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トニー・シェイへ捧ぐ。「ザッポスの奇跡」から学んだ大切なもの。

10年前衝撃を受けた書籍、“ザッポスの奇跡”

「なぜ、いまさら?」と疑問を持たれる方もいるかもしれませんが、トニー・シェイという素晴らしい人物に触れたくて、“ザッポスの奇跡”という書籍をご紹介します。就職・転職を考えている方、仕事に行き詰まった方、日々、お客様に相対し最前線で働く方、組織・チームを牽引するリーダー、経営者、全ての方に読んでいただきたい書籍です。

❶ ザッポスのコアバリュー

ザッポス(Zappos.com)は、米国の靴の通販事業のパイオニアで、送料無料&365日返品無料!という圧倒的な顧客志向だけでなく、従業員への投資も惜しまないビジョナリー・カンパニーの一つです。

顧客感動創造企業
“ザッポス”「10のコアバリュー」

1.サービスを通じて感動を届ける
 (Deliver WOW Through Service)
2.変化を起こし、喜んで受け入れる
 (Embrace and Drive Change)
3.楽しさと少し風変わりなものを作り出す
 (Create Fun and A Little Weirdness)
4.冒険し、クリエイティブに、そして心を開く
 (Be Adventurous, Creative, and Open-
  Minded)
5.成長と学びを追い求める
 (Pursue Growth and Learning)
6.コミュニケーションでオープンで嘘のない
  関係を構築する
 (Build Open and Honest Relationships With
  Communication)
7.積極的なチームとファミリースピリットを
  作り出す
 (Build a Positive Team and Family Spirit)
8.少量で多くをこなす
 (Do More With Less)
9.情熱的に、意志を固く
 (Be Passionate and Determined)
10.謙虚に
 (Be Humble)

❷ 当時、私がリードしていた組織

2010年当時、本書“ザッポスの奇跡”を読んで、どこで儲けを出しているんだろう?どうしてこんなオペレーションが出来るのだろう?こんな組織が世の中に存在するのか?と衝撃を受けたと同時に“自分の組織も変えたい”“こういう組織を作りたい”と思うキッカケとなったこと、今でも覚えています。

本書に出会うまでは、私自身の志向性はどちらかというと「売上至上主義的な立場で組織をリードするようなマネジャー」でしたし、会社と握った数字をやり切るためにかなり現場にプレッシャーをかけていたと思います。私自身が30歳の時で、“数字”にこだわれる組織を作ること=強い組織という考えだったと記憶しています。

❸ ザッポスの強み(一例)

ザッポスのコールセンターは、トーク・スクリプトも、顧客対応の時間制限も存在しません。顧客の心を揺り動かし、感動を与えるためなら、「ほとんど何をしてもよい」裁量権をオペレーターが持ち、オペレーター一人ひとりが顧客に感動を与えるために創意工夫を凝らしているという、前代未聞のサービス文化です。
一般的なコールセンターは、サービス品質を均一化するために、オペレーターのトーク内容の標準化を図り、可能な限り顧客対応の時間を短縮化する方向で動くのがセオリーですが、その逆の戦略です。
Amazonが唯一恐れた企業といわれており、2009年にAmazonはザッポスのサービス品質・文化を獲得するために企業買収に動きました(今もサービス品質は変わることなくザッポスは独立して経営を行っているよう)。

悲報|ご冥福をお祈り申し上げます

そのザッポスの前CEOトニー・シェイ氏が46歳で死去との衝撃のニュースが昨日届きました。

“シェイ氏はコネチカット州を訪れていた際、住宅火災で負った怪我により亡くなった”(地元メディアKLAS-TV)

組織、チームの方向性について迷われているリーダーや顧客志向、従業員志向とはなんぞや、ということを考えておられる方は是非、史上最強の顧客感動企業“ザッポス”から学びを得てください。今年8月にCEOを大人されたニュースを見ていましたので、本当に驚きです…現時点では、これ以上の情報が無いため、詳細が分かりませんが、謹んで心より心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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