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実は私たちの味方「共産党宣言」#001

よく「怖そう」と誤解されがちな共産党宣言について理解するために、そもそも共産主義とはなにか?と言えば「プロレタリアートの解放条件に関する学説である」ということなので、なかなか素晴らしい説だと思うのですよ。

これがなぜ素晴らしいかと言うと

私たちプロレタリアートのクソ仕事からの開放を説いた学だから

ということになるかと思います。

共産主義は教義ではなくて、一つの運動である。(中略)共産主義は(中略)プロレタリアートの発生と資本の集積、その結果としてのプロレタリアートとブルジョワジーとの階級闘争の中から生まれた。共産主義は理論に関する限りでは、この闘争におけるプロレタリアートの地位の理論的表現であり、プロレタリアートの解放条件の理論的総括である。

『マルクス・エンゲルス全集 第四巻』

「そもそもプロレタリアートがわかりません!」という方、少し丁寧に解説すると、プロレタリアートは「生産手段を所有しない労働者階級」を指します。生活を維持するために自らの労働力を売るしかなく、後述するブルジョワジーに雇用されます。

私たちプロレタリアートは生産過程において価値というものを生み出しますが、その「価値の大部分」はブルジョワジーによって剰余価値として吸収されるため、彼らは自らの労働によって生産された富から適切な分配を受け取ることができません。

この剰余価値というは、労働者が生み出す価値と、労働者に支払われる賃金との差です。「なんだよ給料これっぽっちかよ!」と感じる方、これがからくりです。

つまり、企業に所属しその労働に対する対価として決して高額とは言えない報酬を受け取っている「私たちビジネス・パーソン」がまさにプロレタリアートなのです。ですので共産党主義とは要するに、やりたくもないクソ仕事から解放されるために学ぶべき学説と、言い換えてもいいかもしれません。

これに対をなすのが私たちを搾取するブルジョワジーです。彼らは富を生み出す生産手段(工場、機械、土地など生産に必要な資源)の所有者として定義されています。

ブルジョワジーは資本主義経済における支配階級であり、彼らの経済的権力はこの「生産手段の所有に由来」します。彼らは生産手段を通じて価値を生み出す労働力を雇用し、その労働から生じる剰余価値を獲得しています。

これを現代に当てはめ例えて言えば、創業社長や大株主などが該当するでしょう。企業の大部分の所有権を持つ彼らは、明らかに現代のブルジョワジーです。彼らは企業の利益を直接的に自身の利益として享受し、経済的な力を行使することができます。

大規模な不動産や株式、その他の資産を所有する人々も、生産手段の一種を所有していると考えられるため、ブルジョワジーに含まれますね。これらの資産から得られる収入は、彼らが労働せずとも獲得できるものです。

一方で、「雇われ社長」のように高い経営職にありながらも、企業の所有権を持たない人々は、厳密な意味でのブルジョワジーには含まれません。彼らは高い給料やボーナス、株式オプションなどを通じて企業の利益に関わっているものの、「所有権はありません」。

さて、マルクスにとってこれら二つの階級は、資本主義経済の本質的な対立構造を形成している構造であると訴えます。彼はこの階級間の構造的な対立が「歴史的な変動と社会の発展を推進する」と見なし、最終的にはプロレタリアートが自己の階級的位置を認識することで、革命を通じてブルジョワジーの支配を打破し、階級のない社会を構築すると予測しました。

この過程によって、マルクスは資本主義の内部矛盾が解消される、つまりプロレタリアートを食い物にするブルジョワジーが打倒され、より平等で公正な共産主義社会が実現すると考えました。


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