『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を読んだ後、『ノルウェイの森』を思い出して思ったこと。
※『ノルウェイの森』について、少しネタバレが出て来ます。
こないだ、『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を読んで、村上春樹の『ノルウェイの森』を思い出した。この作品には、同性愛者によって、家庭を、人生を破壊された登場人物が出て来る。私は、『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を読むまで、そのことについて深く考えたことがなかったのだが、ふと、「これって、同性愛者差別なんじゃ…」と思って、更にまた考えた。最後に読んだのは、英語版だけど、日本語で読んだ時も、英語で読んだ時も、私は、その同性愛者の登場人物のことを、特別に思ったことがなかった。彼女はなかなか厄介な登場人物だったと思うのだが、私は、彼女の存在を、村上春樹による同性愛者差別だと捉えたことはなかった。今読み直したら、別の感想を抱く可能性もあるけど。
更に思考を進めて、「でも、一口に同性愛者と言っても、いろんな人達がいるよな」と思った。
私から見て、良い人もいれば、嫌な人もいるし、そのどちらにも当てはまらない人達もいる。
私は村上春樹作品を全部読んだことがあるわけでもないし、彼の作品が特別好きなわけでもないけど、少なくとも、今の段階では、「『ノルウェイの森』は、同性愛者差別です!」と叫ぶ気にはなれないし、本当に差別のない世界とは、見て見ぬ振りをするとか、腫れ物に触るような扱いをするとかではないはずだ。ヘテロと同じように、LGBTQも扱う世界のことではないのだろうか?と思った。
『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』浅原ナオト(角川文庫)
『ノルウェイの森』村上春樹(講談社文庫)
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