詩「隣のあの子」
知っているようで
何にも知らない
知ったかぶって近づいてみても
いつもと変わらずで
急にそんな自分が恥ずかしくなり
無意識のうちに頭を掻いている
隣にいるのに
あの子との距離は
依然として変わらないまま
今日もあの子とぼくの挨拶は
声を交わさない会釈でおわった
だけど
いつまでも胸の高鳴りは続くようで
ちらっと隣を見ることしかできない
このぼくは弱虫なのだろうか
きっとどんなに頑張ってみても
変わることがないように思えて
何ならこの頃気が付いてしまった
ぼくは隣のあの子と居る時の
言葉で表現しようがない緊張感が
一番好きだということを
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