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流れゆく世界
あてもなくどこかへ出かけたら
もう二度と戻ってこれなくなりそうで
今日もまだ部屋の窓は閉めたまま
窓の外には
目を瞠(みは)るような誘惑がひしめいて
私の心は破裂しそう
車の騒音
頬撫でる風のにおい
道端の野良猫たち
流れ続ける風景
見馴れていたはずの
世界の輝きの強さに
動けなくなる
このまま
のみこまれたい
どこまでも明日は
深く
はかなく
ゆれる波のようで
私はただひそかに
流れつく「いつか」へ
想いを馳せるだけ
音のないこの部屋に
かすかに光が透ける
カーテンのすきま見つめて
想いを浮かべるだけ
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生きていると、毎日いろんなことがあります。
どこへも行かず家の中に閉じこもっていたとしても
心は必ずと言っていいほど何かに動かされます。
うれしいことや悲しいこと
おいしいことやまずいこと
苛立つ事や理解できないことでさえ
たとえどんな世界をこの目が捉えても
そのすべてを認め尊重できる自分であれたらと
思います。
だってそれは、本当は全部わたしなのだから。
目の前にいるあなた
まだ見ぬあなた
この目に映るすべての世界の事象へ
わたしを生かしてくれてありがとう。
何にも持っていない
それでも人は
星の数ほどの愛の粒子によって生かされている
その実感を与えてくれる
この流れゆく世界が
もっともっと
優しいまなざしであふれますように。
『彗星の尾っぽにつかまって』と
いつもあわせて聴いていた
『ありふれた日々』をラストに飾って。
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