マガジンのカバー画像

読んだ書籍

30
読んだ本の感想などです。
運営しているクリエイター

記事一覧

『ヒルビリー・エレジー』J.D.ヴァンスが語るアメリカ白人労働者階級と2024年大統領選…

2024年のアメリカ大統領選挙にて、共和党から副大統領候補として選出されたJ・D・ヴァンスによ…

11

『私たちの真実 アメリカン・ジャーニー』(カマラ・ハリス)から得られる強烈なメッ…

現アメリカの副大統領であるカマラ・ハリスさん。2024年11月の大統領選挙で、大統領になるかも…

『テレビ局再編』既に開始されている再編への地殻変動

日本テレビで役員も務められた、根岸豊明さんによるテレビ局再編論です。 テレビ局の「中の人…

10

『正欲』単なる「多様性」のアンチテーゼ本ではない傑作小説

映画化もされた、朝井リョウさんのデビュー10周年記念作『正欲』をようやく読み終えました。 …

『必殺シリーズ始末 最後の大仕事』石森史郎先生も参加されたインタビュー集!

立東舎から刊行されている「必殺シリーズ」の第3弾が発売となりました。 今回の『必殺シリー…

『エンタメビジネス全史』現在の視点から、エンタメビジネスを俯瞰で語る

『エンタメビジネス全史 「IP先進国ニッポン」の誕生と構造』と大上段に構えたタイトルに賛否…

『花殺し月の殺人』|映画「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」の原作本に圧倒される

『花殺し月の殺人』。 まずタイトルが素晴らしいです。甘美である一方、残酷さも感じられます。「花殺し月」の意味については、オクラホマ州オセージ族保留地において、5月になると背の高い草が生え、小花の光と水を吸い取る≒小花の命を奪い取ってしまうことが由来だそうです。 なお『花殺し月の殺人』に続く、サブタイトルには「インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」とあります。 インディアン連続怪死事件はまだしも、FBIの誕生? 更に、マーティン・スコセッシ監督で映画化!? レオナルド・

『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』ポテトチップスから、団塊ジ…

『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』は、ポテトチップスという身近なスナ…

『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』インフォデミックには理性で対処

過去の障害者「いじめ」問題によって、小山田圭吾さんが東京オリンピック・パラリンピックの楽…

『ディズニーCEOが実践する10の原則』コンテンツ業界のトップCEOが語る仕事と人生

著者のロバート・アイガーは、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスを買収…

ミッドライフクライシスは文学を読んで乗り越える | 中年危機(河合隼雄)

中年の危機(ミッドライフクライシス)は、30歳以上になると誰しもが経験する不安や鬱などです…

15人が暗殺されたプーチンの静かなる戦争『ロシアン・ルーレットは逃がさない』

本のタイトルが安っぽいので敬遠していたのですが、読みだしたら止まらなくなってしまいました…

『六番目の小夜子』(恩田陸)から感じた高校3年時の不安定さ

第3回日本ファンタジーノベル大賞で最終選考まで残った『六番目の小夜子』は、恩田陸さんのデ…

『京アニ事件』を読んで、『ルックバック』について思いを馳せた

アニメーション研究家の津堅信之さんが書かれた『京アニ事件』。 新書判で、端的に「京アニ事件」についてまとめられています。 どうしてこの本を読んだかというと、『チェンソーマン』の藤本タツキさんの短編読み切り『ルックバック』でも、「京アニ事件」の犯人をモチーフにしたようなキャラクターが出てくるからです。 現在は、「偏見や差別の助長避けたい」との編集部の意向で修正されています。 ネットでも賛否両論巻き起こりましたが、修正について僕は全く気にならなかったです。 というのも、『ル