繋ぐ
お客さまは悩んでいました。迷っていました。
ご自身のなかで、半分くらいは答えが出ているようでしたが、世間一般的な考え・常識に対して抗えないものがある、というお気持ちも見えました。
お子さん(お二人いらっしゃるとのこと)の未来のために、まだ今の会社で働いて、定年までがんばって、退職金をもらう。これがひとつ。
もうひとつの道は、動画編集者兼投稿者になりたい、というもの。
見る専から、作り手志望になってしまった。でも、急に思い立ったわけではなくて、けっこう前から胸の内で温めていたことで、実はちょっとずつ勉強をしていた、とのこと。
私は、作り手の道を進言しました。
安定した収入で家庭を支えるサラリーマン生活のほうが、世間的な見方をすれば正しい方法。
だけど、私は心の世界の住人だから、周囲の目とか関係なく、心が向かうほうを、ワクワクするほうを選んでください、と申し上げました。
初めてお会いしたとき、お客さまはわざわざ名刺をくださいました。
会社の名刺ではない、『個人名刺』です。
ご自分でデザインしたものだとひと目で解りました。紙質も普通のものではなかったし、そこには凝縮されたセンスの塊が見えました。隅々までこだわった結果現れる純度の高さがありました。
一枚の名刺でここまで表現できるひとは、そうそういらっしゃらないです。
肩書きは、『夢追い人』。
夢追い人に会社勤めは向いていない、ですよね。
自作の名刺に『夢追い人』と書き入れている時点でもう、心は決まってるんですよね。
ただ、家庭を支える、守る、ということと安定したお給金が、気持ちを揺さぶっている。
お子さんのために、残すのは、お金じゃなくて、『選択』。
未来はひとつじゃない。道がある。無数にある。
選んでいい。それを伝えてください。それを伝えられる父で在ってください。
そして、夢を掴むために励む姿。
多くのひとに幸せを届けている姿。
これを見せてあげてください。
魅せてあげてください。
夢追い人でも、冒険者でも、旅人でも、なんでもいい。
会社辞めても挑戦したいなら、挑戦していい。
そして、未来で、あなたの子どもが夢を追うときに、背中を押してあげてほしい。
こういうのは、順繰り。
私もかつて、背中を押してもらった。
そして今がある。
今、あなたの背中を押します。
未来で、あなたは子どもの背中を押す。応援する。
そしてもっと先、私たちがもうこの世を去ってしまっているかもしれないけれど、あなたの子どもたちが、また、誰かの背中を押す。
これは、押し付けじゃなくて、自然とそういう流れになっていく、ということ。
私たちは未来に繋いでいく。伝えていく。託していく。
一人でも多くの人が、自分の人生に花を咲かせて輝いて生きていけるように。
今はまだ、夢追い人のあなたと、一介のヒーラーの私。できることは少しだけかもしれない。
でも、私たちが笑って、この生を楽しんで、挑んでいく姿を見せることができたなら、子どもたちは未来に対して明るく前向きに進んで行けるようになれると思う。私はそう信じています。
伝えていきたい。
繋いでいきたい。
『進んでいく姿勢』を残してあげたい。
『選択できる未来』を示してあげたい。
きっと、大きな力になる。
読んでくださって、ありがとうございました。
また明日。
おやすみなさい。