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<料理>これもまた自由な料理?カレーペーストで作る「パッ・ペッ」は楽しい

パッと気分をアゲるのに辛いものを食べたいけど、あまり面倒なことはしたくない。

こんなとき、わたしがよく作るのはチゲか「パッ・ペッ(パッ=炒める、ペッ=辛い)」。

チゲ用にブレンドしてある唐辛子と醤油を出汁に入れると、チゲはひとまず形になる(出汁を調整すればヴィーガンにもできる)。
具があんまりなくても、冷蔵庫にある野菜に玉子があれば十分にいけるし、豆腐があったらけっこうに嬉しい。

パッ・ペッも同じ感じで、「辛い一品」としては手間が要らない。
にんにくで香り付けした油でタンパク質と野菜をレッドカレーペーストで炒め、ナンプラーで整えればそれでできあがり(わたしは砂糖を使わない)。

ペーストの量を加減すると、辛さも自在。

野菜はこの料理の定番・いんげん(現地ではササゲ)のほか、玉ねぎとペッパー類(パプリカ、ししとう、ピーマンなど)があるといい感じ。

でも別に人参やブロッコリーを入れたらいけないということはないし、いんげんがなければ作ってはいけないということもので、わたしは適当に見つくろって入れてしまう。

タンパク質部門なら、肉はもちろん、シーフード(イカ、海老、白身魚…)もいい。
「パッ・ペッ・ムー(豚肉)」が一番ポピュラーだと思うけど、別に鶏肉だってかまわないと思う。

なければ油揚げだって豆腐だって、きのこだって合う。

タイ人が聞いたら「え〜〜?」かもしれないけど、宮廷料理を作っているわけじゃないから、お惣菜屋台のおばちゃんになったつもりでやってしまうのだ。

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この日は豚肉・ブロッコリ・パプリカ・玉ねぎ・エリンギ、そしてこぶみかんの葉(カフィアライム・リーフ)。

実はこの「パッ・ペッ」も「ラープ」同様にイサーン料理で、猪の肉で作るのが本式。
猪肉の代用が豚肉、ということなんだろう。

こぶみかんの葉を細切りにしたものを最後に散らすと香りがグッと良くなるので、できればそこはおさえたいところ。

レッドカレーペーストで具材を炒めるだけで、手軽にタイのお惣菜ができてしまうのは便利だし、お惣菜屋台のおばちゃん気分で「コレも入れちゃいましょ」っと作れば「冷蔵庫のおそうじメニュー」としても使えるのだ。

半端にあまったカレーペーストの使いみちのひとつにもなる。
再現性がちょっと低いのが悩みどころだがw

ちょっと辛めに仕上げたやつを、ビールをお供に楽しんだり、ごはんと一緒におかずとして食べたり。
ほかには麺(中華麺)やパスタに合わせている人もいたし、春雨を一緒に炒めてあるのも見たことがある。

「パッ・ペッ」は材料だけではなく、食べ方も自由と言えるかも。

家庭料理ファンとしては、そんなところも好きだ。

タイトルの上にある写真の料理は同じように辛そうな料理だが、「パッ・プリッ・キン」という、「パッ・ペッ」とは違う料理。

こう見えて、ゲーン(カレー)のひとつで、かなり辛くて汁気がほぼない「ドライなカレー」だ。

これもまた、豚肉のほか、鶏肉・魚・イカ・海老で作ることがあるらしい。

「どうしてもコレでないと作れない」という料理はタイにもたくさんあるだろうが、「パッ・ペッ」や「パッ・プリッ・キン」みたいな感じのお惣菜っぽいのも、自由でいいなと思う。

作った人が「これは●●」って言ったら、そうなる…みたいな強引さ。
かつての「ヤム・ママー」のように、そんな「思いつき」からメジャーになる料理だってある。

そんなところが、わたしがタイ料理を好きな理由のひとつかもしれない。


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