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DX(デジタル・トランスフォーメーション)による市場変革 コロナ禍におけるデジタル化の加速
先日の記事でGAFA時代における勝ち残る企業の創り方と今後の経営戦略について書いてきました。
GAFAは、世界的巨大IT企業のGoogle、Amazon、Facebook、Appleの頭文字の総称で、かつマイクロソフトを加えるとGAFAMと呼ばれています。
その計5社が昨年からの流行病の影響で、全社が四半期として過去最高益を更新したとのことでした。
米巨大IT5社の2020年10~12月期決算が2日出そろい、グーグルの持ち株会社アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・コム、マイクロソフトの全社が四半期として過去最高益を更新した。新型コロナウイルス禍の中でデジタル化が加速し、最大級の勝ち組となった。
この記事だけをみれば、コロナ禍の影響でデジタルやIT産業が活発だということが分かりますが、さらに紐解いて見ていきたいと思います。
コロナの影響?
コロナ禍で飲食店、サービス業が軒並み影響を受け、かつ個人の消費活動から生まれる支出も減る傾向があり、多くの企業がダメージを受けています。
世の中的には保守的に貯蓄等にお金を回す人々が増えているなか、GAFAMは圧倒的な利益を叩き出しています。
従来からのITインフラに加え、在宅ワーク、オンライン講義等でより多くの企業、多くの人々にITツール、サービスの拡張がみらえ、それらの中核の企業はとても好調だと言われています。
ただ、ここまでの最高益を叩き出すのは本当にコロナだけの影響でしょうか。
また、たしかに短期的にはコロナ禍における「巣ごもり消費」によって売上が上がっていることが分かります。
一方で、ここ最近の動きをみれば将来への動向がさらに分かります。
中長期的にみれば「クラウド化」がさらに加速度的に進んでいくことが予測されます。
一例をみれば、GAFAMの一企業のアマゾンは最近CEO交代の発表をしています。
創業者のジョフ・ベソス氏の後任として、アンディ・ジャシー氏が昇格します。
ジャシー氏はこれまでアマゾンのクラウド部門・AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)のCEOであり、AWSを400億ドル規模のビジネスに成長させた経営者です。
AWSはIT企業に関わる方であれば聞かないことがないサービスである思います。
アマゾンとしての企業経営もAWSが大きくかかわっており、昔は書籍の通販サイトというイメージのところからAWSというクラウドサービスで世界で圧倒的シェアを誇っています。
そんなAWSのビジネスを大拡張させたCEOが、次期アマゾンのCEOへ就任することを考えれば、さらにクラウドを発展させていくことが目に見えており、世の中におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)がさらに進んでいくことが分かります。
デジタル・トランスフォーメーション
そもそも、デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)とは
「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」
と定義されています。さらに詳しく言えば、
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
と定義されます。
DXが進むということはどのようになるかというと世の中で必要とされることがデジタルに置き換わり、より便利に効率的に行えるようになっていくことです。
アマゾンの例からもわかります。
「行動」「知識」「モノ」がDXでデジタルに置き換わる
・「行動」をDXに
アマゾンが、その巨大なECプラットフォームを構築したことで、ユーザーはどこにいても何でも好きなものが買えるという環境が得られました。買い物に行くという「行動」を完全にデジタルに置き換えたのです
・「知識・経験」をDXに
アマゾンは、このレコメンド機能を実装したサイトの先駆者として知られています。店舗の店員のように、個々のユーザーに応じて商品を推薦する機能をサイトに実装し、ユーザーの行動をさらに活性化するという点で、DXといえるでしょう。この場合、ユーザーが次に何を欲するかという、これまでは店員の「知識」や「経験」から生み出されてきたことを、デジタルに置き換えたといえます。
・「モノ」をDXに
アマゾンの本業はEC事業ですが、動画配信などのデジタルコンテンツの提供も行っています。映画などの動画を自宅で見るためには、これまではブルーレイディスクやDVDを購入するか、あるいは借りてくる必要がありました。動画配信により「モノ」を買ったり借りたりするという必要がなくなり、デジタルに置き換わったわけです。
引用元:【DX入門編①】今更聞けないデジタルトランスフォーメーションの定義とは?
つまり、過去これまでの事例をみれもわかるように「行動」「知識・経験」「モノ」もすべてデジタルに置き換わってきたということになります。
たしかにコロナで追い風にはなりましたが、このような動向をみるといずれ訪れる時代がコロナによって前倒しされているとみることができます。
これからさらにデジタル化が加速していくということからみると今後しばらくはGAFAMの牙城は崩れることはないと思われます。
更なるデジタル化加速
さらに電気自動車事業から宇宙事業に至るまで多くの事業を行うイーロン・マスク氏が率いるテスラも先日、資産19兆円で世界一になったとニュースに出てきました。
アマゾンのベソス氏を抜いて世界一の富豪です。
こちらの記事をみても分かるように人間の脳とコンピューターをつなぐという臨床試験を2021年年内に開始するということで、デジタル化も人体にまで及ぼうとしています。
もはや訳が分からないことになっています。
おわりに
これまで当たり前だったものもITの発展によって、当たり前という常識も覆ってくることが分かります。
たしかにコロナによって良くも悪くもデジタル化は進みましたが、まだまだ計り知れない底力があります。
そして従来までの常識にとらわれていては時代においていかれることが目に見えており、しっかりと時代の動きを把握しながら柔軟に対応していくことが大切だと思います。
「ドラえもん」の誕生やシンギュラリティ(技術的特異点)を迎える時代もそう遠くないかもしれません。