#7 Collective Intelligence [ハードウェアコワーキングスペース/地方大学/コミュニティ・アクセラレーター/インバウンド系エディター/中国系VC] 4min Knowledge Sharing
開催日: 2020.05.20 19:00~19:50
参加人数:10人
イベント終了後に、参加者のお一人が今回のグラレコを描いていただいていました!! グラフィックがあると見やすくなりますね。ありがとうございます!
企画趣旨
オンライン化が進み異業種の交流の機会が減少している。一方で未曾有の危機に瀕した今だからこそ知の共有が必要なっている。
この企画は、異なる業種につく六人をあつめ3つの質問の答えを4分間で話してもらいナレッジシェアを行うことで異なる視座を見つける企画です。
運営方法
各業界、各当事者が
「1 何が変化し」
「2 どういった対応を取り」
「3 何が新たな課題/好機として現れたか」の3点を中心に5分間でナレッジシェア。
【ナレッジシェア】
[ハードウェアコワーキングスペースの人]
■コロナ前後でなにが変わったか
施設を運営しているが有人営業から無人営業時間やサービス制限がかかった。
コワーキングにくるという雰囲気がなくなり、来館者は減った。
部屋の解約や会員の解約は緩やかにある。
イベントごとやりたくてもやれない。延期などの対応ややり方の模索。
スタートアップ、開発フェーズのところは止められないので来ている。
大企業は上の司令で方針決められない状態、外出して交流も積極的にできない。
事業開発する企業とスタートアップのために施設を動かしている。
■変わらない
販売やビズデブをメインとしているスタートアップはリモートで仕事をしているケースがほとんどだったので、仕事の進め方など変わらない。
開発環境を求める企業はいる
■どのような変化
施設としては密を避けた運営が必須になっている。
人が多く来ていないかは適宜共有、マスクと消毒液の対応
商材のオンライン化やとりわけ大企業に対してのサービス提供はニーズがあるけど、提供の仕方が以前と同じようにいかないので提供の仕方を模索&工夫している。
徐々にナレッジをためている。
■新たなチャンス/課題
働く場所に対してのスペースの必要性や新しい生活様式にあわせた提供内容の見直しから、シェアスペースのあり方も見直されてくる。
・会社に行くことがなくなってくる?
もともとリモートの多いスタートアップよりも大企業が大きくかわると想定している。
所属会社に通勤することなく、会社が契約するスペースの活用、必要な場所やチームが直接出会い活動できる場などもでてくるのではないか。→シェアスペースの活用が増える可能性もある。
流動性が生まれ長期的にいる人との付き合いは課題になる。
・コンテンツのオンライン化はチャンス
いままではリアルのスペースに来ないと体験できない価値がオンラインで拡大できる。
コンテンツ整理とゴールへの持ってき方を再考すれば、リーチは広くなるのでチャンス。
[地方大学の人]
■コロナ前後でなにが変わったか
職場は約半数がリモート。首都圏の話と比べて、多い印象。
産学連携の相談に関して、一部研究・相談がストップしている。
他方コロナに関連して、抗菌成分評価やコロナ対策商品開発の研究相談が増えている。
全国出張をしていたが、ほぼ0に。
またイベント開催等も相次いで中止となった。
WEB会議が増加。地方だからかもしれないが、GW明けと緊急事態宣言解除後あたり
から自粛ムードが少し緩和されている印象。
■どのような変化
web会議の利用を促進。企業事利用できる会議ソフトが異なるので、
無料・有料アカウント玉石混合ではあるが、多様に整備。
インプット型研修はリモートで十分なくらい充実していると感じる。
■新たなチャンス/課題
初対面の人とのweb面談が難しい。アイスブレイクが定型文化し盛り上がらない。
古い組織を変えるチャンスにはなってる。このタイミングで組織内の古い文化(はんこ文化etc)を変えるきっかけになる。効率の良い仕事様式を目指して改革することが今は良い時期ではないか。各組織にあるイノベーション系部門の出番。
地方においてはwebをサポートする仕事は増えそう。慣れていない人に使い方を教えるのは難題。
[コミュニティ・アクセラレーターの人]
■コロナ前後でなにが変わったか
企業向けの研修案件やイベント案件がいくつかなくなった。企業イベントは中止や延期が相次ぎ、研修についてはリモートに切り替えて対応する会社もあった
会社をやめて4月から独立したこともあり、自分のやりたい仕事に注力したり、じっくりと作業する時間がとれるようになった。ダイヤモンド社から本を6月に出版。執筆作業中。
→自分の考えをまとめる良い時間にはなっている。
■どのような変化
オンラインシフトを進めていて、オンラインミートアップを週1で行なっている。自分が話したい人と話す時間を意識的につくろうとしており、その一貫。
以前はコミュニティ作りを中長期的な視点で行なっていたが、それに加えて企業はより即効性のある施策も求めるようになるだろう。それを踏まえて、プロモーション案件や、企業の変革に向けた施策について複数の企業への提案を行なっている。
■新たなチャンス/課題
自分のコアバリューを改めて考え、そこから次の機会へ。ファシリテーションのコアはコミュニケーションをデザインすること。たとえば急激に広がっているZoomのファシリテイトは大変で多くの人がZoom疲れを起こしているが、ファシリテーションのプロは、適切なコミュニケーションをつくることができる。それをバリューにしていきたい。
[インバウンド系エディターの人]
・コロナ前後でなにが変わったか
もともとリモート文化の会社。2月上旬から在宅推奨、3月末から出社禁止になったが、働き方としては、それほど変わらなかった。
たまたま京都に引っ越したメンバーがいたけど、影響を一切感じなかった。
ただし郵便物などもあるので、オフィスに週1~2は行きたい。
官公庁や地方自治体とのインバウンド系の仕事が多いが、じつは今年のしごとはあまり減っていない。
ただし訪日外国人が2月以降、9割以上減少していて、4月は前年同月比99.9%減少の2,900人。国際観光旅客税が、翌年の官公庁のインバウンド予算につながっているので、来年度はやばいことになるかも。
・どのような変化
アジア11都市で展開するシティガイドを運営しているが、都市文化の価値が目の前でズタボロになっていく様子を見て、途方にくれていた。いまでもまだショックをひきずっているが、とりあえず配信の可能性を試すべく、社内にトライアルチームが立ち上がり、そこにも所属してさまざまなトライ&エラーをしている。先週末は別部署で音楽フェスをオンライン開催。2,000人くらい集まった。
ただし配信市場はアーティスト直も多いので(宇多田ヒカル、サカナクションなど)、メディアならではのキュレーション、横断性を意識している。
台湾にもチームメンバーがいるが、あちらは普通に動いている。商店も夜市もオープンしていて、オフィスも通常どおり。キャンプ・グランピングが流行ってるそう。なので、台湾の取材コンテンツを増やしている。
・新たなチャンス/課題
観光市場は、経済的・欲求的な理由から、いずれ強い揺り戻しが国内観光から来るのでチャンス。
[中国系VCの人]
・コロナ前後でなにが変わったか
コロナの規制で、中国のインキュベーション施設に入居する予定の企業がいけなくなったコもともとネットサービスが発展されていたため、ミュニケーションの手段は大きく変化しなかった
また、その延長線として、5G,スマートシティなどのインフラが構築されていたため、ロボッティクス産業が急成長して、スマート社会が加速した。
・どのような変化
1.もともと実証実験レベルのものをコロナの環境でビジネス展開が一気に加速した:
自動運転デリバリ、無人タクシー、ロボット警察、ロボット自販機、スマートシティにより感染者の流動制御など
2.産業のデジタル化をさらに加速した:もともとデジタル化の高い中国は、コロナの影響でさらなるのデジタル化デジタル2.0まで進化した。デジタル2.0はただのインタネットの活用だけではなく、ビッグデータの利用に基づいた先端技術でさらに産業の優位性を固まった。
2003年のSARSで、死にかけてるアリババはネットで買い物ができるという新しいライフスタイルが世の中に広げたことと同じに2020年のコロナはスマート社会の始まりだと考えられる。
・新たなチャンス/課題
経済を復帰するために、中国がものすごく補助金を投入したので、5G、スマートシティのインフラと関連する技術、サービスは今こそ中国に進出するチャンスである。
【質疑応答】
Q.(金融機関から見て)地方企業はどんな課題を持っている?どんな転換になる?
A.製造業周り。下請けは買い叩かれてしまい、厳しい状況に。事業会社側が計画が立てられないため、一緒に考える必要がある。
飲食店周り。廃業支援も視野に。
Q.国外のネットワーク強化をどういう観点でしているか?
A.海外の情報を手に入れたいと思った時に、(イベントがオンラインに変わったおかげで)時間が合えば参加できるようになった。
コミュニケーションの部分では課題も。国内でも国外でも人と深く仲良くなるのは難しい。
対面で会うことによって熱量の共有はしやすい。
オンラインだと、効率は良いが、熱量が均一化してしまう。
所属するコミュニティが信頼の担保になりそう。
より自分がどんなコミュニティに所属しているかが大切に。
Q.中国のコミュニティ事情は?
A.中国の場合は、政府主導。大企業によるマウント取りや格差は特にない。補助金のシステムがかなり発展している。スタートアップに億単位の補助も。
規制が緩く、実証実験を政府が提供してくれるため、スタートアップの実用化もされやすい。
Q.(自治体は)観光周りはどう考えている?
A.相談会をやってみて、課題を聞くとこから始める。webをどう使うかも分からない人たちが多い。県によって格差もすごい。三密対策などの相談は多くなるんじゃないかと予想している。
終わりに
本日も貴重な知見の共有をありがとうございました!時代の変化をキャッチアップする良い機会となりました。
次回は、5月22日(木) 19:00~19:50 です。引き続きよろしくお願いいたします。
ぜひ、フォローもよろしくお願いします!
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