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【年末のご挨拶】未来の社会や教育のひとつのあり方の実証ケースを覗いてみませんか?

2019年も残すところあと僅かとなりました。
Co-musubiはオンラインとリアルを融合し人と人をつなぎ、対話や体験を軸に学びや自己理解を深め、こどもたち(大人も)の成長を共に感じ育ち合うコミュニティです。

今年の後半は、Co-musubiが立ち上げ当初から描いていた「フラットな立場でギフトの精神を持ち寄り循環が生まれ有機的に成長するコミュニティ」のビジョンにより近づこうと、オーナーシップを大人メンバー一人ひとりが持ち活動することをはっきりと目指し試行錯誤を重ねました。

一部の人だけではなく多くのメンバーが当事者意識を持って考え行動していくのはとても高い理想ですが、Co-musubiである意義をキープし継続するためにはとても大事なことです。この難題への閉塞感を打破するべく「一肌脱ぎましょう!」と主体的に先頭に立って動き出してくれたのは、なんと中学1年生たちでした。

中学生たちが、大人メンバーやこどもメンバーに声をかけ「Co-musubi超会議」という名の会議を行い、さらには初めてのGoogleフォーム作成にも自ら挑戦。わからないところはインターネットで調べ読み解き、大人メンバーにCo-musubiについてのアンケートを送り意識調査をしてくれました。

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中学1年生男子制作

発足から3年。「自分たちで自分たちの大好きなCo-musubiを守っていくんだ」という中学生たちの熱意と行動力、チームワークに心を動かされた大人たちが「今の状態はサステナブルか?」「あるべき姿とそのために必要なステップはなにか?」「自分にできることはなにか?」と、エンパシーを持って考え動きはじめるきっかけとなりました。

Co-musubi超会議やアンケートで中学生が内部の声を集めてくれたおかげで、これまで言語化できていなかった内部の様子も言葉になりました。

中学生の想いからみなさんが丁寧に綴ってくださり集まった声を活用させてもらい、教育という分野における新しいチャレンジの様子をご紹介させていただき2019年を締めくくれたらと思っています。
どうぞお付き合いいただけましたら幸いです。

まずは、超会議や普段のコミュニケーションの中で集まった意見から抜粋し参加者側の視点から考察してもらいたいと思います。

集まった意見から抜き出したキーワードは、

・面白い!ワクワク!を大人も子どもも一緒に楽しめる

・迷ったり悩んだりするときに整えてくれる

・共有したり相談したり相互に刺激しあえる仲間がいる

・安心してなんでも発言できる雰囲気がある

・日常にあふれている面白さに気付く目を持てるようになる

・アウトプットの機会がある

・個々に合わせたサポートがある

・動的平衝、自分も動くけれど自分の知らないところで周りも動いている。

以下はそれぞれのキーワードの考察です。(考察:東 麻子)

面白い、ワクワク、を大人も子供も一緒に楽しめる

学ぶそのものの楽しさを随所に感じます。文学や歴史の奥深い世界も、ハンディ顕微鏡を覗いて発見した景色も、カップを使ったリズム音楽も、言葉遊びや算数遊び、芸術作品の鑑賞もそれぞれが前のめり気味に楽しめる仕掛けがたくさんあります。その子によってそれぞれに没頭が生まれ、夢中になる様子、子どもたちに混ざって大人も負けじと参加しちゃう様子など、とてもユニークです。

◎ 迷ったり悩んだりするときに整えてくれる

お子さんが受験期を迎えたメンバーや、学校生活においての悩みなどを本質から解き「大丈夫だよ」とアドバイスや具体的な対応策をいただける事。

特にここに集まっているメンバーは教育熱心という共通項もあるので、例えば「受験」という特別な段階に置いても迷いが多々生じます。
感受性豊かな時期にひたすら勉強をしている事、結果がすぐに出るとは限らない事、様々な親側の不安が露呈します。

子どもを信頼し任せてみよう。

母親の思いの大半は長い目でみると杞憂に終わると改めて教えていただきました。

◎ 共有したり相談したり刺激を相互にできる仲間がいる

例えば今年、スズメガの一種である「オオスカシバ」がCo-musubi内でブームとなりました。
うぐいす色のモコモコとした毛を身にまとい、ホバリングをしながら蜜を吸う小さな愛らしい蛾です。
虫を愛する6年生に大人がオオスカシバついて質問をしワクワクしながら会話を繰り広げていたことで、「オオスカシバを見てみたい!」と願う気持ちが他のメンバーにも芽生えました。意識し始めるだけで今まで見えなかったものが見えてくるもので、多くのメンバーから「オオスカシバを発見!」の喜びの報告が相次ぎました。意識が変わると視野が変わり日常がワンダーランドになる。そして、小さな面白いや嬉しいが積み重なる。誰かの「好き」や「得意」をギフトし合うことでこんなにたくさんの人の日常に幸せが訪れることは、競争ではなく協創し合うコミュニティだからこそのできごとです。

◎ 安心してなんでも発言できる雰囲気がある

Co-musubiは対話が中心です。正解を探し当てる必要がある学校では、こんな意見は受け入れられないかもしれないと躊躇する自分の考えも、Co-musubiではこどもたちはそのまま発言します。なぜなら、それを受けとめてもらえるから。きちんと自分の意見を述べられることのほうが大切にされています。予定調和ではない分、どんな展開になるか読めませんが、それもまた楽しそうです。

◎日常にあふれている面白さに気付く

上記のオオスカシバのエピソードのように、気付く⇒仲間と共有する。フィードバックをもらう。その良い循環の中で過ごしていると気づきの感度も上がります。
「面白い ⇔ なんでだろう」地味にそれが繰り返されているように感じます。時にはその話題が保護者の知識を超え、親子の対話だけでは広げられなかったであろうエリアに着地します。

◎ アウトプットの機会がある

きちんと自分の意見を伝えられる機会を得られている事。自分なりの形式ややり方で発表する機会が多いこと。
そしてその際、「大人が導こうとしている正解はない」という事が一番の特徴です。

◎ 個々に合わせたサポートがある

距離や時間、ハンディキャップなどの制約をできる限り越え環境を整えた上で、個々にニーズが生まれれば対応する、課題が生まれたら考えるというスタンス。
それはどの子においても同じです。
このポリシーのおかげで、こどもたちは自然とダイバーシティを身に着けているように感じます。


◎ 動的平衝、自分も動くけれど自分の知らないところで周りも動いている

ここは改善の余地があるエリアなので目指したい姿を描きました。
それぞれが受け取るだけの参加者ではなく能動的に考え動くコアにもなり、有機的に成長する組織体となる。
Co-musubiがこの軸をぶらさずサステナブルに運営できるよう話し合いを続けています。
Co-musubiの考え方をベースに親がそれぞれどう理解して貢献するか、Co-musubiをどんな団体にしたいかを考えているところです。
このような団体運営のあり方に賛同し、メンバーの本職でのチーム運営に活かしている事例も生まれています。

******************************************  考察ここまで

Co-musubiは立ち上げ時から、(*)society5.0で描かれているような社会システム環境での学びや育ちのコミュニティ運営を目指しています。

立ち上げ当初はほとんど理解されることがなかったこのあり方も、嬉しいことに現在は共感してくれる方も増えてまいりました。

* Society5.0とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと 


ここからは、中学生が作成し集めてくれたアンケート回答の一部をご紹介させていただきたいと思います。( 回答者: Co-musubi大人メンバー )

Q. Co-musubiのどんなところが好きですか?

◎ 勉強だけでなく自分の幼少期に経験出来なかった、人との繋がりや場があるところ。

肯定的なところ。 答えや正しさを押し付けないところ。 ワクワクできるところ。 みんなが笑顔なところ。 とは言っても厳しくもあるところ。

教科書から学ぶこととは異なる、社会、宇宙、ひと、アート、自分の知らないことをわくわく学べる場であること。学びの内容が現在進行形みたいなところが面白い。
多様なひとたちちと出会えて、自分にはない価値観にふれられる。
いろんなひとがいて、自分も安心して参加できる子も親も理解していただいてる安心感があり、言いたいことを言える安心安全な場
オンラインで自宅から参加できる。
カヌー制作、キャンプ、ドローダウン、オリヒメWSなど、生きた学びに繋がる場を創出してくださる代表のコーディネイト。親にとっても最新の生きた学びの場であることはすごい価値だと思う。(教育情報、読書会や映画などのシェア会、Co-musubiそのものの意義も、運営のあり方も) 

◎ 個人を尊重し、壁がなく、相手を受入れ、認め合う雰囲気がベースとなっているところ。その上で、決して焦らず急がず、深くじっくり楽しく学べるきっかけを得られるところ。

人間の認知能力、非認知能力を育む本質的、独創的、アウトプット型、双方向型のコンテンツ(プログラム、ワークショップ。高度なファシリテーションを含む)。
主体的で、地域や学年を超えたメンバーとの学び合い、育ち合い
オンラインを中心(どこでも参加可)にしながら、ワクワクするリアルも併用しているところ。

◎ 誰かの話をみんなが受け止めてくれ親子ともに安心できる場所であること。子供は異年齢で交流できること。

Q. あなたにとってCo-musubiとは?又は、いろんな方向から見てCo-musubiとは?

子どもの事を遠慮なく共有できる場で、何かしらのヒントがそこにあるそこからも皆が学び合える貴重な場所。 色んな境遇で育った大人達が、多様な子どもを介して、共通の教育感を持った意識の高い集団。 

暖かい居場所子どもの新しい発見ができる。

◎ 学びの場であると共に内省が出来て、安心もできる。Co-musubiは今すべての子ども達に必要なコミュニティ。

自分が子どもの頃にあったらよかった。

◎ 親子一緒にわくわく学べるオンラインコミュニティ。参加メンバーやニュースや本や映画やアートやテクノロジーなどなど、その時その時に出会った要素と参加者のアクションによって成長・進化を遂げていく学びの組織生命体。

◎ 会社や学校など普段の場所とはまた異なる居場所。探究塾でもないし、子育てサークルでもないし、カテゴリーに分けにくい存在だと思います。いろんな〈習い事〉で家庭教育や学校教育をカバーしようとする家庭には合わないです。親のかかわりという点で家庭教育なのかもしれないですが、一般的な家庭教育とはレベルが違います。この点を多くの人に理解してもらうのは現時点では難しいのだろうなと感じています。

ゆとりから生まれる自由な発想を元に、物事の本質を感じながら大人も子供も寄り添いながら成長できる貴重な場所。ほかには類を見ない特殊なコミュニティ。 

◎ ちょっと不思議な存在。プログラムを消費するだけではなくて、プログラムを生活に活かしてコミュニティに還していくと初めて一巡する感じです。

◎ 私にとって、自分だけでは実現できない、子どもとの関わり(内容も、関わり方も)を得たり気付いたりできるところ。

私にとって「あるべき状態」だと確信している「複数の大人のいるコミュニティで子どもたちを育てる」(親が自分の子ども〈だけ〉を育てるのではなく)を実践できるところ

子どもたちにとって、自分の発信を受け止めてもらえる安心してアウトプットしてみることができる場社会や世界や自分を深く考えるきっかけと素材と視座に触れられる場、相互承認の意義を感じ、またやってみる・創ってみることの楽しさやできるの自信を蓄える場。 社会にとって、未来の教育のひとつのあり方の実証ケース。

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中学生たちのリーダーシップに大人メンバーが応えてくださり、Co-musubiが言葉となり2019年を終えることができました。さらなる進化の予感がする2020年がたのしみです!

本年も、通常では考えられないような面白く豊かな体験や学びに触れ、素晴らしい方々に出会いそのスピリットや生き方、知恵に触れることができました。すべて、善意で関わってくださった志高い皆様のおかげです。

深く感謝申し上げます。

2020年はさらに、コミュニティが生み出す循環により学び育ち合う環境を整え、またこの学び方が一つの新しい教育の形としてより多くの方に知っていただけるよう力を合わせ尽力したいと考えています。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

Co-musubi 代表  井上 真祈子


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