#9 孫子の兵法を読む〜迂直の計とは〜
こんにちは。
突然、180日後に部長になることが決まった平社員のココリコです。
前回、「根回し」はコミュニケーション術!というnoteを書きました。
ちょうど読み終わった2冊の本があるのですが、その中でこの「根回し」について言及されている部分があり、まさに私が言いたかったことよ!と思ったので、ここに記録します。
ちょうど読み終えたのはこの2冊。
「孫子の兵法」は、古くから経営者に一番読まれている本ではないかと思います。
MBAの戦略論の教授も、「現代も昔も、基本はこの本」と紹介していました。
読んでみると分かるのですが、そんなに小難しいことを言っているわけではなく、聞けば「うんうん」と頷くような、今にも通ずる教訓が多いのです。
実際「うんうん」で終わってしまっては勿体ないので、自身の置かれた環境に置き換え、どのように実践していくかを、自分で考えてみる、というところまでやると、本当の意味で「読んだ」ことになるのかな、と思いました。
この「読む」という行為を見せてくれているのが、齋藤 孝さんの著書なのですが、これは現代語訳をさらに解釈して、こういう場面あるでしょ?こういうことじゃない?というのを提示してくれているので、一つの解釈例として、参考になりました。
その中で、孫子でいうところの「迂を以て直と為す(迂直の計)」の解釈として、「根回し」もこれに通ずるものだというページを見つけました。
以下、抜粋
「会社などの組織において事の成否は、事前の根回しにかかってあることが多い。「正しいかどうか」よりも、事前に打ち合わせをしていたかどうかが問題になることが多いのだ。(中略)話を通しておくのが「迂」のようでいて「直」になる。」
本当、それです。
面倒だと思わずに、一言ご相談なり何なりしておくと、すっとことが運ぶことって多いですよね。
やっぱり大事よな、と肯定された気分になりました。
余談ですが、私が孫子を読んだ際、「迂直の計」と聞いて、実社会での別のシーンを思い浮かべました。
「人が嫌がる面倒なことを、積極的にやる」ということです。
例えば、イベント後の片付けとか、会議の際のテーブルのセッティングとか、機敏な人は気がつくとスーッと居なくなっている、なんてことがありますが、私は鈍臭いと思われようが、敢えてこれを引き受けるようにしています。
実は、元々の私は機を見てスーッと居なくなる側だったのですが、ある時、隣の課の皆から慕われているマネージャーを見て学んだのです。
彼は必ず、人が嫌がるような面倒な後片付けやら何やら、全部をニコニコしながら引き受けていました。ズル賢い同僚たちが、すっと退散するのを気にもせず、嫌なことを全部押し付けられているように見えました。
私は正直、「鈍臭いな〜この人」と思って見ていたんです。
でも、ある時ふと気が付きました。
そんな彼の周りには人が集まり、いろんな情報が寄せられ、信頼もされ、なんだかんだチームがとてもまとまっている。
部下に面倒ごとを押し付けるマネージャーと比べて、明らかに人望もあり、チーム全体の仕事もスムーズに回っているように見えました。
試しに自分も実践してみたところ、大きな効果が2つありました。
1、罪悪感からの解放
それまで、人に嫌な作業を任せている、という自覚がありましたが、自ら率先して行うことで、罪悪感から解放され、正々堂々と(やましいことがないぞ!)という気持ちで過ごせるようになりました。
2、人が集まってくる
人は意外に他人の行動を見ています。(私がそうであったように)
この人は、嫌なことから逃げないんだな、と素直に好感を持たれるようになりました。
また、嫌なことを率先してやってくれる同僚というのは、都合が良いものです。良くも悪くも、いろんなひとが寄ってきて、前よりもたくさんの情報が入るようになりました。
これぞ、「迂直の計」ではないかな、と個人的に思った体験です。
因みに、お手本となった彼は、今の私の夫です。
家事や育児、面倒なことを率先してやってくれるのは家でも変わらず。
本当に、助かっています。
あれ、わたし家ではあんまり、面倒ごとを率先してやれていない...ここまで書いてきて気がつきました^^;
反省。。
今日はこの辺で。
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