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かわいいの「本音と本質」【口紅】

口紅が好きだ。
唐突になにと言うのかと驚かれるかもしれないが、もう一度言おう。

私は口紅が好きだ。



なぜ好きかというと、まず、その 佇まい。
この世にこんなにも官能的な存在など無いと思う。
下着だって香水だって、もちろんとてもセクシーなものだけど、
(私の中では)口紅にはかなわない。

そのセンシュアルなフォルム。魅力的な色たち。
自分が口紅を手に取ったとき、手のひらに収まる重さと感覚。
唇に紅を付ける仕草と指先まで含めて、全部が美しい。

ここ数年はマスク生活が続き、私も外出先ではマスクをして過ごしているが、
それでも必ず口紅をつけることは忘れない。

「見えないから意味ないじゃん」とか、
「そもそもマスクに付いて汚いわよ」とか。
色んな意見や考え方の人がいてそれも全くの正論だとは思うのだけれど…

私にとってこの不都合ともいえるマスク生活における
メイクの主役は、一貫して「口紅」だった。



どういうことかというと、
「マスクで隠れるなら、口紅の色が好き放題選べる!やったー!」
という事である。
つまり誰にも見られないなら好きな口紅の色を付けて外出していいじゃない!
例えそれが職場でも!という訳で、今回のマスク生活は(ある意味)
似合う口紅の色を探そうというチャレンジ月間ともなったのだった。

なんとも笑ってしまう理由だけど、個人的にこのチャレンジは凄くおススメする。
『憧れだけど似合わないか』とか『普段には派手すぎるから』
といった様々な理由で、敬遠している色っていうのは誰にでもあると思う。

好きな色なのに付けられない


こうゆう事はよくあると思う。
しかもこれってワリとちょっとセツナイ。(だよね?)

しかしマスクのおかげで口元が隠れるとわかったら
「誰にも見られないなら…」と、挑戦してみてもいいじゃないかと不意に思った。

そう思った私は手始めにフューシャピンクを塗ってみた。
(大好きなのに似合わない色ナンバーワン!!!)

『ぎこちない、うーん似合わない…けど、誰にも見られないし、まぁいっか。』
と、一日過ごしてみたのだが…ピンク色の唇はマスクに隠れて誰も見ない。
思惑通り、他人の目などちっとも気にする必要は無かった。
自分さえ、気にしなければ良いのだという事に、初めて気づいた。

私のピンクの唇を見れるのは、わたしだけ。

https://www.chanel.com/jp/makeup/


そんな秘密のウキウキを抱えて数日を過ごしていた、
ある日ある時ある瞬間、
気が付いた。
なんだか本当にフューシャピンクの唇が板についている気がして、
似合ってる!と思えたのだ。これは不思議だ。

「慣れ」と言えばそれまでだけど、、、
マスクだって最初は違和感しか無かったはずなのに
今ではもう完全に市民権を得てるじゃないか。

「慣れって大事」


そう思って、私は「わたしのためのピンクの唇」に市民権を与えてみた。

何だか少しだけ。少しだけなんだけれど。
健やかに、前向きに、日々を生きていくことが出来るような気がしている。


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