棚ぼたサンタクロース
今週の仕事は、もうバタバタ、というかドタバタというか、もはやジタバタ。
師走の慌ただしさに加えて、コロナでの新たな仕事が立て続けにやってきたり、かと思えばミスをして叱られて気持ちが落ち込んだりで、さっぱりわや、な週だった。
もちろんこのコロナ禍で仕事が激減する人々のいる中、仕事があるだけで幸せなのかもしれないけれど、年末のこのドタバタはほんと大変だった。
それに、ミスをして叱られるのも、この年になれば結構こたえるものなんだよね。
で、今日の昼、さすがにしんどかったので、元気を取り戻すために黒酢ドリンクでも飲んでやろうとコンビニに行ったのさ。
ちょっと前までは、疲れたら栄養ドリンクを飲んでたんだけど、最近栄養ドリンクの飲みすぎもダメだな、と思いはじめたのだ。
で、黒酢ドリンクを求めてコンビニに入り、黒酢ドリンク(案外糖分が多いな、と思いながら)を手にとって、レジの列に並んだ。
昼時だからレジも混んでいて、
その時ふと気持ちに余裕が生まれたんだろうね、職場のみんなのことが頭によぎった。
そういえば今日は、午前中自分が忙しいばっかりに、みんなのと全然関わってなかったな、ということに気がついたのだ。
それで、ちょっとみんなにおやつでも買って帰ろうと、黒酢ドリンクのついでにチョコレートを買って帰ることにした。
職場に戻って、みんなはまだランチ中だったけど、ぼくはおもむろに、袋からチョコレートを出しながらさっそく配りだした。
ちっちゃいアルファベットチョコみたいな奴だったので、かえって恐縮しながら配ったのさ。ひとり、4つずつ配ることにした。
すると、ひとりの女性職員が、
「クリスマスプレゼントですね」
と言って笑った。
その声を聞いて初めて、今日が12月25日だったと思い出した次第。
もうバタバタ、ジタバタしすぎて、そんな事忘却の彼方になってたんだよね。
でも、クリスマスプレゼントにしては、しょぼすぎるチョコレート4つ。
そんなつもりで買ったのじゃなかったし、ただ黒酢のついでに買っただけだし、
これは評価されすぎ、棚ぼた評価だわ、
と思いながら配ってると、
別の誰かがまた言ったのさ。
「サンタクロースや、サンタクロース」
ってね。
悪い気はしないけどもさ、ぼくはもう、照れ笑いするしかないのだよ。
しょぼいチョコをたまたまこの日に配っただけで、思いがけずにサンタクロース。
まさに、棚ぼたサンタだわって、そんな話。