私的プロレススーパースター烈伝㉑棚橋弘至
今回は新日本プロレスのエース・棚橋弘至選手のご紹介です。棚橋選手は1998年2月に行われた3度目の入門テストで合格を果たし、卒業後の1999年4月、晴れて新日本に入寮しました。入寮から半年後の10月10日、後楽園ホール大会にて真壁伸也(現:真壁刀義)選手を相手にデビューしました。
棚橋選手といえば勝利を収めた試合の締めで発言する台詞「愛してま~す!」が有名ですが、初公開は2006年7月17日の月寒グリーンドーム大会でした。
当時のIWGP王者であるブロック・レスナー選手の来日が不能となり、急遽開催されたIWGP王者決定トーナメントを制した後の勝利者インタビューで、王者の来日ドタキャンという緊急事態の中でIWGP王者となった棚橋選手は、「今日、集まってくれたファンの皆さん、愛してます。そしてやっぱり俺は新日本プロレスを愛してます!」と、観衆に対して涙ながらに訴えかけました。
ただ、この時はまだ「ま」と「す」の間に「〜」が入ることはありませんでした。今のようなスタイルになったのは、2006年10月9日の両国国技館大会より、現在のような観衆への愛を明確にした絶叫スタイルが定着しました。
また、有名な「逸材ポーズ」ですが、初公開は2008年後半でした。初期段階では親指と人差し指だけ立てて他の3本指はしっかり握っていたが、後に中指、薬指、小指の3本は完全に握らずに微妙な握り具合のままでポーズを決めるようになりました。
リングインした後コーナーポストに登り、リングアナウンサーのコールに合わせて決めることが多いのですが、逸材ポーズは「仮面ライダーカブトへのオマージュである」と本人自ら公言しており、後にカブトのスーツアクターである高岩成二から直伝されたことからポーズの拝借は無許可ではないことを明らかにしています。
現在のコスチュームは令和初の仮面ライダーであるゼロワンとの公式コラボで、全シリーズペイントで登場する「ファンタスティカマニア2020」では、ゼロワンバージョンのペイントも披露しています。
その仮面ライダー愛が高じて、2016年の「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」では、敵役の 来瀬荘司 / ロボルバグスター役で出演もしています。