Aくんのテクノポップ読経
高橋幸宏さんの訃報を聞いて、思い出したことがあった。
中学生だったころのことだ。
わたしが育ったのは首都圏の新興住宅地。
通った小学校も中学校も、人口の増加に合わせて急ぎで作られたため、すべてが「作りかけ」または「作ったばっかり」だった。
通っていたころには校歌もなかったし、校舎は建て増し中、体育館もプールも仕上がっておらず、校庭はまだ整備中、というホヤホヤぶり。
人口がどんどん増えていた街には子どもたちもたくさんいたから、ちょっとした実験もされた。
「実験」とは言っても