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ちょっこし金沢、アート旅
台風10号の影響を避けて、急遽北陸回りで関東を目指すことになった今年の夏休み。道中には私が大好きな金沢があります。
長距離ドライブになりますが、素通りする選択肢はありません。ほんの少しだけですが、寄り道してきました。
関西から北陸道を走ると、車窓には日本海が広がります。脇見運転は厳禁ですが、サービスエリアから広大な海の景色を楽しむことができます。
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金沢東インターチェンジ(たぶん金沢西ICが正解ですが見過ごしました…)で高速道路を降りて約20分。ひがし茶屋街や兼六園、金沢城が近づくにつれ、趣のあるまちなみが続きます。
余談ですが、金沢市は2008年に「全国京都会議」から脱退されました。
金沢は唯一無二の金沢であって「小京都」ではありません。納得です。
全国京都会議とは
・昭和60年5月、全国の小京都と呼ばれる26市町と京都が参加して結成。
(加盟条件)
①京都に似た自然景観、町並み、たたずまいがある
②京都と歴史的なつながりがある
③伝統的な産業、芸能がある
・令和5年4月現在、38市町が加盟
・共同宣伝パンフレット・ポスターの作製・配布など、広域観光キャンペーンを展開するほか、年1回の総会を開催
それはさておき、兼六園も金沢城も何度も訪れた素敵な場所ですが、今回は時間が限られているので、「金沢21世紀美術館」に直行します。
金沢21世紀美術館
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まちに溶け込むようにある現代美術館。
『公園のような美術館』をコンセプトにしているだけあって、この日も多くの人々で賑わっています。現代美術の館でこれだけ常にお客さんがいるのは、いつもながら驚きです。
美術館の周りにも“体感できる”作品がたくさんあるので、ぐるっとお散歩するのも楽しいです。現代アートを身近に感じられる仕掛けがあちらこちらにあります。
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21美のアイコン的作品。下にいくには予約が必要。人気の作品。
今回は特別展「Linesー意識を流れに合わせる」とコレクション展を鑑賞。
作品を探し出すように展覧室を見て回るのが楽しいです。
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シンガポールの歴史やルーツを探求して制作された作品。大型の船が運ぶものは何か?時空を超えた物語を感じる。
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たくさん張り合わされた時計。隣同士の時計の針がぶつかって、お互い時が進むことを阻み合っている。まるで人間社会の縮図のよう。でもなんで「トイレはどこですか」なの?
建築家・妹島和世+西沢立衛「SANAA」によって設計された美術館自体がアート。廊下でさえも「作品」に見えます。
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雨粒ガラス越しに鑑賞。これはこれで作品
今の気持ちを乗せられる作品にたくさん出会えて、とっても癒され、ちょっと泣きました。
*展覧会については、別の記事でご紹介したいと思います。
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玄関入ってすぐに巨大な作品が、でかっ!廃材を使って新たな命を吹き込んだ作品。
さあ!お腹すいたぞ、ランチだランチ!
ランチ|中華料理「北京」
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何でやねん!って言われそうですね。
金沢まで行って街中華。
これまでに、金沢名物「ハントンライス」や近江町市場でお寿司や海鮮丼も食べました。金沢には美味しいものもたくさんあります。
でも、一周回って結局行き着いたのがこのお店。
ある時、金沢市役所裏の風情ある「柿木畠」をぶらぶらしていたところ、ふと入ったこのお店の「肉天定食」が美味しくて、それ以来、私の金沢ランチの定番となりました。(金沢の皆さんオススメがあれば教えてください)。
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金沢の地元民になった気分?
お客さんはほとんど地元の方。街中華ド直球のド真ん中。何の飾り気もなければ気取りもない。ただただ美味しくて満足で、金沢の日常感が味わえるのも良いところ。
おやつ|つぼみ
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ここも私の定番コース。同じ「柿木畠」にある甘味処。
金沢21美術館からもすぐの場所です。
いつも注文するのがこのあんみつ。
かき氷もありましたが、行った日は涼しくてブレなし。
甘すぎずにあっさりとした味と、抹茶茶碗で出てくるこだわりが好き。
寒天の歯触りが心地よくて、他となにか違うんですよね。実に美味。
おしゃれな店内にもホッコリ落ち着きます。
お茶は「加賀棒茶」。嬉しすぎます。
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加賀棒茶はいわゆる「ほうじ茶」ですが、茶葉ではなく茎を使ったもの。
10年ほど前にこのお茶の独特の香ばしさと優しい甘味、すっきりとした後味に魅せられて、すっかりトリコになりました。
京都ではなかなか手に入らないのですが、「八百一本館」で丸八製茶場さんのものを買って、毎日のように愛飲しています。
いつ来ても癒しの金沢、また来ます。
今回は数時間程度の短い滞在になってしまいました。
何だかいつものルーチンをこなしただけですが、満足です。
金沢の魅力はまだまだたくさんあります。
冬の雪吊りの風景もとても風情があって好きですし、また行きます!
あれ?「アート旅」なのにただの「食いしん坊旅』?
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