表情のある文字。
最初の個展では
『糸』という文字
または糸偏の文字を
色々書いて
そのタイトル【いとしい糸】展を
開催した。
その時に出した
「妙」
今の文字は女偏だが
元の文字は
玄+少で表されていた。
玄も糸に近い部首なので
仲間に入れたのだと思う。
同じ文字
よく似ているが
少しずつ違う2つの作品を
個展では縦に並べて
展示していた。
双子ちゃん。
10年以上経つが
今もまだ手元にある。
この木のフレームのシリーズが
当時とても気に入っていて
よく使っていた。
手放したくないわけではない。
この双子の表情を
気に入ってくださる方のところに
行ってくれたらなぁと思う。
表情といえば
ずっと書きためて来たのが
『雨』という文字。
“雨曜日”という
シリーズで
このところ作品化している
「雨」たち。
コレは↑
「雨粒」
というタイトル。
雨の一(横棒)は
天高いことを指し
囲いは雲、
点々はそう、雨粒だ。
雨粒は4つじゃない。
そう思って
大きな作品では
雨を書く時墨の雫をもっともっと
垂らしたこともある。
「潤沢」
これはそんなに雨粒に
意識せず
むしろこれからたくさん
降らせそうな雨雲を
意識して書いた。
糸もそうだが
雨という文字は
書くごとに
違った表情のものが
生まれてくるから
楽しい。
「雨煙る」
今日は午後からずっと雨だった。
そして今も降り続いている。
雨粒が窓を叩く。
雨音を聴きながら
眠りに就こう。
『感じる書』アーティスト 石川呼穹
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