私的ラジオスーパースター烈伝⑭THE ALFEE
今回は現在でもメンバーがラジオパーソナリティをつとめている、THE ALFEEのご紹介です。
個人的には、NHK FMをよく聞いていた際に、ライブ番組にアルフィーがゲストに出られていて、特にアコースティックギターの坂崎幸之助さんの話芸にひきこまれて、番組を聞くようになりました。
今でもはっきり覚えているんですが、出演当時29歳だった3人が、年齢不詳すぎて司会の方がびっくりしていたのがおかしくて仕方ありませんでした。
坂崎さんに影響されたことでいうと、やはりご自身が伝道師と自称されているフォークソングや、ビートルズなどのポピュラーな洋楽につきると思います。
私はおかしなB級映画やおかしな音楽ばかり聴いている奇妙なおっさんですが、若い時代にポピュラー音楽の洗礼を受けていた、という事実を知っていただきたくて、この記事を書いています。
メジャーデビュー後泣かず飛ばずだったアルフィーが、メリーアン以前にヒットさせたのが、「スターズ☆オン23 吉田拓郎(後に「ショック!! TAKURO 23」と改名。CDはこの名前で発売された。現在は廃盤)」です。
1981年、ディスコ調に乗せてビートルズの曲のサビ部分をメドレーで繋ぐ世界的流行を受けて、「吉田拓郎のオールナイトニッポン』の番組企画で、吉田拓郎のメドレー曲をアルフィー(ビートボーイ名義)が製作しました。
これが思わぬ反響を呼び、レコードは本人たちの意に反してアルフィー本体の過去最高レコード売り上げ枚数を超えて売れたのでした。
今でこそ、アーティストがカバーするのは当たり前ですが、当時はそうではありませんでした。坂崎さんの話術も先代・林家三平直伝なんですが、これもアルフィーが売れたい一心からでした。だから、メリーアンのヒットは本当に悲願だったのです。
実際、昔見に行ったライブでは生で、カーペンターズやビートルズのカバーもしていたのを覚えています。
もう一つアルフィーが時代にそぐわなかったポイントがあります。80年代というのは、歌詞にリアリティが求められていた時代で、少女マンガや少年マンガから抜け出てきたような歌詞は敬遠されがちでした。
しかし、私は逆に「アニメなら生きるのでは?」という確信がありました。ほどなくアルフィーが担当した、アニメ映画「レンズマン」の主題歌「STARSHIP -光を求めて-」は当時の人気番組「ザ・ベストテン」等でトップとなるなどヒットを記録し、話題を呼びました。
これによって当時オールナイトニッポン水曜1部のアルフィーと、同2部の小山茉美さんがぶち抜きでレンズマンスペシャルを放送しています。
90年代に入り、アルフィーとアニメのコラボは進んでいき、2008年にリメイクされたヤッターマンでは、1975年の「府中捕物控」(作詞・作曲、山本正之さん)の縁から、高見沢俊彦さんが、山本正之さんのヤッターマンのうたをカバーしています。