大好きな外食
私たち夫婦は食べることが好きだ。愛してる。
奇跡的なほど嫁ちゃんの料理スキルが高くて
おうちごはんが毎回美味しすぎて最高なのだ。
が、しかし
私たち夫婦は外食するのも大好きだ。
大きな写真をふんだんに使ったメニュー表に
私たちは滅法弱い。唾液がじわりと湧き出る。
胃袋が刺激される。私たちの会話に火が点く。
大手外食チェーンはたいてい、メニュー表が
恐ろしいほどに洗練されているから大好きだ。
プロの技術を使った商品配置のレイアウトは
本当に見事。その美しさに舌を巻いてしまう。
視覚情報は強い。料理の期待度を爆上げする。
私たちはメニュー選びの時点から
「外食」の楽しみが始まっている。
いや、あるいはお店選びからか…。
空想で食すメニューの美味しさを語り合える
パートナーとの外食はワクワクが止まらない。
この語らいの時間だけでも「結婚最高」と
確信できてしまう。
夫婦での価値観が似ている部分はやっぱり
無いよりもあったほうがいい。数百倍いい。
・・・
そんな感じで外食も大好きな私たちだけど
「お店選び」で意見が食い違うことがある。
初めて訪れる大型ショッピングモール等で
フードコーナーをうろつく時がとくに多い。
「嗚呼っ!魅惑のエビチリランチセット!」
「ぬぬっ!厚切り牛タン食べ比べセット!」
「はおっ!熱々の溶岩ドロドロピッツァ!」
やばい。大型ショッピングモールはやばい。
昨今のフードコーナーは店構えが良すぎる。
視覚と嗅覚のボディーブローが突き刺さる。
問答無用のハードパンチに息も絶え絶えだ。
そう、魅力的な看板メニューが立ち並ぶと
私たち夫婦は混乱して意見が割れるのだ。
「いいよ、今日は夫くんに合わせるよ」
最終的にはいつも、心優しいウチの嫁ちゃんが
譲ってくれるがはたしてそれでいいのだろうか。
譲ってもらいっぱなしで本当にいいのだろうか?
いや良くない。
良くないと思うが、特にしこりが残るでもない。
後々「アレが食べたかったのにぃいぃい!」と
恨み節を言われたことがないので大丈夫のはず。
たぶん。
こういった「お店選び」で意見が割れた時って
他の家庭ではどうしているのだろう?気になる。
夫が優先なのか、子供が優先なのか。はたまた
好きなモノをお互い個人で食べに行くのもアリ?
ウチでは「感想戦までがワンセット!」なので
別々に食べるなんて考えもしなかったのだけど
同僚の話を聞くと、そういう家庭もあるらしい。
実に興味深い。
・・・
最後に外食の魅力についてもう一つだけ記そう。
皆さんにとって外食の魅力はなんだろうか。
味?コスパ?上げ膳据え膳の心地良さ?
いくつかの理由がそれぞれあると思う。
ウチではサプライズだ。サプライズが魅力。
おうちごはんでは到底辿り付かないような
食欲をそそるビジュアル。メニューの名称。
時に趣向を凝らし、食形態に適応した食器。
そして味。外食でしか味わえない味がある。
これらが夫婦の会話に彩りを与えてくれる。
しかし真のサプライズは店を後にしてから。
後日おうちごはんで似たメニューが食卓に
並ぶことがあるのだ。
(アッ!これは先日外食で食べた〇〇!?)
「あれ、美味かったよね。だから作ってみた」
サラリと言ってのける嫁ちゃんがサプライズ。
そんなばかなと食べてみるとこれが美味しい。
流石に店の味を完全再現するわけではないが
家庭料理として安価で親しみの湧く味に進化。
なんで一度食べたモノを作れちゃうんですか…
「いやあ、さすがにYouTubeとかを見るよ。
わたしのカンだけじゃ難しいからね、うん」
いや動画見ただけで作れるわけないだろう。
この変態め!と毎回惜しみない賞賛を送る。
これだから嫁ちゃんとの結婚生活は面白い。
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