進撃の巨人の考察をしたいのだが全然進まない件について
先の記事で感想を書いたのだが、考察もしていきたいと思っている。まぁすでに考察サイトもたくさんあって、それぞれ素晴らしい解説がされているので今更感はある。しかし、私が感じている違和感を説明するものには出会えていない。なんとか整合のとれた説明を考えたい。そう思って何度も読み返しているのであるが、一向にまとまらない。
一度立ち止まってその原因を考えてみたが、以下の3つぐらい思い当たったので、ストレス解消として吐き出しておく。
1. 謎が複雑・多すぎる
2. セリフがあてにならない
3. そもそも解決できないようにできている
!! 以降、最終巻ネタバレあります。 !!
1. 謎が複雑・多すぎる
進撃の巨人の魅力の一つでもあるのだがこの物語は謎だらけだ。ストーリー自体が、壁の中で何も知らずに暮らしていた主人公が、自由を求めて広い世界に出ていく、というものなので、主人公たちと同じ目線で楽しむためには必要な仕掛けであろう。しかし、どうも奥歯に引っかかる表現が多かったり、セリフと描写がチグハグだったり、流れに脈絡がない部分があったりと、世界の謎と違う部分でまた謎が多いのだ。これがなんとも違和感を感じる理由だ。
まぁ現実の世界は複雑で、全てを教えてくれる優しさはないので、「この世界は残酷」なことを教えてくれているのかもしれない。
2. セリフがあてにならない
各キャラクターのセリフが全然あてにならないと感じる。というのも、何か確定的なことを言っていても、それが不確実な情報に基づいていたり、勝手な解釈から勘違いしており、あとで実はこうです、とひっくり返されることが多々あるからだ。そうなると、キャラクターの会話をもとに考察を組み立てるのが難しくなる。それが真実かわからないからだ。通常、最終回あたりで言ってることは真実と思いたいが、この作品に関しては油断ならない。
例えば、最終話で、「始祖ユミルが王を愛していたと感じた」とエレンが告げるが、その直後に「ユミルの心の奥深くはわからない」と前言があてにならないようなことを言い出している。また、エレンはそもそも愛だなんだのとは疎いキャラとして扱われていたはずである。そんなエレンが、愛していたと「感じた」て、、、あてにならない、と思いませんか?
3. そもそも解決できないようにできている
コミック巻末の短編に「進撃のスクールカースト」が収められている。その最終話(34巻収録)において、エレン、ミカサ、アルミンの3人が本ストーリーを映画として鑑賞している姿が描かれている。その後、ミカサとアルミンはストーリーの評価について言い争いをしている。謎が残されたままの方がいいとか、それじゃ納得できない、と言っており、エレンは、「3人で楽しめたからいい」とその場を収めている。
さて、この別ストーリーは作者の言いたいこと、と考えられるので、「喧嘩せずにそれぞれのやり方で楽しんでね」というのが伝えたいことなのかな、と思う一方で、あえて謎を残すように描いた、とも取れる。第1話からバリバリ伏線を仕込みまくり、精巧に練られたストーリー展開を描き出す天才・諌山先生が、隠すと決めたらそのようにできているのではないかとも思う。
しかし、なんとかこの違和感を解消をしたいと願っているのだ。そう思って今日もパラパラとページをめくる。
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