TVアニメ『うる星やつら』の企画の狙いはフューチャーファンク?
小学館創業100周年記念ということで、2022年に『うる星やつら』の新作アニメが放送されます。全4クール放送予定とのことで、相当気合入っていますね。
ただ一方で全4クール≒1年分の放送を行うのは、比例して製作費も高額になり、当然リスクが大きくなります。
ヒットしたら、第2シーズンを製作しよう……というのはよく見かけるパターンです。ところが、最初からこれだけの分量を放送すると決めているのは、深夜帯アニメにおいては極めて珍しいです。
企画の狙いを妄想してみる
何でここまでリスクを張って行うのでしょうか?
海外の配信事業者から、がっつりと許諾料を得られる算段かもしれませんが、企画の狙いはどこにあるのでしょうか?
僕自身は『うる星やつら』の関係者では全くないので、お気楽にも企画の狙いを妄想してみました。
ずばり、これなんじゃないですかね?
フューチャーファンク(Future Funk)。
まあ、あくまでも妄想です……😅
自分だったら、企画の狙いとして「フューチャーファンク」は欠かせないなと思ったので。
フューチャーファンクとは
フューチャーファンクは日本のシティポップやアニメ楽曲をサンプリングしたダンスミュージックです。
ベースには、ヴェイパーウェイヴからの影響もあります。
加えて、ダフト・パンクからの流れもあったりしますが、何はともあれ、以下のような音楽です。
(カバーアートは「うる星やつら」!)
言葉で説明するより手っ取り早いですね😅
かなりアンダーグラウンドではあります。
サンプリング等も、ちゃんと許諾を取っているのかも不明です。
けれど、フューチャーファンクのように、ちょっとレトロなアニメをイメージしているものが、数年前から海外で流行っています。
グラミー受賞者でもあるデュア・リパも、アニメMV『Levitating』をリリースしました。
もろに80年代のアニメカルチャーど真ん中です。『クリィミーマミ』『マクロス』『セーラームーン』なども彷彿とさせます。
シティポップ
あともう1点。フューチャーファンクのサンプリングネタである、シティポップにも触れておきましょう。
ご存知の通り、シティポップはアニソンを除くとかなり海外でも浸透している日本の音楽です。
シティポップの代表曲である松原みきの「真夜中のドア 」は、昨年Spotifyで1億再生を突破しました。
また、全世界でNo.1ヒットを飛ばし続けるThe Weekndは、亜蘭知子の「MIDNIGHT PRETENDERS」をサンプリングした「Out of Time」を発表したりしています。
エモラップなどが流行っている海外で、シティポップはいくらなんでも超ニッチだろうと個人的には思っていたのですが、意外とそうでもないようです。
ただ、もちろんランキングの上位を占めるようなことはありません。強烈な支持があちこちで点在しているイメージです。
そうした有り様は、海外における、日本製のアニメの状況にも似ているかもしれませんね。ロングテールの「テール」部分にしっかりファンが付いている感じです。
アニメに影響されているアーティスト
ちなみにアニメ人気もさることながら、デュア・リパのように日本のアニメをリスペクトしているアーティストも多いです。
イーロン・マスクの妻としても知られるグライムスも、アニメ好きで知られています。
「Idoru」のMVでは、ゲーム『ニーア オートマタ』と共に、『少女革命ウテナ』がフィーチャリングされています。
Juice WRLDの「Righteous」では、『ドラゴンボール』のようなアニメ展開が後半部分で繰り広げられます。
また変わったところでいえば、Lil Uzi Vertの「Ps & Qs」でしょうか。
日本のアニメをリアルで展開?しています。
実際に目が不自然に大きいのは、違和感ありますね🤣
まとめ
話しが広がってきましたので、元に戻します😅
シティポップなどをフックとした、フューチャーファンク。
80年代に人気のあった『うる星やつら』。
この2つの掛け合わせは、海外でもホットな話題になるに違いありません。もちろん、音楽込みです。
海外で聴かれている日本人アーティストの楽曲は、現在ほとんどアニソンです。
通常のJ-POPは、なかなか海外までリーチできておりません。しかしアニソンは、タイアップしているアニメ作品と共に、国境を超えていきます。
そうした環境下、フューチャーファンクの文脈で『うる星やつら』の新作が出てきたら、映像・音楽を始め、色々なカルチャーを飲み込んで、ブレイクするかなと 思っています 妄想しています。
今までK-POPや韓流ドラマに押されていた日本のカルチャーですが、『うる星やつら』がゲームチェンジャーになる可能性もある……はず!?