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趣味で楽曲制作(DTM)をしている臨床医兼大学教員です.日々何らかの脳疾患をもつ方や健常な学生と対面しています.私にとって音楽をつくるということは日記を書くことと同じです.オリジナル曲を紹介するとともに,それぞれの曲に込められた日々の考えや経験について書いていきたいと思います.

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コーヒーが飲みたいだけなのに

私はコーヒーが好きで、体調が悪くない限り毎日朝昼晩最低一杯は飲んでいます。豆に詳しいわけではなくなんでも飲みますが、特に好きなのはキリマンジャロです。 自宅ではカリタの木製手挽きミルを使っています。買ってきたコーヒー豆を挽くと香ばしい香りがあたり一面にあふれ、それだけで幸せな気持ちになります。ただし、飲みすぎているため目覚ましの働きはほとんどありません。 缶コーヒーもよく飲みます。冬の寒い朝に温かい缶コーヒーを飲むと、心も身体も温まりホッとしますよね。 学会や研究会にい

    • 漢字談義②漢字が書けない

      最近はPCやスマホを使うことが多くて、字を書く機会が減りましたね。当然書けていたはずの簡単な漢字が頭に浮かばなくなって困ったという経験のある方は多いのではないでしょうか。 私自身もしょっちゅうそんなことがあり、日々情けなく感じています。特に、机に向かって書くのではなく、黒板に向かって書こうとすると「あれ?」となることが多いです。これはどうしてでしょうね?? 字を書くとき、手を動かす方向と重力の関係が変わるからでしょうか? あるとき、「飛」が書けなくなっていることに気づきま

      • こんな夢を見た⑥: 味見のお作法

        漢字の話を2回連続で投稿するつもりでしたが、その前に新曲をアップしたので紹介しようと思います。 夢の中で音楽が聞こえ、それを元にして曲を作るということがたまにありますが、味見のお作法(CNo48、2023年11月26日生まれ)もそのひとつです。しかもこの曲は春慕(CN47)と同じ誕生日です。 このようなことは珍しいのですが、春慕はバッハのプレリュードをアレンジした曲であるのに対して、味見のお作法は完全オリジナルなので、その起源は異なります。夢で聞いた曲を書き出したのが、た

        • 漢字談義①好きな漢字

          最近漢字に関わることが多いので、ちょっと2回に渡って書いてみようと思います。今日は「好きな漢字」について、次回は「漢字が書けない」ことについて、少し医学的な話を混じえて書きたいと思います。 「求」という漢字 皆さんは好きな漢字というものがありますか?好きとか嫌いとかいう問題ではない、という人もいると思いますが、たとえば書道でよく書かれる字などは、比較的好まれる漢字と言えるかもしれません。 私は小学生の頃「求」という字をかっこいいと思っていました。なぜなのかは自分でもわか

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          誤解です、大金です!

          老化を感じる瞬間というものがいろいろありますが、最近急にある変化に気づきました。私は今の職場に来て10年以上になりますが、今まで気にならなかったことがなぜか急に気になるようになったのです。 突然気づいたこと ひとつは、エレベーターから降りるときです。目的の階に到着すると、「5階です」と涼やかな女性の声でアナウンスがあるのですが、あるときこのアナウンスが聞こえたあと、「何が?」と心の中でつぶやく自分の声が聞こえたのです。 つまり、唐突に女性の声で「誤解です」と言われたよう

          誤解です、大金です!

          パンフルートの響きとピクニック at ハンギング・ロック

          最近、家のすぐ前のバス停を通るバスが、渋谷の映画館前まで直に連れて行ってくれることに気づき、よく出かけるようになりました。 そんな中、とても懐かしい映画の予告を見ました。Picnic at hanging rockというオーストラリア映画です。 予告で流れる音楽を聞いて、一気に映画を見た頃のことを思い出しました。この印象的な響きが、パンフルートという楽器の音であると知ったのはこの時です。 当時はインターネットもないので気軽に調べる手立てもなく、パンフレットだけが情報源で

          パンフルートの響きとピクニック at ハンギング・ロック

          長生きの勲章

          前の投稿の閲覧数があまり減ってこないのをいいことに投稿せずにいたら、けっこう間隔が空いてしまいました。今日は、2年前に90代で亡くなった母について書こうと思います。以前母に向けた曲も作ったことがあります。 ボケてきた? 60代の頃から時々ボケたことをするので、医者に成り立ての私は少々心配していました。 居間で母とおしゃべりしていたら、台所でパーンと音がしました。母が「あ、そうだった!」というので慌てて台所に行ってみると、ゆで卵の黄身が天井のあちこちに貼りついて、なべが黒

          長生きの勲章

          ピアノの話。

          先日、約20年ぶりに電子ピアノを買い替えました。CASIO PriviaPX-310からYAMAHA P225への買い替えです。 Privia PX-310は売り出された時は衝撃的でした。スリムでリビングにもよく似合う白木のスタイルで、新聞の広告に魅せられて買いました。 忙しいので音楽を封印していた私にとって、唯一の鍵盤楽器だったシンセのYAMAHA DX21を捨て(今思えばとっておいたらよかった)、引っ越しのタイミングで購入したのでした。 喜んで弾いていたのですが、買

          ピアノの話。

          与勇輝作品の衝撃

          私は展覧会巡りが好きでよく出かけます。特に好きなアーチストが何人かいるのですが、今日はその1人、与勇輝(あたえゆうき)さんの人形作品について書きたいと思います。 いつ初めて与勇輝作品を見たのか、はっきりと覚えてはいないのですが、テレビや新聞の広告で見たのではなかったでしょうか。写実性、デッサンの正確さだけでなく、指先まで魂が宿っているとしか思えない見事な表現力なのです。「徹子の部屋」の背景に置かれている人形でも有名ですね。特に2000年代後半くらいに話題になり、海外でも個展

          与勇輝作品の衝撃

          医者の病気②頭が真っ白になる病気

          患者さんを診る立場の医者である自分が病気になった、という話を扱っているのが、この医者の病気シリーズです。医者の病気①では、若い頃かかった亜急性甲状腺炎を取り上げました。 今日は、もっと最近かかった、しかも未だに正式病名のつかない病気について、私の自己診断を含めて書いていきます。 パソコンが操作できなくなった 10年ほど前のことです。2時間くらいの小さな研究会を主催して、司会をしていました。予定の半分くらい過ぎた時だったと思います。PC画面をスクリーンに映して参加者ととも

          医者の病気②頭が真っ白になる病気

          バッハアレンジ③:春慕

          ようやく桜も満開になって、春らしくなりましたね。なんとなく浮かれたふわふわした気持ちになるのが不思議です。 今日は久しぶりに、バッハ曲のアレンジをアップします。春慕(CNo47、2023年11月26日生まれ)です。諸事情でアップするのが遅くなりましたが、桜の開花も遅れたのでちょうどよいタイミングになりました。 お聞きになるとすぐに分かると思いますが、ご存知平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番、プレリュードです。 この曲の編曲では、グノーのアヴェマリアが有名ですよね。 ハ

          バッハアレンジ③:春慕

          「ビッグオーとの出会い」にみる発想の転換

          「ビッグオーとの出会い」との出会い 昔、店頭で”The missing piece meets the Big O”という絵本(洋書)を見かけました。素朴な絵の表紙に興味をもって立ち読みしたところ、すっかり引き込まれてしまい、感動して不覚にも店頭で泣いてしまいました。 その後、倉橋由美子さんの翻訳による日本語版が出版されました。「ビッグオーとの出会い」という和名で読んだ方も多いでしょう。さらに近年では、あの村上春樹さんも「はぐれくん、おおきなマルにであう」のタイトルで新

          「ビッグオーとの出会い」にみる発想の転換

          なんでシャワー中にアイディアが浮かぶ?

          皆さんはどんな時にアイディアが浮かびますか? 以前書いたように、私の場合、音楽が浮かぶのは電車に乗っている時や歩いている時が多いです。 朝ドラ「ブギウギ」で、作曲家の羽鳥善一(服部良一さんがモデル)が電車に乗っている時に東京ブギウギを思いつき、メモするものがないので慌てるシーンがありましたが、とても共感しました。適度なリズムを感じる環境で、特にリズミカルな曲は思いつきやすいような気がします。 では音楽以外のアイディアはどんな時に浮かびやすいでしょうか? 私の場合は、圧

          なんでシャワー中にアイディアが浮かぶ?

          ああ、もうカネがないからですよ💦

          #忘れられない先生、というお題の募集があることに気づき、私の場合誰かなぁ、と考えた結果、高校の数学の先生を思い出したので書いてみようと思います。 ぼくの好きな先生 以前も書きましたが、私は高校生の頃見事に昼夜逆転した生活をしていました。 そのせいか日中は常に気だるく、はりきった熱血型の先生はちょっと苦手でした。 忌野清志郎の「ぼくの好きな先生」の先生に憧れていて、「困ったような顔をして遅刻の多い僕を口数も少なく叱るのさ」「たばこを吸いながらいつでもつまらなそうに」など

          ああ、もうカネがないからですよ💦

          映画「八甲田山」に学ぶ失敗学

          なんとなく映画「八甲田山」を見たい気分になっているところに、BS12で放送するとの噂を聞きつけたため、さっそく録画予約して見ました。 映画「八甲田山」との出会いこの映画は実話をもとにした雪山遭難映画で、雪国育ちの私は子供の頃さんざん見させられたものです。とにかく吹雪の中遭難する壮絶なシーンに圧倒され、雪山を侮るなかれというメッセージだけは確かにしっかり受け取りました。 今思えば昭和の名優オールスターという感じのすごい映画なのですが、子供だったので、左のおじさんは無事生還し

          映画「八甲田山」に学ぶ失敗学

          いないいないばあ時代の終焉

          最近世の中が大きく変わってきたと感じませんか? 例えば20年前は、インターネットは既にあったけれどもスマホはありませんでした。男女均等やLGBTQに関しても、まだまだとはいえずいぶん堂々と取り上げられるようになりました。タブーと思われていた領域にも、勇気を持って踏み込むようになりましたね。パワハラという概念が出てきたのも2001年とのことなので、20年前はまだ浸透していなかったでしょう。 喫煙に関しても、扱いが大きく様変わりしました。かつては「禁煙席もある」状態だったのが

          いないいないばあ時代の終焉