漢字談義①好きな漢字
最近漢字に関わることが多いので、ちょっと2回に渡って書いてみようと思います。今日は「好きな漢字」について、次回は「漢字が書けない」ことについて、少し医学的な話を混じえて書きたいと思います。
「求」という漢字
皆さんは好きな漢字というものがありますか?好きとか嫌いとかいう問題ではない、という人もいると思いますが、たとえば書道でよく書かれる字などは、比較的好まれる漢字と言えるかもしれません。
私は小学生の頃「求」という字をかっこいいと思っていました。なぜなのかは自分でもわかりませんが、何か大人っぽい表情に見えるのです。
小学校の算数では「( )に当てはまる数をかきましょう」などと書いてあるものが、中学校の数学になると「xを求めよ」という表記になり、これが大人のイメージにつながったのかもしれません。
また、東寺の兜跋毘沙門天立像を恐い仏像のひとつとして気に入っているのですが、この人の顔も「求」という字に見えます。これは私だけかもしれませんが😅
外国人から見た漢字
漢字を新鮮な目で見ることができる外国人の意見には、なかなか面白いものがあります。YouTobeを見ていると、そういった面白い発想が数々報告されていて興味深いです。
私がよく見るチャンネルのひとつにKevin’s English Room(KER)というのがありますが、あるときKERで面白い話をしていました。
このチャンネルで紹介されていた、海外で人気の漢字とその理由をまとめておきます。
夢・愛:漢字らしい形。意味も素敵でダントツ人気
点:シャワーヘッドみたい
水:エレガント
終:ゴージャス
谷:形が良くてひとめぼれした
永:線のフローが良い
歯:字体のバランスと、書いたときの手のフローが良い
燕・霊・傘:左右対称で良い
一:心の底から納得した
虫:かわいい。ニコちゃんマークみたい?
興:昔のラジオっぽい
惡:悪そうでかっこいい
霧:漢字っぽさがすごい
四→西→酒 ポケモンの進化?
屁:面白い
なるほど、と思いますね。まとめると、①字の形態が何かに似ている②書いていて気持ちが良い③左右対称で美しい、という理由が多いようです。惡という字に至っては、中心部に十字架が見えるところがかっこいいそうですが、これは気づきませんでした。
夢・愛人気については、「上がかっちり四角くて下が流れるような形なのがいいのでは」とケビンが考察していましたが、それを聞いてふと、そういえばタコとかクラゲに似た形か、と気づきました。
逆に嫌いな漢字は「五」だそうで、「数字の6が高速移動しているように見えるから」だそうです(!)。どういうことですか?平行線が漫画の動きを表す線に見えるということ?6に見えるのに5の意味だというところが気持ち悪いらしいです。
また、「々(ノマ)」が嫌いだという可愛いアメリカ人もいます。ちゃんと「我我」とか漢字連打したいのに憎きノマが出てくる、と訴えています(笑)。
いずれにしても、海外の方々が漢字に興味を持って勉強してくれるのはなんだか嬉しいですね。
冒頭の「触る」という字は、以前にも使ったことのある新国誠一の具体詩で、「触る(1972)」という作品です。これは漢字より「る」がなんだかかゆいですが。