子どもの行動が受け入れられない|coconi
coconiの専門家監修のコラムも配信していきます。
本日は公認心理師のコラム「自分の気持ち、本当にわかっていますか?」を配信します。
親だって、子どもの行動が「イヤだな」って思うこともあります。
自分の気持ち、本当に分かっていますか?
「自分の気持ちは、自分が一番よく分かっている」と言いますが、本当でしょうか?人は成長する中で、親や兄弟、教師や先輩、友人など身近な人の考え方やものの見方、価値観などからさまざまな影響を受けています。
「良い・悪い」「正しい・間違っている」「~でなければいけない」「~べきだ」といった判断や評価、社会の常識、固定観念などに縛られていることはないでしょうか?
<イヤか、イヤじゃないか>を決めるのは自分の気持ちや感じ方です。
親だから、夫だから、社会人だから、妻だからといった立場や役割ではなく、あくまでひとりの人間としての「自分」です。イヤは受け入れられないこと(非受容)、イヤじゃないは受け入れられること(受容)です。正しいとか、常識だとか、そんな他人が決めた基準は必要ありません。
そして、この方法にはもうひとつ大事なポイントがあります。それは、自分の目に見えている相手の行動や耳に聞こえる言葉や音のなど、ひとつひとつを分けてみるということです。
イヤか、イヤじゃないかは自分が決める
例えば、「子どもが家の中を走り回っている」とします。この状況をひとつひとつの具体的な行動に注目して分けてみましょう。
・走ると転ぶのではないかと心配⇒イヤ
・カーペットがぐちゃぐちゃになる⇒イヤ
・1階ならうるさくない⇒イヤじゃない
・2階で走ると音が響く、弟の昼寝の邪魔になる⇒イヤ
・兄弟で楽しそうに追いかけっこをしている⇒イヤじゃない
というように分けられるかもしれません。
子どもの年齢や状況、その時の環境、自分自身の心の状態によって、受け入れられる場合もあれば、受け入れられない場合もあります。それで良いのです、人の気持ちや感じ方はどんどん変わるものです。
この方法で分けていくと、「私は、どんな時に非受容が多くなるのか、どういう状態だと受容しやすいのか」ということが明らかになってきます。まさに「自分の気持ちは、自分が一番よく分かっている」に近づいてくるのです。
受容が良くて、非受容が悪いと言っているのではありません。人はみな、それぞれに違う気持ちや感じ方があり、こうした違いがあって当然だということを知っておいてください。
次回、自分の気持ちや感じ方を相手に伝えるメッセージの出し方について配信します。
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