コーチング初心者必見!コミュニケーションで大事にすべき考え方10選
こんにちは!
あしたの寺子屋の嶋本です!
本日は、新規開校の寺子屋向けに、あしたの寺子屋創造プラットフォームのボードメンバーでもある、京都芸術大学教授の本間正人先生にコーチング研修をしていただきました。
希望する一般参加者も迎えて実施したコーチング研修のハイライトを、私たちの活動に興味を持ってくださっている方々にも、ご共有させて頂きます!
コーチングのスキルに関わる具体的な話は、本間先生の著書や研修に参加していただくとして、僕が個人的に心に残ったスタンスや在り方に対する気づきを中心に、独断と偏見で10のハイライトにまとめていきますよ~!
ハイライト#1:「学ぶ」とは、「外界に適応すること(Adaptation)」と、「資質を開花すること(Development)」だ。
学習って言うのは、この2つのことだと思っています。
①外界に適応(Adaptation)すること
②資質を開花(Development)すること
いつまでも学び続け、「最新学習歴の更新」を提唱する本間先生に、「"学ぶ"ってどういうことだと思いますか?」と尋ねたときの回答です。
世代を超えて①・②を行っていくことを「進化」と呼び、一世代の中での進化を「学習」というといった観点も、非常に面白いと思いました。(詳細は、書籍「進化思考」をご参照ください。)
ハイライト#2:全ての人が、いつか、その人なりに、ヒーローになる可能性を持っている。
「小学校の教員は、子どもに小学生のうちに資質を開花させてほしい」
つまり、自分が関われる短い時間の間に、生徒に変化してほしいと思ってしまうんです。
全ての人がその人なりにヒーローになる可能性を持っていると、僕自身も信じています。ただし、その可能性が開花するのが早い人もいれば、遅い人もいて、スピードは人それぞれですよね。
このスピードを、教育者の「いま、自分が見ている間に、変わってほしい」といったエゴで無理に矯正しようとしては、子どもたちの学び嫌いを招いてしまう可能性もありますね。
そのスピードに合わせて、子どもたちの可能性を引き出し、開花させるのをお手伝いするのが、コーチングではないかと、この研修を通して、改めて思いました。
例えば、今回実践した「ヒーローインタビュー」。子どもたちのこれまで一番頑張ったことを、野球中継のヒーローインタビューのように質問・傾聴し、褒めるコミュニケーションです。
これを通して、子どもたちが自分にもヒーローになる可能性を持っていることを感じるだけでなく、インタビューをする側も子どもの可能性をより深く信じ直す、きっかけをつくれるということも大きな気づきの一つでした。
ハイライト#3:命令文で、相手は変えられない。
泥棒に向かって「待てー!」と言って、待った泥棒、見たことある?
命令文で、相手を変えるには限界があるんだよ。
命令や指示ではなく、聴き手・話し手でともに「こうしよう」と納得し合うコミュニケーションこそが、お互いを前に向かせるのだと、最近よく感じています。
研修後に考えましたが、聴き手・話し手で納得し合うためには、「胸襟を開いた対話ができる関係性の土壌」と「お互いに自分事化された共通の目的やゴール」の両方を耕す対話が必要になるのではないでしょうか。
そのためにも、業務連絡などの機能的なコミュニケーションだけでなく、心と心が通い合うコミュニケーションにより、親密度を高めることで、聴き手・話し手でともに前を向く意欲をつくっていく必要がありそうです。
そのための手法の1つとして、肩書・立場の鎧を脱いで、1人の人間同士のコミュニケーションをすることが本間先生からもおススメされました。
ハイライト#4:よく聴く人は、相手の頭の中にある映像を共有できる。
「傾聴」っていう言葉はよく聞くんですが、傾聴できている状態って具体的に言葉にするとどんな状態だろう?と講座を受けながら考えていた時に、本間先生から出てきた言葉が、コチラ。
よく聴けているときは、相手の頭の中にある映像を、自分の頭の中に鮮明に再現できているんです。
なるほど…!
発せられた言葉をそのまま受け取るだけでなく、
その人がその言葉を発した背景や文脈、
その言葉を通して本当に伝えたかったこと、
その言葉では表現しきれていないけれど本当は伝えたいこと、
こんなことまで想像力を巡らし、鮮明なカラー映像で相手の話を自分の脳内で再現していくことこそが、傾聴において大事にしていこうと思いました。
ハイライト#5:「何時間スマホいじっているの!?」から、「スマホで何見てるの?」へ。
「何時間スマホいじっているの!?」って聞いてしまうことないですか?
これに、「え、2時間だよ」と答える子供はいませんよね。
つまり、これは「質問」ではなく、「詰問」なんです。
でも、本当は子供を愛する「I LOVE YOU」が詰問の根底には流れていたはずです。まずは、子どもが答えやすい質問をしてあげましょう。
問いかけにおいて、自分が聴きたいことではなく、相手が答えやすいことから問いかけることの大事さを学びました。
それでも、上記のような「詰問」をしたくなってしまう瞬間はありますよね。例えば、相手への期待が裏切られることによる仕返しとして、「質問」ではなく「詰問」を生み出してしまうといった話も。
そんなときに使えるのが、「リカバリーショット」。
「何時間スマホいじっているの!?」って思っちゃったんだよ~!
「って思っちゃったんだよ~!」と詰問の後に着けることで、自分の感情をメタ認知し、第三者的に表現できるので、表現が柔らかくなります。
これが、参加者からは「めっちゃ使えそう!!」と大好評。
「問いに答えやすさをつくる」という観点では、全てをオープンクエスチョンにするのではなく、あえて3択にするのもアリですね。オープンクエスチョンでなかなか答えられない相手でも、自分で3つの中から選ぶことで自己効力感も責任感も持たせることができるので、使いたい問いかけ方の1つですね。
ハイライト#6:変わるための推進力には、褒めが生み出すエネルギーが必要だ。
「褒める」という行為は、褒められる側・褒める側、双方のエネルギーレベルを上げるんです。「褒める」カルチャーを、もっと日本に広げたいと思っています。
これは、ただやみくもに相手にお世辞を言えばいいわけではありません。
観察力をもって、相手の細かい事実を褒めることが「褒める」であり、
事実に基づかずに、とりあえず発せられることは「おだてる」なんです。
もしかすると、「そうはいっても、相手を褒めたいと思うポイントが、見つけられないんだよなぁ…。」と思う方もいるかもしれません。
認識には受け皿が必要なんです。つまり、見つけようと思うと、「褒めたいポイントを見つけようとする認識の受け皿」がじぶんのなかにできあがるので、見つけられるようになるんです。
まずは、「相手を細かく観察して褒めるポイントを探そう!」と思ってコミュニケーションを行うというスタンスが大事ですね。
ハイライト#7:相手を褒めることは、自分にも大きなエネルギーを与えることになる。
実際にお互いをヒーローインタビューしてみた後に、褒め合ってみるというワークをしてみて感じたのは、「相手を褒めることは、自分にも大きなエネルギーを与えることになる」ということです。
不思議ですよね。褒められた相手だけでなく、褒めた自分もプラスのエネルギーを受け取っていました。
自分にも相手にも疑心暗鬼になって、なんとなくギスギスした関係性の中で良い成果が出ないのは、お互いのエネルギーが下がっているからかもしれません。
感謝と賞賛を惜しみなく贈り合えるチームが強いと思うのは、こういうところに根源の1つがあったのかもしれません。
ハイライト#8:認めるとは、口を出すことを耐え忍ぶこと。3つ褒めて、1つの指摘をしよう。
提案する改善点は1つ。一番効果の大きい一つを伝えるんです。
受け止めきれないことを伝えても消化不良になる。それ以外はその場は口に出すことを耐え忍んで、「認める」ようにしましょう。
ここで大事だと思ったのは、「3つ褒めて、1つ具体的な改善点を伝える」といった数ももちろんですが、どれだけの指摘を相手が受け止められるか?をきちんと観察し、それとバランスを取った承認・賞賛を贈ろうということだと思いました。
そして、言い過ぎたと思ったのときは、リカバリーショットを行う。
フィードバックする側も、常に完璧である必要はないのです。
悪魔的にたくさんの指摘をしてしまった!と思ったら、自分にはリカバリーショットがあると思えると、少し安心ですね。
ハイライト#9:突然変わるのには違和感があるけれど、違和感をやらない理由にしないようにしよう。
よく研修をすると言われるんです。
「突然褒め出したら変に思われるのでは?」
はい、思われますよ!笑
だけど、それはあなたが変わらない理由にはならないですよ!
免許取りたての頃の運転は、運転者も同乗者も違和感しかないはず。
違和感なく、意識しないで運転出来るようになるためには、違和感のある状態で意識して練習することが必要なんです。車もコミュニケーションも同じ。
違和感をやらない理由にするのはもったいない。変わりたいという自分の意志を表明して、周りにも応援してもらうくらいがイイですね。
ハイライト#10:うまく行かなくても「失敗」ではなく、「未成功」。今日からコーチングを始めよう。
「失敗」という言葉を使うから、うまくいかなかったときの悪いイメージが先行して一歩目が出なくなる。まだ成功していないだけで、いつかうまくいく、そんな「未成功」な状態だと思って、今日からチャレンジしてみて下さい。
まさに、コーチングやコミュニケーションだけに限らず、なにかがうまくいくまでは、「質の高い未成功」を積んでいくことが大事ですね。
「質の高い未成功」とは、僕の中では下記で構成されます。
「自分に合った目標設定」×「打席に立つ数」×「深い振り返り」
少しストレッチした目標を設定し、いまはうまく行かないことも恥をかくことも承知の上で打席に立ち、打席での自分の様子を深く振り返る。こうして、「質の高い未成功」を積んでいくことで、いつしか人それぞれのペースで「成功」に辿り着くことでしょう。
参加者の皆さんの感想(一部抜粋)
参加者の皆さんから寄せられた感想やメッセージも一部抜粋で紹介させて頂きます!
本日はありがとうございました。教え込むのではなく、学ぶ意欲を育むということは私もずっと思っていたことですので、本間先生がおっしゃってくださり、すごく前向きになれました。人は学びたくて、学びたくてたまらない状態で生まれてきたのだと考えています。本来能動的である人間の特性を呼び戻す教育ができるように頑張っていきたいです。
面白かったです!
「問題は一人で抱え込む必要はない、悩んだら誰かに相談する」
「すべての人がいつかその人なりにヒーローになる」
未成功やリカバリーショットの考え方が私にとってすごく勇気をもらえました。コーチングだけでなく、自分自身を振り返ることができました。
本間先生のお話を聞き、学ぶ意欲をいかに引き出せるか意識することの重要さを気づきました。また児童の主体性を伸ばすためにもヒーローインタビューや他者紹介を取り入れ対話の時間を大切にしていきたいと思いました。今日は貴重なお話と体験をさせていただきありがとうございました!
コーチングが何に役立つかがイマイチ見えていなかったのですが、意外にコミュニケーションにも大いに使えるテクニックも多く非常に興味深い講義でした。理解だけに終わらずテクニックの実践をしていきたいと思いました。
さいごに
いかがだったでしょうか?
僕はこれまで3回この本間先生の授業を受けていますが、毎回気づきを貰うポイントが変わります。それは、その場の参加者の方々とだから生まれる学びがあることと、その時受ける自分の状況が変わるからだと思っています。
一緒に未成功な未来を切り開きましょう!
次は、3月頃に開講予定です。
もしこのnoteを読んでみて、次回は参加してみたいと思った方は、「あしたの寺子屋創造プラットフォーム」のFacebookコミュニティでご連絡させて頂くので、是非チェックくださいね!
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