泣いて馬謖を斬る~オペレータさんに行う正しい賞罰とは~
今回のテーマは、「泣いて馬謖を斬る〜オペレータさんに行う正しい賞罰とは〜」です。
あなたは、「泣いて馬謖(ばしょく)を斬る」という言葉をご存知でしょうか。
一度は聞いたことがある言葉かもしれません。
三国志の話に出てくるのですが、蜀の国の丞相(今で言えば大統領のようなもの)であった諸葛孔明が魏の国と戦った時、腹心の部下だった馬謖が孔明の命令に背き、異なる布陣をひいたため、蜀の国の命運が尽きかけるほど大敗してしまいました。
孔明は軍の法律に従い、涙を流しながら、かわいがっていた馬謖の首をはねたことから、この言葉は生まれたと言われています。
以前、こんなことがありました。
私が居たセンターで、優秀なオペレータYさんがいました。
Yさんは、物覚えは誰より早いし、対応件数も誰より多く、モニタリングの点数も高いなど、優秀なオペレータさんなのです。
新人さんの面倒見もよく、夜勤も積極的に入ってくれたり、急な残業依頼にも快く応じてくれる、ある意味、SVにとっては、有難いオペレータさんでもありました。
しかし、Yさんには、唯一、大きな欠点があります。
それは・・・センターのルールを守れないのです。
ある夜勤シフトの時のことでした。
Yさんの仮眠時間が終わり、交代してHさんが仮眠室に行きました。数分後、仮眠室に行ったはずのHさんがセンターに戻ってきました。
Hさん:「寺下さん、お仕事中、すみません。・・・あんなんじゃ寝れないんですけど。。。」
寺下:「ん!?」
Hさん:「だから、あんな状態じゃ、全然寝れないんですけど。。。仮眠室、見てきてくださいよ(怒)」
寺下:「ん!?よく分かんないけど、何!?」
Hさん:「直接、行って見てきてください!!」
寺下:「・・・うん・・・(何だろう。よく分からんなぁ。)」
言われるがまま、仮眠室に行きました。
仮眠室のドアを開けて、びっくり。
餃子の匂いが部屋中に充満していたのです。冬だったこともあり、暖房の熱気と相まって、すごい匂いになっているのです。
「こ、これは・・・」
仮眠室では、夜勤のオペレータさんが交代して仮眠を取るため、仮眠室では飲食をしてはいけないルールになっていました。
食べ物の匂いで寝られなくなってしまうオペレータさんもいるからです。
Yさんは、そのルールを破ったのです。
リフレッシュルームで食べれば良かったのですが、リフレッシュルームで食べず、仮眠室で晩ご飯を食べてしまったのです。
センターに戻り、Yさんを呼び出しました。
寺下:「ちょっと確認だけど、仮眠室で餃子食べた?」
Yさん:「は、はい。。。ダメでした!?」
寺下:「匂いがすごいことなってるよ。。。仮眠室で飲食したらダメって知ってるよね?」
Yさん:「だって、広いリフレッシュルームの中で、深夜に一人でごはん食べるの怖いし、嫌なんだもん。」
寺下:「テレビとかつければいいじゃん。他のオペレータさんもいるんだし。あんな匂いじゃ、次の人、寝れないでしょ?」
Yさん:「そうかなぁ。。。私は、全然平気。普通に寝れますけどね。。。」
寺下:「・・・」
そして、数日後、こんなことがありました。
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