今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/9/3 #161
クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
テレビ局は積極的にアニメに投資を続けており、自ら「機会」を増やすために新枠を作り続けています。ですが一方で、アニメ産業全体の課題である「人手不足」については、依然として深刻な状況が続いています。専門スタジオの赤字体質は、その最たるものでしょう。
フジテレビ:金曜夜にアニメ枠新設 第1弾は「ドラゴンボールDAIMA」10月11日スタート 初回は10分拡大
金曜日23時台のアニメ枠は、日本テレビ系の「フラアニ」があります。フラアニは23:00~23:00。フジの新枠は、23:40からということで、枠被りもありません。やはり23時台は、新たなアニメのゴールデンタイムでしょう。ラインナップされる作品も一級品ですし。
日本唯一のアニメ×異業種コラボ表彰イベント 「京都アニものづくりアワード2024」 各部門のノミネート作品を発表! 入賞・グランプリ発表・表彰式は9/21(土)に「京まふ」で発表!
毎年開催されているアワードですが、今回は141作品の応募がありました。弊社が企画協力しているMIXI社の「城郭合体オシロボッツ」も地方創生部門にノミネートされております。賞が取れますように……!
アニメ制作市場、初の3000億円突破 過去最高を大幅更新 『すずめの戸締まり』など映画の相次ぐヒットが追い風 動画配信向けも好調
制作市場が急騰し、3390億円2000万円となっています。過去最高の市場規模を形成している一方で、いわゆる専門スタジオ(下請)は赤字の比率が上がっています。40%も超えているので、制作現場の疲弊はかなりのものだと思われます。黄信号が灯り始めました。
世界に羽ばたく日本のアニメ・マンガ 躍進の背景と忍び寄る“危機”とは
まつもとあつしさんによる近年のアニメ産業まとめです。最大の危機は、やはり人手不足です。アニメ制作は、製造業と違って「工業化」しにくいです。どこまで行っても、「人」の問題があります。とはいえ一朝一夕に解決する問題でもないので、徐々に取り組んでいくしかないのかなと。
ブラジルで日本アニメ海賊版16サイトが閉鎖 官民協力による「アニメ作戦」が成果挙げる
これは極めて悪質でしたね→「日本IPからのアクセスをブロックして日本の権利者に侵害が発見されないような措置(ジオブロッキング)を施し、日本アニメに現地語であるポルトガル語の字幕を付けてブラジル視聴者向けに公開することで、それぞれ広告収益を得ていた」。権利者に還元されないと、アニメそのものが製作できなくなってしまうので、海賊版サイトはやはり極めて問題です。今後もCODAの積極的な活動を期待したいです。
サイバーエージェント×CygamesPicturesによるオリジナル“ホテル”アニメーション企画TVアニメ『アポカリプスホテル』が2025年放送決定!
「ホテル」を舞台にしたアニメ作品になるようですが、「ホテル」とことさら強調されているので、事業的な「仕掛け」もあるのかもしれません。制作はCygamesPicturesですが、サイバーエージェントの共同企画になるので、「アニメ」を超えた展開も期待できそうです。
宮崎駿監督にアジアのノーベル賞「マグサイサイ賞」…「アニメで人間性を照らし出した」
今までの日本からの受賞者は、緒方貞子さんや中村哲さんなど錚々たる人たちです。今回、宮崎駿監督も受賞されたとのことで、とてもめでたいですね。大衆文化がきちんと評価されるのは素晴らしいことです。
アニメスタジオクロニクル No.17 TROYCA 長野敏之(代表取締役社長 / プロデューサー)
アニメ制作スタジオは、10年もあれば浮き沈みがあるのが常ですが、TROYCAは順風満帆のようです。ターニングポイントは『アイドリッシュセブン』。『アルドノア・ゼロ』といったハイブロウなアニメばかりを制作されるのかな?と感じていたので、『アイドリッシュセブン』を手掛けられると聞いて、当時はかなり驚いたものでした。