大阪喫茶店・店主の4月に聞いたこと、観たもの、行ったとこ。( 月間紙・わらら新聞皐月号より7記事抜粋)
"わらら新聞" -皐月号配布スタート!
珈琲片手に
大友良英の音楽ばなし
Coffee Shop WARARAで行ったトークイベントのお話し
イベントに、こんなコメントを寄せてスタートしました。
最高な時間でしかなかった。
当日、午前中に店に入って、先ずはテラス席に受付の配置準備。
そのあと店内のイベント用にテーブルを配置し終わって一息ついたところで、機材協力をしてくれたClub NOONの陽平さんが到着。
スピーカーやミキサー等、ちゃきちゃきセッティング。
NOONさん、いっぱいありがとう!
大友さんが到着するまで、お昼ごはんにお出しするサンドイッチをスタッフと一緒にせっせこと作る、作る、作る。
緊張してる時ほど何かに没頭してたい、ってありません?
私は6種類もサンドイッチを作ってましたね…。
(全部たいらげてくれて、美味しいまで言ってもらえて嬉しかったな)
そして、ご本人到着。
『御門屋』の揚もちを片手に「お土産です」と挨拶してくれた大友さん。
大人だ。
一方わたくしめはというと「あ!大友さん!」と発したあとアワアワ…。
今になって、ちゃんと自己紹介とか挨拶とかちゃんとできていたんだろうか…。
しゃんっとした大人になりたい…。
私がド緊張している間に、大友さんはちゃっちゃか準備。
準備完了。
さっき作ったサンドイッチをお出しして大友さんのランチ・タイム。
を、私は邪魔をしてルンルンで話しかける、話しかける。
お客さんも着席され、テーブルの上に珈琲も揃ったところで“珈琲片手に大友良英の音楽ばなし”満員御礼でスタート。
持ってきてくれたCDをテーブルの上に広げて、
大友さんがお客さんのご要望聞きから始まりました。
挙手
「ロック聴きたい人」
「ジャズ聴きたい人」
私も大友さんの後ろ側でメモさせて頂きました。
その中でもひと際惹きつけられて、かつ購入できた2つを大友さんのお話を添えてご紹介しますね。
コード進行やビートにとらわれない自由な演奏を旨とする“フリージャズ”というコンセプトを生み出したアルト・サックスプレイヤー、オーネット・コールマン(1930年 - 2015年)。
初期に彼が影響を受けた人物というのが、私が好きで何枚かレコードも持っていることもあって、これは持っておかなければ→購入。
その人物とは、数学的な天才とも言われたチャーリー・パーカー(1920年 - 1955年)。
即興演奏の極限を極めたアルトサックス・プレイヤー。
ビバップの語法を作り出した“モダン・ジャズの父”。
このオーネット・コールマンのCDの1曲目『ロンリー・ウーマン』は、大友さんのレパートリーになったみたいですよ。
これはCDをかけてくれた瞬間から欲しい!ってなったやつ。
なかなか入手困難なもののようで、確かに苦戦しましたが、縁があってよかった!
既成の音楽イディオムに頼らないフリー・インプロヴィゼーションという新しい領域を切り開いたイギリスのギタリスト、即興演奏家のデレク・ベイリー。
彼の本も紹介されてました。
私は図書館で借りて拝読しました。(図書館強し!)
大友さんが初めてジャズ喫茶でデレク・ベイリーを聞いたのは1977年頃、その時の感想は「なんだこれ?わけわからん」だったそうですよ。
この時から 年経った今、その曲を絶賛・推薦してるのだから面白いですよね。
是非聴いてほしいとおっしゃってた曲は、このアルバム5曲目『Where is the Police?』。このアルバムを出したあと、デレク・ベイリーは即興演奏のみを行うようになったそうです。
休憩を挟んで3時間に及ぶトークイベントのあとは、質問コーナーとサイン会。
お店も、ローテーブル代わりに使ってるアンティークのトランクに頂戴しました。
物販も持ってきてくださっていたので、同時に購入する機会があったこともよかったというお声も頂きました。
大友さんが珈琲は何杯でも飲める、とおっしゃってたので、店の珈琲を全種類飲んで頂こうと意気込んでいたのですが、ラスト1種類出せなかったー。なんの挑みか分からないけどなんか心残り(笑)。
イベント後、新幹線に乗る迄の数時間夕飯をご一緒させて頂きました。
大阪で食べたいものってなんだ?
答え:ねぎ焼き
(合ってます?)
何はともあれ大友さんが食べる機会ないし美味しいって言ってくれたから正解ということでいいでしょう!
色々お話させて頂きましたが、まさかのヨウジ・ヤマモトの話が〆。
2人の共通点1つ発見♡
お見送りの際、写真嫌いの私がまさかの2ショットをせがむ舞い上がりよう。(スゲー。自分でも驚く)
写真を撮ってもらい完全浮かれポンチは、
手土産に渡すはずの珈琲豆とドリップバッグを鞄に忍ばせたまま帰宅するのであった…。
<おまけ>
このイベントの翌日に、心斎橋にある喫茶店"鹿鳴館"に行った時のこと。
お母さんに、「好きなレコード選んでかけてやー」と言われてパタパタ。
コレ!大友さんが紹介してた中の1つ!
昨日の今日だけに面白いなーって感じた瞬間でした。
もちろん、コレを聴きながら珈琲を飲ませて頂きました。
家っ子のお出かけ vol.10
グッズ漁り
かれこれ20年ほど前、腹を抱えて笑った本“バカドリル│頭痛と 腹痛”。
著者は天久聖一氏とタナカカツキ氏。
このお2人さんグッズもまたいいのを展開してくれちゃうんですよね。
ここ数年で天久聖一氏のグッズで入手したものといえば、
ガチャの『モジジェ』
手に持ちきれなくて、着ていたフードの中に入れて移動する羽目になってしまった。
いい大人が何ムキになってんだ…。
いい大人だからできるのか(笑)。
どどーん!
でもでも欲しいのは全部入手できたしいいのさ〜。
店にも置いてますよん。
ぐるっと見回してみてー。
続いても天久氏。
オンラインショップで見つけたステッカーにノックアウト。
赤色バックに白文字で『俺の・俺たちの・俺だけの』3枚組。
MacBook Airのりんごマークの上下に貼って、1台は『俺の』アップル。
もう1台はアップルは『俺だけの』とまぁなんとスケールの大きい。
最後の1枚は自分の店のステッカー『WARARA』と組み合わせて『俺たちの』ワララ、にしてスマホの背面へ。
この遊び心あるステッカーいいでしょいいでしょ?ふふ。
そいでね!
この4月にタナカカツキ氏が心斎橋PARCOで展覧『サ展』をやるって知ってね、こりゃー行かにゃーならん!ってなるわけですよ。
写真から始まって、
原画に「ぷぷっ」てなりながら歩み進めて
最後は、立体的な文字遊びの撮影場所があったりと、決して広くないスペースに面白い仕掛けがみっちり。
のあとはお待ちかねの物販コーナー。
営業中の私の両腕に“サウナ”と“フロ” がぷ〜らぷら。
へ〜、そうなんだ〜
ルクセンブルクのラジオ局
ヨーロッパのルクセンブルクで、
毎日1人のアーティストが22時間自由に使っていい、
というラジオFM局がこの4月5月に始まる?始まってる?
周波数が日本まで届いてくれたら確かめられるのに。
ムッチャ面白そうな企画だし、好きなアーティストがいるかもしれないのにー。切ない。うぐぐ。
ホントにホント、周波数は届かなくともなんか聴ける方法はないもんかいね。聴きたすぎるこの企画を立てたのは、Knut Aufermann|クヌート・アウフェルマンと、Sarah Washington|サラ・ワシントン。
なんで遠〜い国のラジオ番組のことなんかをリアルタイムで知ってるのかと言いますとですね。
ラジオ番組“大友良英のJAMJAMラジオ”で紹介されてたんです。大友氏も参加されるそうなんですよ。
ほらね〜やっぱり聴きたいやないですかー。
大友氏がこの企画での参加内容は自身の年代記を予定してるみたいで、
古い音源をひっくり返してるんですって。
その中から、大友氏が高校生の時の1975年・81年・83年・85年・89年・そして93年。
各年1曲ずつのチラ聴きがラジオから流れてきて、自分が生まれてない時にコレ作ってたのか!とかツッコミいれながら、そら〜も〜胸キュンでしたがな。特に、85年と89年!
この回は『podcast』“大友良英のJAMJAMラジオ #629”で聴けますよ。
22時間ぶっ通しでは聴けないだろうけど全部聴きたいし、他にどんなアーティストがいて、どんな内容できてるかも知りたいし…ブツブツ。
この回のラジオ聴いたら皆さんも同じ気持ちになっちゃうはず。
またまたここでも大友さんのお話でした。
みる よむ
映画
月に2つも映画を観に行くことって滅多にないのだけど、今月は違う。
こっち観たらそっちも、そっちを観たらこっちも。どっちから観ても結局もう1つも観たくなったと思う。
私はこっちから。
『The Sparks Brothers|スパークス・ブラザーズ』
「ファンファーレ」の呼びかけから勢いよく始まるこのドキュメンタリー映画の監督はEdgar Wright|エドガー・ライト。
謎に包まれたヒットラー⁉︎を思い出させるちょび髭がキュートな兄Ron Mael|ロン・メイルと歌姫のように美しい声色でハンサムな弟Russell Mael|ラッセル・メイル兄弟によって1960年代に結成されたバンド「スパークス」の魅力に迫る音楽ドキュメンタリー。
私、スパークスのこと全然知らなかったんです。
映画の宣伝文句
「実験精神にあふれ先進的な2人」
「ベック、レッチリのフリーも出演」
このワードに惹かれて軽い気持ちで劇場に足を運んだんだす。
それがなんてこった。
観終わったら途端にスパークスのファンになってもうたやないですか。
ユニークでセンスに溢れてて、何と言っても演奏中のロン氏のカメラに向ける視線よ!釘付けですよ。この2人が与えた影響が多大なの、なんか分かる気がする。
ロン氏の視線が頭から離れないな〜なんてことを(今でもそうだけど、笑)感じてる時に、鬼才な監督Leos Carax|レオス・カラックス氏のロック・オペラ・ミュージカル映画『Annette|アネット』の原案・音楽を務めてるのが“スパークス”っていうじゃない。ほんでもって上映中っていうじゃない。
ロンとラッセルが、主演の『スター・ウォーズ』のカイロ・レン役でお馴染みのAdam Driver|アダム・ドライバーとMarion Cotillard|マリオン・コティヤールと一緒に歩き歌いしながら「ボン・ヴォヤージュ」で元気よく始まるんだけど、内容は決して元気が出るわけではなくて、暗い深い濃い。
ミュージカル映画の可能性も感じれたし、この要素を映画で入れちゃう⁉︎っていう驚きと楽しさもあったし、なんせ思うこといっぱい溢れる映画で、予備知識なく行ったけど、ホントに観にいってよかったでございます。
この2つの映画の魅力を私は全然伝えれる文章力を持ってないけど、
宇川直宏氏が主催するYouTube"DOMMUNE"でロンとラッセルの動画インタビューも観れる特集やってます。これも観がいアリアリなので是非!
モカさんとココさん
ズレた音楽好き
食べたら揃って即寝するモカさんとココさん。仲睦まじい。
なんてほのぼの思いながらも、おかまいなしに音楽をかける私。
今の気分はこれかな〜なんてパタパタしながら音楽選び。
「〜♪」音楽になると、ペタペタペタ。
ベッドからやってきたのはココさんだ。
そうなのだ。ココさんは音楽好きなのだ。
って聞いたわけじゃぁもちろんないのだけれど、音楽をかけると必ずと言っていいほどスピーカーの近くにやってくる。
我が家にきてから変わらずずーっと。
でもだ。
なぜかスピーカーの前ではない。
必ずと言っていいほど前には行かない。
スピーカーの上だったり横だったり、アンプの上だったり、プレーヤーの上だったり。
「なんで?」
まーでも、ココさんが教えてくれるはずもなく迷宮入りだろな。
モカさんは?って?
そらぁ人を座布団と思っているわけですから、なんどきも誰かの膝の上にいますわよ。
<おまけ>
家っこのお出かけで書いた"ガチャの『モジジェ』"
おうちで飾るのはやっぱり『猫』でしょう!
<おまけのおまけ>
大学生になり家をでた息子が高校1年生の時に、
誕生日プレゼントに買ってくれたドライフラワー。
先日引っ越し準備をしてる時に、息子が蓋を割りやがったんでい!
「すぐ横着するーーーー!」
カポって、ちょうどハマるキャンドル台を
蓋のようにしれ〜っと使っている。
恥ずかしさの単位
動揺を悟られまいと目を隠したくなる気持ちの度合い
= 1sgsとする。
前回に続いてお会計時。
お財布から小銭が落ちた時、そりゃ1円であっても、もちろん足元ともうちょっと先の方まで探しますよね。見つかったらいいんですよ。
見つからなかった時。
特に、落ちた時の音が明らかに1円、5円の音ではなく、重い音がした時だ。
どうしても見つからない。
自分の会計はとっくに終わって、後ろには人が並んでる。
とりあえず出口の方にずれる。
でも500円玉だったら?100円玉だったら?
と、まーいっか、の気持ちになかなかなれない。
明らかに探してると分かる角度まではしゃがまない。
微妙な角度で目を見開いて探す。見つからない。
恥ずかしさが勝る。
ここが私の引き際のジャッジ・ポイント。
出口へ。
後ろの方で聞こえる。
「ありがとうございました!」
WARARAtoshika
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