
1916-T ドイツ領東アフリカ ヴィルヘルム2世 15ルピー金貨 A of OSTAFRIKA

ミントマークは「T」、Tabora(タボラ:現タンザニア)ミントになります。
表面:ドイツ帝国の紋章。左を向いている帝国の鷲が支え、黒鷲勲章を身に着け、上部にリボンの付いたドイツ国家王冠
裏面:サバンナを歩くアフリカゾウ
重さ:7.168グラム
直径:22㎜
タイプ:KM#16.2
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世は、1888年から1918年までの在位中にドイツ帝国の最後の皇帝として君臨しました。
ドイツ皇帝フリードリヒ3世とイギリスのヴィクトリア女王の長女ヴィクトリア・アーデルハイトの長男として生まれました。
生まれつき左腕が発育不全で短く、この身体的障害は彼の性格や行動に影響を与えたとされています。
1888年に即位後はドイツ統一を果たした名宰相ビスマルクとの関係が悪化し、1890年にビスマルクを辞任に追い込むと、独自の方針で統治を進めました。
強硬な外交と軍事政策で、欧州列強間の緊張を悪化させ、結果として第一次世界大戦の発端に寄与したと言われています。
第一次世界大戦での敗北後、オランダへ亡命しました。これにより、ドイツ帝国は崩壊し、ワイマール共和国が成立しました。
彼の時代は、工業化と科学技術の発展が進み、ドイツが文化的・経済的に最も活気に満ちた時代の一つでもありましたが、その治世による緊張は、20世紀の歴史に深い影響を与えました。

今回ご紹介のコインである15ルピー金貨についてお話します。
1916年発行 ドイツ領東アフリカ ヴィルヘルム2世 15ルピー金貨は、歴史と美しさを兼ね備えた逸品です。
この金貨は、第一次世界大戦中にドイツ領東アフリカ(現在のタンザニア)で発行されました。
コインに描かれた象の愛らしいデザインは、コレクターや歴史愛好家の間で非常に人気が高く、アフリカ特有の自然を象徴しています。
この金貨は発行枚数が限られており、第一次世界大戦の混乱の中で製造されたため、現存するものはごくわずかです。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の統治時代を象徴し、ドイツ帝国が海外植民地で使用した唯一の金貨として、貴重な歴史的背景を持っています。
このコインは「タンザニア15ルピー金貨」とも呼ばれ、当時のドイツ領東アフリカ(現在のタンザニア、ルワンダ、ブルンジ)で発行されました。
この金貨は、当時アフリカで非常に人気のあった貿易用貨幣の英国のソブリン金貨を参考に重量や寸法が設計された経緯があります。
そのため、タボラ・ソブリン金貨と呼ばれていました。
公式の交換レートは、15ルピアン=20ドイツマルクに設定されていました。
こちらのコインは、以下2種類のパターンが存在し、今回のコインは「KM#16.2」となっております。
・KM#16.1
右のアラベスクが「OSTAFRIKA」の「T」から始まる。発行枚数:9,035枚
・KM#16.2
右のアラベスクが「OSTAFRIKA」の「A」から始まる。発行枚数:6,395枚
どちらも発行枚数は10,000枚未満で希少性は抜群ですが、発行枚数が少ない分「A of OSTAFRIKA」のほうが高値で取引されます。

当時、戦争による資源不足の中で、現地調達の金を使用して鋳造されたという逸話も、このコインのロマンを引き立てています。
歴史ファンにとっては、第一次世界大戦と帝国時代の象徴として必見のアイテムです。
象のユニークなデザインが際立つコレクションの中心になるでしょう。
このコインは、単なる貨幣以上の存在です。
それは、ドイツ帝国の海外進出、植民地時代の物語、そして時代を超えた工芸美術を物語る、歴史の小さな欠片です。
ぜひ、この激動の時代の歴史が沢山つまった特別な一枚をお手元に。
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