見出し画像

貴方がいない世界の私ーー「板上に咲く」

予告とは全然違う内容を書きますけど、まあ、今はそれについて書きたいのだからしょうがないよね。そうよね、うん。それが私のnoteです。

この年末年始、かなり体調不良の人がいたように思える。私の好きな人(推し)も、そうなってしまった1人。

そして、その報告があって以来、毎日のようにきていた(ファン向けの)連絡が来なくなってしまった。

今まで当たり前のように受け取っていたそれが、パタリと止むとこんなにも私は脆いのかというくらい元気がない。本来楽しいはずのことも、真っ直ぐに楽しめず、彼のことばかりを気にしてしまう。自分がここまで好きな人中心の生活を送っているだなんて思わなかった。(ちなみにリアルパートナーが元気ない時も私はメチャクチャに左右されるタイプではある)


そんな中、読んだのは原田マハの「板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh」である。棟方志功は青森県出身の私にとって大変身近な存在だ。だから、スラスラと読めた。

予想していた以上に“愛”について描かれた作品だなと感じた。それまでの私が知っていた棟方志功は、苦労人というイメージしかなかったので、家族のことまで知れるのは新鮮だった。

本当の終盤「いてくれたら、それでいい」というふうに思わされるシーンがある。それを棟方が言葉にしてチヤに伝えるシーンなのだが、このシーン、私は彼(推し)に対してそう思っているのだなと感じた。


私は彼を好きになってから「もう少しこうであればいいのに」「今日は調子が悪そうだった」というネガティヴ感情を抱いたことがない。

いつだって、ステージの上での彼もパーテーション越しで話す彼も天才的で「あーなんて、すごい人なんだ」「生きててくれて嬉しい」「同じ時代に生きていてくれて本当に嬉しい」と毎度満たされた気分になる。

でも、それが毎度だから、天才だ、とは言いながらもどこか当たり前にある供給のように思っていた部分がある気がする。

と、今回の体調不良を受けて私はしみじみと思った。

そして、これまで以上に今年は彼に集中しようと思った。

いなくなって気づけた愛だなんてクソだ、いる時からしっかりと掴んで離さずにいろよと昔から思っていたけど、私は今彼が一時的にいなくなって、想像以上のダメージを受けて、彼への愛が他の推しよりもプライオリティ高めだということに気づいてしまった。我ながら特大ブーメランが飛んできた気分である。

「いてくれたらそれでいい」ーーそれは本心です。他のオタクが口を揃えて「お大事に」といっている気持ち、私にもあります。でも、今、とっても寂しいのも本心です。世界の色がなんだかいつもよりモノクロに見えます。何かをしていても上の空です。どうか、1日でも早く健やかな生活を送れますように。

いいなと思ったら応援しよう!

おきありちゃん/Oki Arisa
いただいたご支援で働き方を楽しくできるようなヒントとなる書籍などを購入します。ご支援よろしくお願いいたします☆

この記事が参加している募集