メンバーnote「親のアンラーン(学びほぐし)で、見える世界がこんなに拡がる。」
保護者メンバーによる寄稿です。
我が家は、入会から2年以上が経ちます。
Co-musubiでは、子ども以上に親がアンラーン(学びほぐし)し、変容することを大切にしています。
聞き慣れない、アンラーン(学びほぐし)という言葉についての説明は、以下の記事をお借りしたいと思います。
上記記事「アンラーンという生き方」より引用
哲学者の鶴見氏はここで「アンラーン」を「学びほぐす」と訳し、さらにそれを、型通りにセーターを編み、ほどいて元の毛糸に戻して自分の体に合わせて編み直すようなものだと譬えている。
(中略)
知らず知らずのうちに物事の価値観がかたまっていき、「こうすべきだ」「こうあってはならない」と自分の思考の枠にとらわれて偏見を強く持ってしまったり、本当は目の前に自由に歩ける大地が広がっているのに、人生に一本道をまっすぐ引いて、かえって自分の生き方を窮屈にしてしまうこともある。
アンラーンが大事だということは入会時から聞いていて、未来を生きる子どもが精神的に自立をし、自走する人に育つために、側にいて関わることの多い親のあり方が重要だということは私自身も感じており共感していました。
しかし入会からしばらくの間は、具体的にどう何を学ぶのか?どう変わっていけばいいのか?わかるようなわからないような....暗中模索が続きました。
もちろん、代表の井上さんの言葉に耳を傾け、保護者を対象とした会にも参加をしています。
そこには目から鱗の発想や学びが多くワクワクします。
と同時に、言葉では頭に入っても具体的にどう行動すればいいのか...。
幸いにも、我が家には子どもが三人いるので、練習の場は毎日盛りだくさんで、試行錯誤を重ねることができます。
声のかけ方や関わり方を具体的に変えてみようと見直してみると、実はその前に、「親子で向き合う対話の時間」を日常の中で用意していなかった事実に気づきました。
まずは短い時間でも、その時間を意識的に日常に確保し、環境を整える必要があることを、自分自身で認識することができました。
じっくりと向き合うには、お互いの心が落ち着いていないとできません。
このように「日常を意識すること」から、私のアンラーンがはじまりました。
そうやって日常に目を向けはじめると、子どもの中で「学び」とは時間や場所で切り分けられたものではなく、日常の中に同居しているものなんだ、という事も感じられるようになってきました。
そんな日々を過ごしていたある日、コミュニティ内で共有されたCo-musubiの概念資料を読んだ時に、自分の変化に衝撃を受けました。
(抜粋)
抽象度が高く緩やかな質問からはじめ、
「どうしてそう思ったの?」「これってどういう意味だと思う?」
などと徐々にはしごを下ろしていくことで、その子の見ている世界を理解し、思考の絡まりが解けるようなヒントを渡します。
(この前後もとっても素敵な言葉が詰まっているんです!)
これを読んだ時、頭で理解することを越えて、具体的なイメージをもってすんなり受け取っている自分がいたのです。
「私、成長したんだ... 」
不思議な感覚でした。
確かに同じ世界にいるのに「子どもの見ている世界」は「自分の見ている世界と違う」のだという言葉も、今はとても頷けます。
大人の思う正しさの世界を押し付けるのではなく、その子が持つ世界の素晴らしさを大切にしたいと思っています。
自分が気づかずにかけていた「大人だという色眼鏡」が、少しずつ薄らいだのかもしれません。
Co-musubiが重視する大人が学び変容することは、子どもの創造性を育み自立していくためのベースとして欠かせないのですね。
ふと、なぜ私は「自分の成長」に気づけたんだろうと不思議に思いました。
これまで試行錯誤を重ねもがいていた私。
と同時に、ここ最近、小学2年生の息子自身が大きく脱皮をはじめたことが関係しているのかも知れません。
一年前とは別人のように、前のめりでオンラインの学びの場に参加し、その場を楽しみ、次はどうしようか、と自分で考え学びを組み立てている。
最近では、最年少であることを感じさせないほど、自分がどう振る舞うといい場になるのかをしっかり考え、積極的に相手を思いやりながら明るくリードしている姿が見えます。
そんな息子の成長を見て「私のもがきは間違った方向じゃなかったんだ。」と感じて、コミュニティ内で共有される井上さんの様々な言葉の染み入り方が変わったのかもしれません。
親子両方の成長があって、ポジティブなサイクルが回ってるんだと実感しました。
これは偶然ではなく、ここまで仕組みとして考えられていることにCo-musubiの凄さがあると思います。
最近「探求」「アクティブラーニング」「親の学び」などが教育においてバズワードとなっていますが、
Co-musubiでは、「どのような考えの元に」子どもたちからはじまる学びが育ち、自立学習者となり、やがて自走する人に育っていくのかを、多面的に考え尽くされサイクルとして環境がデザインされています。
自然の本来持っている力を信頼した農法に近い考え方で、長期スパンで子どもや親子の環境を柔らかく豊かに耕し、小さな種を撒く仕組みになっているのです。
今回の気づきはそのほんの一部ですが、こうした日常の中の小さな気づきの繰り返しの中で、親子ともに一歩一歩成長させてもらっています。
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