私的プロレス技名鑑⑮アルゼンチン・バックブリーカー
今回は2月22日に引退された中西学さんの得意技であるアルゼンチン・バックブリーカーのご紹介です。
アルゼンチン・バックブリーカーは、アルゼンチン式背骨折りとも呼ばれています。創始者はアントニオ・ロッカさんです。
当初は「ロッカ・スペシャル」と呼ばれていましたが、ロッカさんがアルゼンチン出身であるために、この名が定着しています。
アルゼンチン・バックブリーカーは、自分の肩の上に相手を仰向けに乗せ、あごと腿をつかみます。自分の首を支点として、背中を弓なりに反らせることによって背骨を痛めつける技です。
アルゼンチン・バックブリーカーは、ロッカさんがエアプレーン・スピンをかけようとした際、相手が暴れて逃げようとして身体が逆方向(仰向け)になったため、固定させようとあごと腿をつかんだところ、相手がそのままギブアップしてしまったというアクシデント的に完成された技なんだそうです。
ザ・デストロイヤー、アントン・ヘーシンクも使い手として知られています。またタイガー・ジェット・シンは、1975年6月26日、NWFヘビー級選手権試合で、カナディアン・バックブリーカーで猪木さんを破っています。
アルゼンチン・バックブリーカーは、かける側の腰にも大きな負担がかかるため、彼らを除いては後述のカナディアン式と並んで、中西さんのようなパワーファイターが使用しているケースが多いですね。
90年代に活躍したレックス・ルガーがトーチャー・ラック(Torture Rack / 拷問台)の名称で使用していたため、こちらの名称の方がメジャーになっているかもしれません。
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両親2人の介護を一人でやってます。プロレスブログ「せかぷろ」&YouTube「チャンネルせかぷろ」主宰。現在ステージ2の悪性リンパ腫と格闘中。