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【短編小説】私が推しで、彼がファンだったって話。


※このお話はMさんの体験談を元に書いています。


私たちの出会いはSNS。今どき普通だと思う。

いわゆる推しが私で、彼がファンだった。自撮りばかりを上げるような承認欲求の塊だった当時の私に、いつもいいねとコメントをくれた彼。何となく気になってDMでやりとりをして、ある日とうとう出会ってしまった。

しかし残念なことに私の好みの男性ではなかった。髪型も服装も顔も。
それを本人にはっきり言ってしまったってとこがまた面白いよね。「一般的にはかっこいいかもだけど、私の好みじゃない」って。

それでもずっと私のことを「可愛い」と言ってくれた彼。出会って一年以上経った今でも変わらず言ってくれます。

そんな真っ直ぐな彼にいつからか、思いを寄せるようになって、人生で初めて電話で直接告白しました。あの時は緊張しすぎてほんとに死ぬかと思ったくらい。笑
だけど今ではすごくいい思い出。その勇気があったからこそ、今の私たちがあります。

それからずっと、悩んでる時もしんどい時もそばに居て相談にのってくれる彼の優しさに何度も助けられました。これからもずっと私の「特別で大切な人」です。

今では私がファンなんですけどね。ファンを好きになってしまいました。私のことを見つけてくれてありがとう。


桜田こまち

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