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期待値コントロールの話

期待値コントロールという言葉をご存じだろうか。その名の通り、相手の期待値をコントロールすることである。この場合の相手は、クライアント、上司、あるいは世間である。
相手の期待値が高すぎるとプロジェクトが燃えるのだが、一方で営業の際は期待値がある程度高くないと受注できない。営業の担当者が期待値を上げるだけ上げて受注し、デリバリーで期待値を上回れずクライアントの不満がたまって炎上するパターンは枚挙に暇がない。この矛盾の解消こそが期待値コントロールと呼ばれる技術である。

「期待値コントロールという言葉は軟弱であり、相手の期待値を落とすのではなく全力でプロジェクトに取り組んで相手の期待値にキャッチアップするのがプロフェッショナルである」というポストをどこかで見たが、実に含蓄のある言葉である。一流のコンサルタントたる者、かくありたいものだ。
一方私のような凡人としては、コンサルとして生き残っていくために期待値コントロールは欠かせない技術だと思っている。おそらくコンサルだけではなく、相手があるあらゆる仕事で役に立つ技術なのではないだろうか。なんせ常に我々は顧客や上司からの期待を背負って仕事をしているのだ。それを適切な重さに調整するのは、自分にとっても相手にとっても悪くない話だと思っている。
というわけで、今回は期待値コントロールの具体的なやり方について語っていこうかと思う。


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