ハイパーインフレーションを読んでくれ〜‼️‼️‼️

ある日とんでもないニュースが飛び込んできた。

ハイパーインフレーション全話無料⁉️

この情報が公開されてからインフレ読者が大騒ぎしトレンド入りしていた。私もその中の読者の1人。今回は個人的マンガティア表Sランクのハイパーインフレーションについて語っていきたいと思います。私がどれくらいインフレのことが好きかと言うと、飛行機で小説を読もうと思って本を持ち込んだのに結局スマホでインフレを全巻読んでしまうことを3回繰り返しているぐらいです。そして毎回4巻で泣く。 

まず、ハイパーインフレーションについて。住吉九先生が書いた偽札をテーマにしたマンガです。めちゃくちゃ簡単に内容を語弊を恐れず説明すると、ショタが絶頂しながら身体から偽札を出し世界経済を破壊しようとするお話です。これが嘘じゃないのが1番怖い。語弊ばかりなので詳しくあらすじを。主人公のルークはガブール人と呼ばれる民族の少年。ルークは故郷をヴィクトニア帝国に侵略され両親を失い、現在は帝国の植民地となった場所で暮らしています。ガブール人は奴隷として帝国に扱われていた過去があり現在は奴隷貿易は禁止されているもののガブール人差別の思想はそこて暮らす人々の根底に根付き続けています。ルークはそんな帝国を憎み帝国の人々を贋金で騙し帝国の紙幣を手に入れ、帝国相手に商売をする計画を考えていました。そんなルークをよく思わない村の人々との対立をルークの姉であり巫女のハルが治めていました。そんなある日奴隷狩りとしてルークたちの村に帝国が襲いかかりルークとハルがバラバラになってしまいます。そんな時突然ルークの目の前にガブール神が現れます。ガブール神は年頃の子供達にある力を与えるために彼らの目の前に現れるのです。それは生殖能力。人と繋がり後世にまで影響を与えられる最強の力。しかしルークはそれを望んではいない。ルークがガブール神に叫んだ欲望は

「世界を買えるカネを寄越せッ!!」


『ハイパーインフレーション』1巻第1話


そしてルークに与えられた能力は、「身体から紙幣を出せる」という能力。最高の能力だと思うでしょ?ただ元が生殖能力というだけあって出せるのはある紙幣の完璧なコピー!もちろん番号は一緒。なので用心深い人が見れば一瞬で偽札だと見破られてしまいます。この能力一つで現在帝国の捕虜になっている状況から連れ去られオークションにかけられたハル姉を取り戻すところからスタートしていきます。ちなみにここまでで1話分。話の情報量が凄まじい。導入からしっかりとした世界観をお出しされたかと思えばショタが絶頂しながら紙幣を撒き散らす特殊性癖をお見せされられます。


1巻第1話
元が生殖能力だからね。仕方ないね。

1話からフルスロットルで面白いのでここまでの導入で惹かれた人は是非1話を読んでください。

ここからハイパーインフレーションの好きなところについて語っていきます。

・登場人物がイロモノ揃い

主人公が絶頂しながら紙幣を出すショタというその辺のエロ漫画にも出てこないようなキャラクターですが、そんなルークを取り囲むキャラクターたちも曲者揃いです。ハルをオークションにかけた張本人であり金しか信用しない大きな赤ちゃんグレシャム。

1巻第4話
殺されそうな時でさえ金稼ぎ
2巻第9話
地球すら欲しい大きな赤ちゃん

幼い頃に祖国で本当のハイパーインフレーションが起こったグレシャムの右腕フラペコ。

2巻第13話
有能すぎてすぐに新しい手信号も作れちゃう

世界最強の生殖能力をガブール神からもらった野生児ダウー。

3巻第14話
主人公守る系デカ女はすきか?

ガブール神から特別な力をもらった過去に存在した救世主伝説を追い、ルークに少しキモい方法で近づき贋札を出す能力を突き止めようとする帝国政府の男レジャット。

第2巻11話
ガブール系ヴィクトニア人だけど政府の人間なので着こなせます

他にも大贋札を作った人を大量に死刑台に送った美男美女に嫉妬する天才紙幣作者「贋札殺し」やその男に憧れていた美人芸術家ビオラ、かつて奴隷として人体実験まで受けた過去を持つクルツさんなど一癖も二癖もある、いや、そんな言葉では言い表せないほどの曲者登場人物たちがそれぞれ自分の利害のために陣営をコロコロ変えながら躍動していきます。曲者たちの躍動。それこそがハイパーインフレーションなのです。

・登場人物が全員賢い

ハイパーインフレーションの特筆する点は登場人物全員が賢く、それにより頭脳戦の読み応えがとんでもないところです。作者より賢いキャラクターは作れないなんていいますが、住吉先生は本当に賢いんだなと思わせるシーンが多いです。特に32話がその真髄。

この頭脳戦の応酬!ほとんどの頭脳戦がこのクオリティで行われます。ほとんどと言ったのには理由があって一戦だけ女の子を誘拐したアホたちと頭脳戦をする回があります。その回がこちら。

アホと賢い人が戦うとここまで思考に差が出るか…と真面目に考え込んでしまいました。この話の前半までだったら単体で読んでも面白いので是非!

3巻第19話
作中でもトップクラスに好きなコマ

・作中に散りばめられたシュールギャグ

作中でシリアスな頭脳戦やってると思ったら次のコマでボケ倒してるようなマンガです。世が世ならミームとして大人気になるようなセリフがたくさん。その辺りはLINEスタンプを見ると分かりやすいかと思います。この世でもっとも使い所のないスタンプ達。(もちろん持ってます) 
[ハイパーインフレーション(住吉九)]

使用例(どこが?)

インフレの読者はスタンプになっているあたりの語録を使って喋るのがクセになっているので、『サンキューピッチ』で入ってきた新規読者がコメント欄で困惑してました。本当にすみません。インフレも読んでね。
私のお気に入りはハレンチ警察。様子のおかしいレジャットからしか得れない栄養があります。

・圧倒的なまでの人間讃歌

ここまで自分なりに面白おかしく紹介してきたつもりなのですが、『ハイパーインフレーション』がなぜここまでたくさんの人を惹きつけるのかというと、作中のキャラクター性でもシュールなギャグでもなく、1番は圧倒的なまでの人間讃歌が描かれているからだと思います。贋札を利用し姉を取り戻したいルークやただただ金を稼ぐことを考えている大きな赤ちゃん、自分の出自からアイデンティティを見出せず民衆の英雄になることに固執するおじさん、彼ら全員を優しく包み込み讃える人間讃歌のお話なのです。特に私のすきなキャラ、ビオラについて語らせてください。
ビオラとは元々有名な芸術家。先述した「贋札殺し」の行き過ぎた行動を皮肉った「プロパガンダ紙幣」を作ったことのある美人な人です。ルーク達はルークが身体から出せる以外にも偽札を作るためにビオラに協力を要請しに行きました。かつての芸術家はカメラの登場や「贋札殺し」の作った紙幣に打ちのめされ娼婦に身を落としていましたがルークの”粋”な口説きにより仲間になり共に贋札作りを進めていきます。

4巻27話
ちなみにデカ女です。デカ女最高。
住吉先生は性癖でマンガを描いている。

今までの話だけ聞けばかつて社会正義のあった情熱ある芸術家に聞こえますが、実は彼女は「贋札殺し」に憧れた芸術家になったものの贋札殺しの実物の醜さに愕然とし、腹いせにプロパガンダ紙幣を作り、それを受けて作られた新紙幣に打ちのめされた自業自得な女です。かと言って贋札殺しを貶せば怒る。自分以外が彼を貶すのは許せない。そんな面倒くさい女なんです。

4巻28話
基本的に容赦がない

それでも彼女は贋札殺しを尊敬しているのです。彼の作った紙幣に芸術性を感じ打ちのめされるぐらいには。

4巻28話
4巻28話

私はいつもここで泣いてしまいます。嫌いとか醜いとかそんな負の感情を易々と飛び越えてくる圧倒的なまでの感動。そこの打ちのめされてしまった気持ちも分かるし、才能の差に絶望する気持ちもめちゃくちゃ分かってしまうからです。ルークとフラペコにもそれぞれそんな人がいる。おそらくこれを読んでくださってる方にもそんな人がいるんじゃないでしょうか。嫌いで嫌いでたまらないけどその人のことを悪く言われるとそれはそれで腹が立つみたいな。この種類の絶望をここまで描いた作品を私は初めて見ました。
そして彼女は贋札殺しにもう一度一泡吹かせるため己が絶望したカメラを使った世界初の贋札作りに取り組みます。

4巻28話
これを人間讃歌と呼ばずして何と呼ぶのか


この2人の因縁は最終話まで続きますのでこのシーンが心に響いた人は是非!読んでください!特大の人間讃歌です。人間讃歌人間讃歌うるさいって?いいじゃねえか本当なんだからハレンチ警察出動させるぞ。

最後に。ここまで読んでくれた方はもうハイパーインフレーションを読む気になっているんじゃないでしょうか。なっててほしい。そんなあなたに朗報。

現在(01/07)、ハイパーインフレーションは全話無料公開中‼️しかも話数は58話‼️単行本にして全6巻‼️読みやすい‼️頑張れば1日で読み切れる‼️期間は1/10まで‼️みんなもこの機会に全部読んでハイパーインフレーションのアニメ化を待とう‼️

(ちなみにまだオファーきてないらしいです)




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