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#76 保護者参加型授業のその後~フィードバックは何よりの原動力~

どうも。こみっくです。
先日、こんな取り組みをnoteにて紹介しました。

ICTツールを使って保護者の方も授業に参加してもらおうぜ!という実践です。
今回の記事ではこの取り組みをした後日談を書いていこうと思います。

タイトルにもあるように、今回の一番の学びは「フィードバックが何よりの原動力」です。
発信したからこそ得られたこと。
周りの人たちに受け取ってもらえて、評価をしてもらえたこと。
つらつらとふりかえっていきます。

①子どもからのフィードバック

まずはクラスの子どもたち。
最初、「ロボ-1グランプリ」という話をした時は頭の中に「???」が浮かんだ表情をしていた。
それは当然で、イメージがわかないからである。

こちらの話の解像度を上げて、概要を説明する。
当初は「なんかおもしろそう…?」みたいなテンション。
でも、実際に触りながら走り出してみるとやることがわかってくる。

子どもたちはこの実践をする以前からCanvaには多く触れていたので、走り出してしまえば勝手がわかっている。
実際に一人ひとりの作品がPadletに出そろった時は、「おー!」と歓声が上がった。

中には投票結果を早く知りたい!
と、思う子たちが多数現れた。
休み時間に「ロボ-1グランプリ」の話題で持ちきりになることも。

週明けの火曜日に結果を発表した。

Canvaのスライドで結果発表。
(スライド中にキーボード「D」を押すとドラムロールがなるので盛り上がる。)
今回は作品発表→その作品に寄せられたコメント紹介の流れで3位から1位まで発表した。

3位から順に発表していく中で一つひとつの作品に大きな歓声と拍手が生まれた。
自分の作品はどのくらい評価されたのかということは気になるもの。
しかし、他者へのリスペクトを忘れないでいるということ。
これはとても大切なことであると思う。
(ちなみに、順位が気になる子は先生に聞きに来たらこそっと教えてあげるよと伝えている。)

学習を締めくくる際に、「またこんな感じでやってみたい?」と聞くと「やりたい!やりたい!」「次はグランプリ目指します!」という声が。
当然、この声の裏には前向きにとらえていない子もいると思われる。
そこに思いを馳せつつ、今後改善をしながら実践をブラッシュアップできたらと思う。

②保護者からのフィードバック

正直、この実践の構想を考えた時「どれほどの保護者が企画に参加して下さるのか」は未知数だった。
どれほどの投票数が集まるかは分からないし、コメントが寄せられることもないかもしれない。
盛り上がらないかもしれない…と一抹の不安が脳裏をよぎった。

そんな僕の心配とは裏腹にコメントの数は凄まじいことになった。
Padletに貼られた子どもたちの作品には所狭しとコメントが寄せられた。

Padletの画面

金曜日にこの企画を学級通信でオープンにしたところ、土日の間にかなりのコメントが寄せられた。(めっちゃ通知来てた。)

しかも、ありがいことに投票締め切りとなってもなおPadletの作品にコメントをしてくださる方も。
このコメントを子どもたちは宝石を眺めるように見ていた。
「僕のロボにこんなコメントがついている!」
「○○ちゃんめっちゃいいこと書いてもらってるやん!」
といった具合に。

そして、面白いことに「サッカーの練習相手をしてくれるロボット」のコメント欄には「サッカーを頑張っているんだね!ファイト!」のような応援コメントまで飛び出したのだ。
それを見た子どものあの嬉しそうな顔を僕は忘れない。

保護者からフィードバックがあったことに、子どもたちは何よりうれしく思ったのだろう。
次もこの企画をやりたい!と彼らが思えるのはこの保護者からのフィードバックがあったからと思って間違いないだろう。

そして今回はPadletだけでなく、Formsの方でもコメントを入れてもらえるようにした。

このようにすることで、
Padletのコメント欄→個人作品へのフィードバック(子どもたちへの還元)
Formsの感想記入欄→取り組み全体へのフィードバック(担任への還元)
となるよう差別化を図っています。

先日の記事より

Formsの方にもたくさんのコメントが寄せられた。
「楽しい企画でした!」や「親子で楽しむことができました。」「本当にこんなロボットがあればいいなあ」などといったコメントを多数いただいた。
もちろん全て読ませてもらい、寄せられたコメントはすべて学級通信に掲載し、子どもたちに読み伝えた。

その中で印象に残っているのが
「子どもたちが普段考えていること・大切にしていることがロボットに表れているように思いました。」
というコメント。

このコメントに自分自身がハッとした。
子どもたちが普段何気なくすごしている日常と学習は密接な関係なんだと気づくことができたからだ。

そう思うと、先の「サッカーの練習相手をしてくれるロボット」を考えた子はサッカーがうまくなりたいというメッセージを込めている。
そこに保護者がフィードバックをする。
思いもしない流れができていて僕自身も感動した。

③SNSを通じてのフィードバック

先日、この実践に関してこんなツイートをした。

このツイートにとあるリプが届いた。

朝5時の僕のツイートに反応して下さった方がいた。
正直、僕のツイートではこの実践の全貌は見えない。
しかし、こんな僕のツイートに福Kさん(永山さん)は興味を示してくださったのだ。

こんな風に言ってもらえるなんて感謝でしかない。
早速、DMを送りやりとりをさせてもらった。
トントンと話は進んでいき、その夜にZoomでお話しすることに。
「いつやるの?今でしょ?」
じゃないけど、このスピード感には驚いた。

夜になり、Zoomでこの実践についてお話をさせてもらった。
自分から持ち出して言うのもなんだけど、ずいぶんとこの一連の流れがおこがましい感じがしていた。
だって、自分の実践を話すってやもすると自慢しているみたいにも捉えられがちじゃないか。

でも、永山さんは違った。
「すごい!こんなにわくわくする実践、僕もやってみたいです!」
とめちゃくちゃありがたいフィードバックを頂いた。
こうやって僕の拙い実践を受け入れてくださって評価して下さること。
このことに本当に感謝でしかない。

永山さんは僕と同じくCanvassadorになる!と公言されている。
だからこそ、惹かれるものがあったし、一緒に学びたいと思えたのだ。

発信したからこそ巡り合ったこの出会い。
発信をしていなければ絶対になかったであろうこの出会い。
これからも大切にしたいし、遠く離れた地で頑張っている先生がいるんだと思えると勇気が湧いてくる。

永山さんとは「お互いCanvassadorになって一緒に乾杯をしましょう」と約束をした。
アツい夜だった。

永山さんのnote↓


④おわりに

今回のひとつの実践を切り取ってみると、その後日談がこんなにも充実しているなんて。
まさか思ってもいなかったことが次々と起こったのだった。

今回の実践をして思ったことは「学校と家庭が一緒になって子どもの成長を見守る」「僕たち大人は子どもたちの応援団、サポーターである」ということだ。
今年度発行してきた学級通信で「一緒に子どもたちの成長を見届けていきましょうね」ということを何度も何度も繰り返しお伝えしてきた。

そんな中で、今回多方面から得たフィードバックは何よりの原動力。
次への推進力になるのだ。
僕は単純なので、次も頑張ろう!と思ってしまう。
でも、それでいいと思っている。

学校現場に保護者が参加し楽しめる隙、つまり余白があるともっともっといいのになあと感じる次第。
こんな時代だからこそ、学校と家庭が手を取り合って一緒に教育を進めていく。
理想論かもしれないけど、少しでもそれが体現できるように現場で、もがきながれも進んでいきたい。

それでは、また。

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