『バッファロー'66』 物語とは切り離された「あってもなくてもいい時間」の心地よさ
『バッファロー'66』(1998年/ヴィンセント・ギャロ)
【あらすじ】
ボンクラ男の前に天使が降りてきた
オシャレ版『タクシードライバー』。ダメ男と小太りのぽちゃ娘の拉致から始まる恋愛という設定からしてヘンテコなのだけれど、やっぱり面白い。ヴィンセント・ギャロのナルシズムが(良い意味で)キモくて可愛くて、アーティスティックな作風にてらいが無いのも、今になればとても好感が持てる。
この作品自体が僕にとって、なんとなく微妙な位置・距離にあった感覚というのは、たとえば「『バ