【小説】先生の優しさに包まれて
この保育園の園長先生は変わっている。
子どもたちには「園長」と呼ばれている。
先生と呼ばないで欲しいと言って
子どもたちとはタメ口で話をしている。
この保育園は何でも手作りで作っていて
小さな園庭には
先生の手作りの鳥小屋やブランコ
砂場や滑り台
子どもは思わず遊びたくなるような
仕掛けがいっぱいだった。
私たち親のことも気にかけてくれて
いつも声をかけてくれる。
雨の日にはあちこち雨漏りがする。
そしてみんなでバケツやカンカンを
部屋中に並べる。
私はそれを雨の日の風物詩だと感じていた。
子どもたちが通い出してしばらく経った
ある日の朝。
私はゴミを出しにいく時
ぎっくり腰になった。
私は疲れがたまると
ぎっくり腰になる。
どうにも動けずに
子どもたちと不安に過ごしていると
夜になって
園長先生と眞弓先生が訪ねてきた。
「どうした?大丈夫か?
おれの兄貴が整体やっているから
連れていってやる」
そう言って子どもと一緒に車で
整体の先生のお宅に連れていってくれた。
整体の先生も治療の時間外なのに
快く診ていただき
その間子どもたちは
先生たちがみていてくれた。
おかげでその治療一回で
普通に生活できるようになった。
「もう少し通おう」
院長先生に言われて
3回、連れていってもらった。
この日のことは
心に深く残っている。
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