あっという間に
このほど、節目の誕生日を迎えました。
端的に言うと10の位の数が一つ増えました。まさしくあっという間に・・
バーゼルに住む音楽仲間たちが、サプライズでこんなものを用意してくれました。
レトロなトラムを貸し切って、車内パーティー!
『Extra Wagen』、つまり『特別車両』と書かれたプレートが掲げられていますね。
いかにも時代を感じさせてくれる車両は1900年製造で、なんとバーゼルに残るトラム車両では最古だそうです。ゴトゴトと音をたてながら市内をゆっくりと一周。
その後はラインの渡し船に乗り、川沿いで皆さんと飲んで、夜は国境を越えてフランスのレストランでディナー。
魚料理には、アルザスの白ワインが合います!
去年はパリにて誕生日を迎えましたが(その探訪記はこちらの記事で!)、こうして近場でまったり過ごすのも、また良いものです。
30代最後の本番は、コロナ禍後では初となるイタリアでの演奏会でした。
合成写真ではありません!
これでれっきとした、個人の邸宅のお庭の一部です。
北イタリアの、湖を望む高台の上にあるルネサンス時代に建てられた三階建てのお屋敷。
ハウスコンサートの体をとりつつも、実際には立ち見の出るほど満員の観客でした。
控え室として用意されたのが、このお部屋。
どこを切り取っても、ルネサンス時代にタイムスリップしたようになります。大げさでなく、ほとんどどの部屋にも16世紀から17世紀に描かれた絵が掲げられています。しかもこの晩は、このお屋敷に宿泊させてもらいました。
代々のオーナーは、美術書・哲学書をはじめとする古い図書の収集をしてきたと見えて、一部屋がまるまる図書館だったりします。
往々にしてこういうところに、古い手書き楽譜が眠っていたりするものです。いずれ誰か調査してくれないかな?
バーゼルに戻ってからは、リュート・ソロの動画の収録を行いました。
動画では下半身が映らないのを良いことに、靴を脱いで演奏しています・・収録は長時間、深夜にまで及びました。
これにて30代の締めくくり!
ちなみに前述のイタリアの本番でも、30代のうちにどうしても弾きたかった曲を2つ、無事にネタ卸しすることができました。
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30代、とりわけその後半は慌ただしく駆け抜けていった感じがします。
この期間、ずっとスイス住まいのままになるとは、渡欧した直後は思いもしませんでした。
自分の過去を振り返ることは程々にすることとして、前へ向けて進んでいこうと思います。
今年は夏から秋にかけて、いろいろと大事な(というより責任の多い)本番が続き、目下はその準備に当てる期間です。
直前になって慌てないように・・
来月はチェコ、7月には昨年に引き続いてアイルランドにも演奏の仕事で行きます。そして夏の楽しみは、フランスツアー。
日本へは9月に一時帰国を予定していて、バリトン・トリオのCD記念発売公演を大阪で、そしてやや大がかりなリュートのイベントを東京で企画中です。
いずれも近日中に詳細を発表しますので、どうぞお楽しみに!
(ちなみにこの記事のサムネ画像、何かがおかしいことに気づかれたでしょうか?)