珈琲は苦にならない
誰かが作ってくれたご飯はおいしい。
食材の買い物、仕込み、調理と、食事をするまでにはとにかく手間が掛かる。
それをただ食べ、「おいしい」という感覚を堪能するだけでいいなんて。こんなにありがたく贅沢なことはない。
私は平凡な家庭料理しか作れないし、料理の腕なんかない。こだわりもないから毎回同じ調味料、同じ食材、同じような献立。積極的に「作りたい!」という気持ちは……ほとんどない。
そんな私だが、珈琲を飲むため豆を挽きハンドドリップで淹れることがある。
先日、久しぶりにカフェで珈琲を飲んだ。町ではわりと有名なお店だ。
サイフォンコーヒーで淹れた熱々のブレンド。
熱くてすぐには飲めないのが猫舌の悲しいところ。ちょっと火傷した。
でもすごくコクがありおいしかった。
人が淹れてくれた珈琲はおいしい。
お店では腕のいいプロが丁寧に作ってくれる。
久しぶりに外で飲む珈琲のおいしさと言ったら、それはもう格別な味。
おいしいなぁ。
あー珈琲! 久しぶりに珈琲淹れたい!!!
急に欲求が高まり、とりあえずスーパーで豆を買った。そりゃあ専門店のほうが新鮮でおいしいけれど、とにかく早くハンドドリップがしたかった。
帰宅し久しぶりにミルを開けた。ちょっとどきどきしながら裏を見る。
ごめんねごめんね……と思いながらパーツを分解し
珈琲の粉を掃除。
ピカピカになった。
とりあえず一杯だけ飲みたいので15グラム量る。
私は基本、 豆の分量×15(湯量) で淹れる。
今回なら16×15=240グラム。
初めての豆を買ったとき、まずこの分量で試す。そこから豆の量や湯量を変えて好みの味にしていく。
このスタバのカップは家に3つある。周りに珈琲好きと認知されていたからか、別々の人からの頂きもの。ありがたい。
珈琲と言えばスタバ……なのか?
肝心の味は、あまり期待していなかったせいか意外とおいしかった。でももう少し苦味があるほうが好みの味なので、次回は豆をもう少し細かく挽いてみようと思う。濃い味を飲みたければ豆の量を増やしてもいい。
これを考えるのが楽しい。
まったくやらない人から見れば、私の料理に対する気持ちと同じことを思うかもしれない。
好きなことって苦にならないからすごいなあ。
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