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2024 Best Book Ranking Top5

2024年ももう終わりを迎える。
今年は人生で最も多くの本を読んだ。
要約データや斜め読みを含めて213冊。
このnoteでは、今年読んで良かった本トップ5をまとめたいと思う。

【ランキング一覧】

1位 深夜特急シリーズ(沢木 耕太郎)
2位 エフェクチュエーション(吉田 満梨)
3位 クリティカル・ビジネス・パラダイム(山口 周)
4位 ユニクロ(杉本 貴司)
5位 本日は、お日柄もよく(原田マハ)


1位 深夜特急シリーズ(沢木 耕太郎)

この本は1, 2年前から良い本だという話を何度か聞いていた。3月に友達と電話をしていた時におすすめの本を教えてと言った時に再度出てきたので読んでみたが、最高に面白い作品だった。

26歳の主人公がインドのデリーからイギリスのロンドンまで乗り合いバスで行く旅の記録を描いた旅行記。

1〜6巻と6冊もある作品なのだが、最初から最後まで終始楽しく読み進めることができた。筆者の文才が凄まじく、さらさらすらすらと読み進めることができるのが最大のポイント。通勤電車の行き帰りで20ページずつコツコツ読み進めていくのが楽しみな習慣となっていた。

作品内容から学ぶことも多かった。様々な文化圏に住む人との交流、カジノに溺れていく様子、人生の意味について考える瞬間など、どこを切り取っても他の作品では味わえない感覚が味わえる。

あとは1世代の人たちにこの本を読んでいるというと大体の人が知っていて、本の話を楽しくできるのも良かった。1980年代の名著を読んでおくと世渡りツールとしても機能するのは面白い発見だった。

老後の生活で名著棚に6巻並べることは確定した。
小説系、シリーズ系だと去年確定した赤毛のアンシリーズに続く2つ目になる。良い出会いだった。


2位 エフェクチュエーション(吉田 満梨)

この本が2位。エフェクチュエーションの概念を見る機会が今年は本当に多かった。時代を的確に掴んでいる本であるといえる。

「山登り派」の対極概念として存在する「川下り派」の価値観を持った人たちの判断基準や思考パラダイムが理論・原則の形式で見事に落とし込まれていることに感動した。
自分の頭の中にあるが、言語化が難しかった概念を本として言語化してくれている!と感じる経験に時折遭遇するが、その瞬間の衝撃や感動が忘れられないから読書をやめられないのだと思う。
なお、同様の事象が起きた本は『7つの習慣』だ。

10月には筆者である吉田先生と直接お会いする機会にも恵まれた。神戸大学の教授ということもあり、親近感を感じている。
会社の課外活動の関係で、本の筆者本人に直接お会いする機会に恵まれたのも今年の良かったことだと思う。
それぞれの本に対する理解がかなり深まった。


3位 クリティカル・ビジネス・パラダイム(山口 周)

私は山口周が好きだ。『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』を読んで以降、大体の本には目を通していて、着眼点の素晴らしさや考え方のバランス感にいつも感心させられている。
その筆者が久々に出したこの本はまず要約データで読み、これは原著を読まねば!と思ってすぐに原書を読んだ。
内容は「今年」読んでおけて良かったと思えるもので、この時代に真に求められているビジネスの在り方は何か?について山口周独自の切り口で多面的に解説されている。それぞれの内容にどれも共感ができたので、非常に面白く読めた。既存の価値観に抗っていくこと、革新を起こすのは常にマイノリティであることなど、肝に銘じたいメッセージがたくさん詰まっている。


4位 ユニクロ(杉本 貴司)

今年の前半に読んだ本では1位。この本を読み終わった瞬間は今年のベストはこの本だ!と強く思っていた。会社の成長軌跡を描いた本を読んだ経験が過去意外にも少なかったが、この本は本当に面白くて非常に分厚い本にも関わらず3, 4日くらいで一気読みしてしまった。全ページ読んだ本の中で最も早く読めた本だったと思う。それくらい終始興奮しながら読めた。

柳井正さんの青年時代の人物像が意外とどこにでもいる、いやむしろその辺の人よりも堕落した生活を実は送っていたというのが、非常に意外で逆に自分も何者かになれるんじゃないか?と根拠のない自信を抱かせてもらえるのがとても面白かった。

最も強く印象に残ったのは、「自己定義」の重要さ。
会社が爆発的に大きくなるターニングポイントでは、ユニクロは自己をしっかりと再定義し直してきた。
自己分析は大事だとよく言われるが、それは会社にも言えることなのだと気づいたのが、結構面白かった。逆に戻すと人も爆発的に成長するためには、適切なタイミングで自己を再定義していく工程が不可欠なのだろうと思った。いつまでも同じであることは成長していないことの裏返しであるし、変わっているのであればそれに相応しい自己定義をし直す必要がある。
S氏に教えてもらったプロゲーマー梅原さんの本でも「変化し続けること」の重要さが繰り返し説かれていた。自分は常に変化を求めていきたい。


5位 本日は、お日柄もよく(原田マハ)

これが5位。今年は原田マハという作家に出会えた年でもあった。この本をきっかけに5冊くらい他にも読んだ。それができたのはこの本が面白すぎたから。

内容は政治の街頭演説のスピーチライターの話。一見重くて難しそうな印象を受けるが、主人公のキャラがさっぱりしているかつ物語のスピード感がとても早くてガンガン読める。
スピーチというのが中心に置かれていて、人に伝えるというのはどういうことなのかについても学べたりする。エンタメ性があって実用性もあるという素晴らしいバランスの作品だと思う。
全体を通してふっと笑える部分が随所にあり、最後には結構感動して泣ける。本当に才能のある作家だと思った。

実は原田マハは他の作品では全然色が違う作家である。
伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務後、2002年にフリーのキュレーターとして独立するという結構異色なキャリア。
更に特徴としてはゴッホやピカソなどの美術を題材とした作品が多い。にも関わらずこの作品のような小説も書いてしまう引き出しの多さには驚かされるばかりだ。
同じ小説系の本で直近で読んだのは『生きるぼくら』という作品で、これも最後に泣ける良い作品だった。

「おすすめの小説ない?」と聞かれたら自信を持って答えられる作品。実際、大学の友達に聞かれておすすめしたところ、良い作品だったと言ってもらえた。
やっぱりね。


まとめ

改めて、今年は人生で最も多くの本を読んだ。
要約データや斜め読みを含めて213冊。
2020年の130冊を軽く超えた(2020年はコロナ禍で5月に自宅待機でやることがなかったので、月に40冊読むチート月があった)。本当に本を読んだ年だった。

さらに今年は読んだ本のまとめをかなりの数しているので、後から学びを参照できる状態にしてあるのも大きなポイントだった。
何か本があればビブリアという読書データをまとめたアプリで検索すると自分のまとめデータが参照できる。
この状態を作ることが仕組み化できたのが最も大きな前進だった気がする。

Book Lifeというコミュニティを半年間試しにやってみたが、やはり結局自分が1番成長機会をもらえた。
勉強会もそうだが、大体他者を巻き込もうと自分で何か企画を起こした際には、その当人が1番恩恵を受ける。

来年もビブリオバトルなどをしながら良い本との出会いを続けていけたら良いと思う。

ちなみに去年もベスト5の本をまとめていたことに気づいたので、参考までに下記に貼っておく。
記事を読んでみると2024年の展望が書かれており、図らずもちゃんと達成できていた。笑
来年の展望は、今年身についた習慣を継続することかな。

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