見出し画像

同調しない勇気

楽しそうな雰囲気から一転、息子の涙から感じたこと。

息子はよく学校の友達とヘッドマイクで会話しながらオンラインゲームをしています。リビングでやっているので、相手の声は聞こえないけど息子の声は耳に入ってきます。

毎日楽しそうにやっているけど、
突然、涙声になって「ぼくはそれは違うとおもう」と言い出しました。

震えた声に気付いて「ん?」と様子を伺っていると、息子が話し続けます。

「”どっちかが”って言えば、どっちにも悪いから言わない」

「Aくんは、こういう言い方をしたのがダメだったし、Bくんはこういう行為をしたのがダメだった」


「その言い方をすれば嫌な気持ちになるから言わないほうがいい」


4人くらいでいつもやっているのでどうやらその中のAくんとBくんが揉めたようでした。

「ねえ、大丈夫?喧嘩?いったん辞めれば?」と声を掛けるも、涙を拭って「大丈夫」と返ってきました。

息子はあくまでどちらかにつくではなく、「中立」であると主張しました。それを見ていたら自分より遥かに立派だな…と思ってしまいました。傷ついたであろう相手を思っての涙だったのか、抑えきれない感情からだったのか、深くは分かりません。

だけど当たり障りなく人に合わせてしまいがちな八方美人ともいえる私からすれば、ハッキリと「ぼくはどちらにもつかない」と言える勇気は称賛したい気持ちと誇らしい気持ちで思わず隣で涙が出そうになりました。

普段はおっとりタイプ。言いたいことも言えないんじゃないかと少し心配もよぎるくらいほんわかしてます。だけどそんな一面もあるんだ、と親ながら新たな発見でした。


男の子特有なのか、その後しばらくして仲直りしたようで、楽しそうな雰囲気がすぐに戻ってきました。女子だとなかなかそうはいかないんじゃないかな~とちょっと羨ましいくらい後を引きずりません。



この一件で私自身、自分はどれだけ周りの顔をうかがってしまうかを改めて考えてました。
表向きは気遣い、でも本当に気遣いなのか怪しいときもあります。自分の本心を隠して「嫌われたくない」の裏返しの時が。

それが本当の意味で相手の為なのか
自分が本当に納得して心から発している言葉なのか
押し殺した感情で結局自分が苦しんでることはないか
(ある)


そういえば「嫌われる勇気」って本もありましたね。読んだことはないんですけど…。

またひとつ、子供からの学びが増えました。
息子が示した中立を守るという勇気は、子供だろうが大人だろうが難しいことだと私は思います。友達との会話を終えたあとで、「あの言い方も対応も凄く良かったし、ママもそうしたいと思った。見習うね」と伝えました。


~追記~
なんで涙が出ちゃったのかを尋ねたら、「トモダチ同士が揉めてるのが悲しかったから」でした(゜-Å)ホロリ…
そのままの君でいて欲しいと母は強く願っている。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集