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気になるあの人をデートに誘いたいけどどうすればいいんだって悩む昔の私に贈りたい話

「君が好きなんだ。僕とデートしてくれる?」

「えっ、うれしい・・・よろこんで!」

かくして二人は幸せなカップルになったのでした。
めでたしめでたし。

いや何もめでたくねえ。

こんな誘い方があるかああああ!!!
こんなのOKされるわけねええええ!!!

こんなん大昔のご都合主義全開のマンガかドラマの話。
いやそりゃね、ハリウッドレベルのイケメンと美女が
こんな会話してたらそりゃ絵になるよ。
だって全身(とくに顔面)カッコいいんだもん。
あいつら(失礼)だったらどんなヤバい服だって
着こなせちゃうし、くさいセリフもしっくりくる。
だってカッコいいんだもん。ズルいよ。あーズルい。

でも目を覚ませ。おれたちの全身(とくに顔面)は
そんなにカッコよくない。もしかしたら悪いまである。
いや悪くない。普通だ。普通なんだよおれたちは。
だからよう、こんなおとぎ話みたいな話に酔ってないで
現実的な方法を考えよう。今日はそんな話だ。

普通の男には普通のやり方があるんだ。
普通のやり方って何かっていうと、頭を使うんだ。

たとえばこのセリフ、どう思う?
「好きです!」

シンプルだよね。シンプルに好意を伝えている。
言った本人は(ついに言った!)ってドキドキだろう。

でもこれ、言われた人にとってみれば、どうだろう。
「好きなんだ。うん。・・・それで?」だよ。

そりゃ、好意を伝えられれば悪い気はしないよ。
でも特に「いいな」とも思ってなかった人から言われても
「うれしい!付き合いましょう!」なんてなるはずない。
(傷つけずに断るのどうしようかな)って
めちゃめちゃ困ってしまうことだってある。

「好きです!」の何が悪いのかっていうと
『OK』か『ごめんなさい』の二つしか回答がないところ。
そしてOKの可能性はかなり低いってところだ。

なんだよその究極二択。玉砕戦法やめろ。
ここだ、ここで頭を使うんだ。

じゃあどんな風に頭を使うのかっていうと
自分の都合ではなく、相手の都合を考える。これ。

相手の都合を考えるってことは
相手の頭の中を想像してみること。
相手がどんなことが好きなのかって想像すること。

好きなことが想像できなかったらリサーチよ。
相手を調べればいい。
いや調べるって言ったらおおげさか。
普段の何気ない会話でそれとなく聞くというか。
「きのうゴハン何食べた?」とか
「いつもどこで遊んでる?」とか
「ちいかわって知ってる?」とか

会話してたら(ああ、コレ好きなんだ)って
なんか分かるじゃない。そういう話をする。

で、たとえば意中の彼女から「新しい店好き」とか
「いろんなパスタを食べ歩いている」とか
そういう話が聞けたとするじゃない。
そうなったら準備万端。

「今度出来た新しいパスタ屋さん、評判いいみたい。
どんなもんか知りたいから一緒に行ってみない?
もちろんおごるからさ」

こんな風に誘えばよろし。
ポイントは『相手のメリット』が組み込まれていること。
よっぽど関係性が悪くなければ「まあいいか」って
一緒に行ってくれるはず。
もしこれでお断りされたら完全に脈ナシだけど
「好きです!」なんてとりかえしのつかない
火の玉ストレートをぶつけるよりも大分楽じゃない?

意中の彼女にとっては『ただのランチ』だけど
誘った貴方にとっては『ランチデート』になる。
それでいいじゃない。いきなり付き合うなんてない。

そりゃ、付き合うことができれば最高だけど
いきなり付き合うなんて現実的じゃない。
お互い共通の時間を増やして
それでもっと好きになることもあれば
逆に(なんか合わないな)と冷めることもあるし。

とにかく、まあ、言いたいのは
相手の気持ちを想像して話をする。
これがコミュニケーションの基本なのではないか。


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