昧な質問や広すぎる質問は、
部下を困惑させる原因になります。

具体的な状況を想定した質問をすることで、
部下が自分の行動をイメージしやすくなります。
 
NG例:「あの作業、大丈夫?」

何が「大丈夫」なのか具体性がなく、
部下の思考が止まってしまう。
 
有効な例:
「この作業、
どのように進めれば効率的だと思う?」


部下が具体的なアクションを
考えるきっかけ
与える質問
 

肯定的誘導を取り入れる
行動を前提とした質問で、
部下の思考を前向きに促します。

否定的な質問や追及するような質問は、
萎縮させてしまう可能性があるため避けましょう。
 
NG例:
「これ、なんでまだ終わってないの?」


責める印象を与え、
部下が防御的になりやすい。

 
◇有効な例:
「この部分、どう進めればうまくいくと思う?」


前向きな回答を引き出しつつ、
部下の行動意欲を高める。

 

責任感を刺激す質問を通じて、
部下に自分の行動がチームや
成果にどう影響するかを考えさせます。

これにより、
部下は自分の役割や責任を意識し、
積極的に動くようになります。
 
◆NG例:
「このタスク、終わらせてくれる?」


単なる依頼にとどまり、
責任感が芽生えにくい。

 
◇有効な例:
「どうすればチームに貢献できると思う?」


チーム全体の視点を意識させ、
自分の役割を明確にする。

 
これらの原則を意識して質問をすることで、
部下は指示待ちの受け身ではなく、
自発的な行動を取る主体的な働き手に変わっていきます。

セクション3:すぐ使える!部下を動かす質問集

◎ケース1:
指示待ち部下への質問

 
指示を待ってばかりの部下には、
主体的に考えさせる質問を投げかけることで、
自発的な行動を促します。
 
どこまで進められそう?』

現状の進捗や可能性を自分で確認させ、
行動の一歩を踏み出させます。
 

『このタスク、
あなたならどう解決しますか?』


解決策を考えさせることで、
部下に責任感と主体性を感じさせることができます。
 

◎ケース2:
モチベーションが低い部下への質問

 
やる気が見られない部下には、
仕事に対するポジティブな視点を
引き出す質問を投げかけます↓
 
『この仕事の中で
面白そうな部分はどこだと思う?』


仕事に興味を持つきっかけを与え、
ポジティブな要素を見つけさせます。
 

『どうすればもっと楽しく進められる?』

自分なりの工夫や改善案を考えさせ、
モチベーションアップを図ります。

 
◎ケース3:
失敗を恐れる部下への質問

 
失敗を避けて動けない部下には、
小さな行動から始めさせる質問が効果的です。
 
『まずは小さな部分から試してみない?』

失敗のリスクが少ない行動を提示し、
安心感を持たせます。
 

『やってみて、
結果がどうなるか一緒に確認しよう。』


上司が伴走する姿勢を見せることで、
部下の不安を軽減します。
 

【質問を使う上での心構え】
 
部下を動かすため大切なのは、
「答えを押し付けない」こと。

質問を通じて部下に考えさせることで、
自分ごととして受け止め、
行動するきっかけが生まれます。
 
質問はあくまで「促す手段」です。

部下が答えや行動
自ら選び取る環境を整えることが、
上司としての役割です。

コンクルージョン

指示を出しても動かない部下
イライラするのは、
上司としてはよくある悩みですが…

その原因を
「部下がやる気がないせいだ」
と一言で片付けてしまうと、
何も進捗がないですし、
こっちのストレスが溜まる一方です!

 
「質問力」を鍛えて
部下の心を動かし、
自発的な行動を促す

敏腕リーダーになりましょう!!

部下を動かすには、
「正論を並べて指示を出すこと」
だけが正解ではありません


ぜひ、指示を出す際には、
「適切な質問」
織り交ぜることを心がけてみて下さい。

続けているうちに
部下が自発的になり、
気がつけば、
あなたの優秀な右腕に
なっているかもしれませんよ!

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《現役COO:森 良太の
「これ余談なんですけど…」》


「これ、やっといて」と指示したら、
元気よく「はい!」と返事したよね…

でも翌日確認すると、
「あ、忘れてました」
「どうやればいいかわからなくて…」

なんて言い訳が返ってくる。

そんな部下、いませんか?

私も10年ほど前に経験しました。

私が転勤したばかりの支店では、
そういう部下ばかりで、
出社するだけでイライラしていました。

ある日ついに我慢の限界を迎え、
会議室で机を思いっきり叩き、
「ふざけるな!」
と怒鳴ってしまったんです。

若かったとはいえ、
今思えば本当に恥ずかしい。
今なら確実にパワハラ認定でしょう。

でも当時はそれくらい追い詰められていました。

上司からは「成果が出ない」と詰められ、
部下は「動いてくれない」。

間に挟まれた私は孤軍奮闘状態。
それが毎日続いていました。

そんなある日、
気の強い同期にズバッと言われたんです。

「りょうちんって、
もしかしてさー
部下が動けない空気作ってない?」

「いやいや、
俺はちゃんと指示してるよ!
細かいところまで詰めてるし!」

と反論しました。

でも同期はこう続けました。

「そこまで指示してるのに、
アイツらが動けない理由、
聞いたことある?」

ハッとしました。

確かに、
私は部下に何かを
「聞く」なんてしたことがなかった。

イライラして怒ってばかりで、
「どうせアイツらに何を聞いても無駄。
細かくキツく言わないと動かない連中!」
という気持ちが先行し、
指示ではなく命令になっていたんです。

その日から腹をくくって
マネジメントのやり方を変えることにしました。

「なんでできてないの?
今日中にできるって言ってたよね?」

キレる前に、
出来ないことを見越して事前に、
「どこまでならやれそう?」
と質問を投げかけるようにしてみたんです。

最初はぎこちなくて、
相手も戸惑っていました。

でも次第に
「自分の意見を持っていいんだ」
とわかってきたのか、
部下たちは少しずつ
自発的に動くようになったんです。

そして、気づきました。

相手にも考えさせることで、
自分がすべてを背負わなくても良くなる。

私自身も
「なんで動かないんだ!」
怒る回数が減り、
気持ちが軽くなりました。

中間管理職は、
好き勝手に人を入れ替えることができません。

今いる人員でなんとかするしかない辛い立場です。

だからこそ、
もし「部下が動かない」ことで悩んでいるなら、
一度「どう思う?」と本人に聞いてあげて下さい。

最初は生意気な態度
返してくる奴
いるかもしれません。

それでも我慢です!

諦めずに声をかけ続けていると、
反抗的な部下だった奴さえも、
前向きな自主性が芽生えてきますーー

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