子どもたちのストレスとは?いじめとのつながりと巻き込まれないために
※これはビジネスでも育児でも私が生活の中で考察したことや、論文や書籍を参考にした記録です。
はじめに
急速な社会変化において、自ら考え、自ら行動する。という主体性が発揮されず日々多くのストレスを抱えている現状。
このストレスは心の不調となり、イライラし暴力的になったり、他者へ攻撃してしまうこともあります。
ストレスが多い環境こそいじめが起こりやすい環境と言われておりますが、
この他にも、人との関わり方も関係性があるのではないか?と、私は考えております。
では、いじめの原因というのはなんでしょう。
以下にまとめました。
●いじめの原因はストレス以外にも
近年の経済成長、情報システムなどの急速な発展と社会変化により、
子どもたちにも大きな影響をおよぼしており、ストレスを感じやすい環境というのが今の社会の現状。ということが調べていてわかりました。
では、まずストレスがかかるとどうなるのでしょう。
ネットで調べたら出てくることを
簡単にまとめてみました。⏬
⚪︎暴力的になる。
⚪︎反抗的な態度をとる。
⚪︎甘えることが増える。
⚪︎夜の寝つきが悪くなる。
⚪︎部屋にひきこもる。…etc.
他にも色々とありましたがこのようなストレスサインがあらわれます。
いじめに繋がる要因のひとつなのではないかな?なんて感じます。
またこれは、子どもだけでなく、大人でも同じことが言えると感じました。
ストレスを感じた時にどんな対処が必要かを自身でも知っておくと、その後の回復力に繋がるのかな?と思いました。
また、小学校低学年では対人関係の未熟さが原因になりやすく、友人になんと伝えたらよいのかわからず相手を不快にさせてしまい、いじめに繋がるケースというのもあります。
そのほかに、
いじめが発生してからの
⚪︎無関心な者。
⚪︎自己防衛による仲裁者がいない。傍観者が多数ということ。
⚪︎加害者に賛同する者たち。
というのも原因としてあげられることがわかりました。
というのが主な原因で、
この条件がそろった環境こそがいじめが発生する可能性が高い。と考えております。
では、
●子どもたちのストレスとは?具体的に
ざっくり年代別で子どもたちがどんなことでストレスを感じているのか、調べてみました。
ただ、参考にしたものが20年以上も古いものでしたので、現代の子どもたちとは事情が異なります。
(参考:〝小学校の学校生活における心理社会的ストレスと心理教育アプローチ〟)
✳︎小学生
小学生で最も嫌悪感を感じていた割合が多かったのは、
①返ってきたテストの結果が悪かった
という内容でした。
この結果は、転職や、退職をする大人たちの多くの理由が対人関係だったことに対して、とても以外な結果でした。
つづいて、
②友人との喧嘩
③授業がよくわからなかった。
④新しい勉強法を教えてもらい大変だった。
⑤嫌なあだ名を付けられたり、悪口を言われた。
学校でのストレスを感じる経験者で、半数以上の者が学習に関すること、友だちとのもめごとを示唆する内容でした。
〝授業がよくわからなかった〟〝返ってきたテストの結果が悪かった〟など、勉強がよくわからない子どもが多いということに社会や、教育者、保護者が注目しなければならない問題だな。と考えさせられました。
また、〝友人との喧嘩〟〝嫌なあだ名を付けられた〟の他に〝友だちに無視された〟〝仲間外れにされた〟という内容もありました。
これは、先ほどお話しした〈コミュニケーションの未熟さ〉からくるものと繋がりがあるように感じました。
つづいて、
✳︎中学生
小学生とは異なり、コミュニケーション能力も育ち、ストレスを感じた後のストレス対処も自身から自主的に行動している印象を受けました。
では、そんな中学生の日常のストレスで最も多かったものとは、、
(参考:〝中学生の日常ストレスと対処行動〟)
①自分の学校の成績のことで悩んだ。
でした。
こちらも先ほど同様に私には以外な結果でした。
次に、
②急にたくさんやらなければならないことが増えた。
③自分の嫌なことをしなければならなかった。
④試験や試合などで失敗をした。
⑤自分の言ったことや行動で他人をがっかりさせた。
この他にも
〝自分が失敗する恐れ〟
〝自分の顔やスタイルのこと〟
〝自分の将来のこと〟
などが上位に入っていました。
自分に焦点を当て、ストレスを抱えているように考えられ、この時期の子どもたちには、精神的ゆとりをつくれる《信頼し相談ができる大人や友人》の存在の重要性を強く感じられました。
では、これらのことから
いじめに繋がらないよう保護者や教育者が子どもたちとどのように関われば良いのか考えてみました。
ー保護者と教育者の子どもとの関わりー
⚫︎いじめ対策に〝気づき〟を。
いじめの背景には、加害者側のストレスや、被害者・加害者のコミュニケーション能力の未熟さを個人的に感じられました。
対策としてはまず、子どもたちがあらわすストレスサインと、日常になんのストレスを抱えているのかに気づく必要があります。
少しずれますが、、
〝気づき〟というのは環境で備わるものだと考えています。
例えば、幼少期から家族の手伝いをしていたり、自分のことはできる範囲自分で行う。などの環境で育った人は、主体的に何か足りないことに気付いたり、忙しそうにしている人を見たら自分に何ができるのか考え行動ができるのかな、と感じています。
保護者や教育者が日常の子どもの変化に〝気づける、気づく〟ということは、いじめ対策でできる行動のひとつなのではないかなと思います。
・保護者・教育者が気づくために
最近、SNSでもよく見かける〝肯定感〟
育児現場においても、自分自身にしても『肯定感を高めましょう!』というのをよく見かけます。
とくに『子どもを幸せにする声掛け』などというものもあり、〝肯定感〟に着目する記事が近年増えたなと、感じます。
子どもの肯定感を高める声掛けというものは探せば同じような内容がいくらでもでてきます。わたしもなるほどなぁ〜と勉強させていただいたひとりでした。
ただここで忘れてはいけないのが、〝声掛け〟というのはその者に着目して声を掛ける。ということであって、決められた台詞を言うのとは違います。
SNSでよく見かける〝肯定感が上がる声かけ〟は相手に興味をもって、相手を大切にした、相手の自尊心を傷つけない言葉で自分が感じたことを伝える。ということの例だということを忘れないことが大切だと思いました。
保護者や教育者が〝子に興味を持つ〟ということは〝肯定感を上げる声かけ〟以前の問題で、
子に興味をもち、保護者や教育者が気づける力こそがいじめ対策に繋がると考えています。
▪︎子たちが気づいてもらうために、保護者や教育者が支援すること。
〝自ら発信できる力〟や〝ソーシャルスキル〟を日頃から身につけておく必要があります。
ではまず、〝自ら発信できる力〟とは
〝アサーティブコミュニケーション〟を身につけることで実現できると考えております。
お互いの立場や主張を大切にした、自己主張・自己表現をするアサーティブコミュニケーションは心理的安全性の確保を実現させると言われております。
誰に対しても安心して、自分の考えや気持ちを発言できる環境があるということは、子どもたちにとって大切な心の居場所になると考えています。
なのでまず、
保護者や教育者はアサーティブコミュニケーションで子どもたちの心理的安全性の確保をすることが、支援のひとつなのではないかと思っています。
アサーティブコミュニケーションの話は
こちらの記事でも紹介していますので、興味がありましたら目を通してみて下さいね^^
しかし、互いの意見や主張を大切にした〝アサーティブコミュニケーション〟をしていたとしてもいじめや、けんか、トラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。
それは、
〝配慮のスキル〟不足によって起こるとも考えております。
〝配慮のスキル〟はソーシャルスキルとも言われており、他人に対するものの言い方や振る舞いのことを表します。
例えば
声の大きさ、話す速度や表情、人との関わり方や、集団での適切な行動が構築できない。など、ソーシャルスキルが不足している子どもには【攻撃性】があったり、【引っ込み思案】だったり、自分の気持ちをどストレートに表現してしまったり、出来にくいという特徴があります。
このソーシャルスキルが不足していると、やはり他人とうまく関われないことから
いじめや、トラブルに巻き込まれる可能性が高くなると考えています。
その可能性を少しでも低くするために、保護者と教育者は子に〝ソーシャルスキルトレーニング〟を行うことが大切だと感じています。
また、〝ソーシャルスキルトレーニング〟を行い、〝ソーシャルスキル〟を備えることで、仲間内での好意性や自身のレジリエンス(=否定的な状況からの回復力)を高められる。という論文も目にしましたので、とても興味深く感じました。
まとめ・巻き込まれないために
いじめはなくならないもの。しかし、子どもたちをいじめから遠ざける方法はあります。
それは、
⚫︎大人(保護者や教育者)が子に興味を持って関わること。
⚫︎大人が子に興味をもち、気づくこと。
⚫︎アサーティブコミュニケーションで、お互いの立場や主張を大切にした、自己主張・自己表現をし、心理的安全性の確保をする。
⚫︎ソーシャルスキルトレーニングで配慮のスキルを備える。
これらを意識して行うのは難しいことです。
いじめをする子も、いじめられる子も
ストレスを抱えています。このストレスにいち早くに気づけるかが、とっても大切なことだと思っています。中でも〝子に興味を持つ。〟
ということが、環境が少しでも良くなるポイントなのかと考えています。